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証券トークン化、米議会で議論本格化 SEC免除策が争点に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 与野党ともトークン化証券に既存と同等の規制適用で一致
  • SEC免除範囲の限定性とトランプ利益相反が主要争点に

証券トークン化、米議会が本格審議

米下院金融服务委員会は26日、「トークン化と証券の未来——資本市場の近代化」と題する公聴会を開催した。CoinDeskやThe Blockが報じたもので、SECのイノベーション免除案が正式議題として浮上する中、証券トークン化の規制整備に向けた議論が本格化した。(議会の公聴会は法案の可決を行う場ではなく、専門家の意見聴取や論点整理を通じて今後の立法や規制方針を検討するための手続きである。)

委員会委員長のフレンチ・ヒル下院議員は「金融システムの重大な変革の入り口に立っている」と述べ、規制の空白とリスクを精査する必要性を強調した。ポール・アトキンスSEC委員長も「近いうち」に証券トークン化に関するイノベーション免除の検討に入ると表明しており、SECのヘスター・パース委員は3月12日の投資家諮問委員会(IAC)会合で、スタッフがイノベーション免除の策定を進めていると明らかにしていた。

市場への波及はすでに始まっている。ブラックロックのラリー・フィンク会長兼CEOは同週に公開した年次株主書簡で、デジタル資産とトークン化が「金融システムの配管を刷新しうる」と主張。フランクリン・テンプルトンはオンド・ファイナンスとトークン化で提携し、運用資産2.2兆ドルのインベスコは米国債トークン化ファンドUSTB(残高約9億ドル)の運用をスーパーステートから引き継いだ。

関連:ブラックロックのフィンクCEO、トークン化で『投資民主化』を提言

SECはすでにDTCC(米国預託決済機関)に対し、事前承認済みブロックチェーン上での一部高流動性資産のトークン化を3年間認可しており、ナスダックによるトークン化株式の取引支援に向けた規則変更も承認している。

こうした動きの背景には、伝統的金融機関と仮想通貨業界双方からの規制整備への要求がある。

ニューヨーク証券取引所はトークン化証券の取引・オンチェーン決済プラットフォームを開発中で、24時間365日取引の実現を視野に入れる。一方、IACは2月26日付の書簡で「包括的なブランケット免除は、所有権開示・仲介業者監督・注文保護といった投資家保護の根幹を損なうリスクがある」と警告し、パブリックコメントを経た段階的な規制改革を求めていた。

公聴会では与野党から対照的な声が上がった。ブロックチェーン・アソシエーションのサマー・マーシンガーCEOは「規制の明確性がなければ、イノベーションは海外に流出し米国は取り残される」と証言。証券業金融市場協会(SIFMA)のケネス・ベンツェン・ジュニア会長は「既存事業者と同等の規制・ガードレールを新規参入者にも適用すべきだ」と述べた。

一方、民主党のマキシン・ウォーターズ議員はトランプ一族が仮想通貨事業から推定10億ドルの利益を得ていると指摘し、「規制を承認する政府関係者が規制対象市場から利益を得るとき、誰の利益が優先されるのか国民は当然問う」と批判した。

SECはクリプト・タスクフォースを通じて規制整備を加速させており、イノベーション免除はその中核に位置づけられる。上院ではクラリティー法案の審議も進行中で、免除の適用範囲・条件がどこまで限定されるかが、市場参加者の実務対応を左右する最大の焦点となる。

関連:米SEC、トークン化証券のイノベーション免除を限定的範囲で策定中

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