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米大手銀行JPモルガンが独自仮想通貨を発行|ビットコイン懐疑的な見方の変化に期待の声

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

JPモルガンが独自仮想通貨「JPMコイン」を発行
米国大手銀行JPモルガンは、米国のメガバンクで初となる独自仮想通貨の発行を行う。システムの詳細も明らかになり、利用対象者として挙げられたのは同行の大口顧客だ。

JPモルガン:独自仮想通貨を発行

米国大手銀行JPモルガンが、独自仮想通貨「JPMコイン」の発行を行なった事を、CNBCが報じた。アメリカ国内の銀行が独自通貨を発行した事例は今回がメガバンクの中では初めてとなる。

JPMコインを利用したサービスは、数か月後に小規模での試行を計画しているという。

JPモルガンといえば、同行CEOのジェームズ・ダイモン氏の「ビットコインは詐欺」発言が度々行われた事で、仮想通貨への懐疑的な立ち位置を取っていると見られていたが、ここにきて独自通貨発行に踏み切ったことで、その動向の変化に今後を見据えた動きを期待する声が高まった。

「JPMコイン」は、同行のエンジニアにより開発されたもので、ステーブルコインとよく似たシステムを取っている。しかし、ビットコインのように全ての人が利用できる一般の仮想通貨とは異なり、利用可能な対象者が限定され、企業や銀行、ブローカーなど、同行の大手顧客がその対象となる模様だ。

よって、一般投資家がこの通貨を購入することは現時点では難しく、その使用用途も大きく異なるものと見られている。

出典:JP Morgan

利用法としては、まず顧客が米ドルを手付金を支払った時点で、その金額と同額のトークンが新規発行され、そのトークンが介在する形で、決済がブロックチェーン上で行われる仕組みを取っている。

決済が完了すると、そのトークンが消滅し、そのトークンと同額分のドルが、支払先の顧客へと渡るといった形だ。

このことからも、大型の決済や送金に、独自仮想通貨を利用して仲介させ、即時決済を利用した使用方法も可能とする。

JPモルガンのブロックチェーン・プロジェクト代表のUmar Farooq氏は、以下のように語っている。

現在この世に存在する全てのものが、ブロックチェーン上で動くことで、取引の支払いレッグとなる。

このアプリケーションの応用範囲は無限であり、企業や機関に関係する分散型台帳すべてに利用することが可能だ。

またJPモルガン社の発表によると、JPMコインは同行が独自に開発した企業向けのイーサリアムベースのブロックチェーンネットワーク、Quorumで提供される予定だが、今後は他のプラットフォームでも取り扱いが可能となるそうだ。

JPMコインが対応する法定通貨拡大予定

JPモルガンのFAQによると、今後、米ドルだけでなく、世界の主要通貨もJPMコインがトークン化する対象となる。

なお、KYCを行い、認定された機関クライアントのみがJPMコインの所有・送金可能となる。

JPMコインを利用した3つのアプリ

Farooq氏によれば、初期段階として、JPMコインを利用した3つのアプリケーションがあるとのことだ。

(1) 大企業による国際決済

一つ目は、大企業による国際決済のためのアプリだ。

現在は、国際決済においてSwiftのような、旧来のネットワークが利用されているが、決済が完了するまでに一日以上要することもあり、その部分に同システムを導入することで、同日に決済が完了する「リアルタイム決済」が可能になるとのことだ。

(2) 債権取引

二つ目は、有価証券取引用のアプリとなっている。

去年4月に、同行はブロックチェーン上での債券発行のテストを行い、カナダ銀行とともに、1億5000万ドル()に及ぶ決済のバーチャル・ミュレーションを行っていた。

旧来のシステムを利用すれば、振り込み時間と、それを受け取った時間にずれが生じるが、このシステム導入で、そのギャップが埋め合わせられるとしている。

(3) 大企業向け財務サービス

三つ目が、大企業を対象とした財政サービスのためのアプリとなっている。

大企業は世界中に子会社を抱えているが、このサービスを利用することにより、子会社が抱える従業員や供給会社への支払いのために送金していたドルを同仮想通貨に置き換え、それにかかっていたコストを削減することができるとのことだ。

ちなみに、これら活動によって同行が得ていた利益は、およそ900億ドル(約9兆9993億円)となっている。

これら費用が削減されれば、企業の得るメリットは極めて大きいといえるだろう。

JPMコインの今後

今後のJPMコインの展開について、Farooq氏は「今後、ブロックチェーンの技術が追い付けば、インターネットにつながったデバイス上での決済の利用も考えている。」と言及した。

また同氏は、以下のようにも語っている。

我々の顧客ほぼ全てが、大企業であり、また大手銀行だ。

JPMコインを利用できる顧客は機関レベルに絞られるが、それは全く問題ではない。

同氏はJPMコイン及び、同仮想通貨を利用したサービスに関して、相当な自信を覗かせている。

米初の銀行発行仮想通貨決済業務の事例内容はこちら

「仮想通貨を使用したブロックチェーンプラットフォーム」が銀行決済業務利用可能へ|米NY州金融サービス局が正式認可
米NY州金融サービス局は、Signature Bankが2019年1月よりサービスを開始する、新デジタル決済プラットフォーム”Signet”を認可したと発表した。
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