- ブロックチェーン投資会社の次のターゲットは「大麻産業」
- 香港上場のブロックチェーン投資会社は、仮想通貨への投資の割合を減らし、大麻産業へ資金の大部分を投じることを検討している。すでに医療大麻種子の開発などにも着手、大麻業界の今後の発展へ強い期待を寄せている。
ブロックチェーン投資会社の次のターゲットは「大麻産業」
香港証券取引所(HKEX)に上場している香港拠点のブロックチェーン投資会社Grandshores Technologyが、仮想通貨への投資の割合を減らし、大麻産業へ同社の資金の大部分を投じることを検討しているという。すでに同社は、中国の大麻研究機関である黒竜江省大麻研究所とのパートナーシップ締結や、ヘンプ商社の杭州Yupu Tradingの40%の株式取得の検討をHKEXへ提出しており、その動きは本格化している。South China Morning Postなどが報じた。
現在、大麻産業は、世界で広がる大麻(カンナビス)の医療品および嗜好品としての解禁の流れの中で、その市場規模を拡大している。AFPの報道によると、米国内の合法大麻の市場規模は2021年までに400億ドル(約4兆5000億円)に上り、40万人以上の雇用を創出するとの見通しであるといい、今後の成長が期待される業界だ。
そのように大きな飛躍の可能性をもつ大麻産業に、Grandshoresは新たに焦点をあてた格好である。また、同社は、今回提携が明らかになった研究所と共同での医療用大麻の種子開発にも着手しているという。
Grandshoresのチーフは、その市場の見通しについて次のように語っている。
ブロックチェーンと産業用大麻はどちらも未来であり、若い世代に受け入れられているものだ。Grandshores Technologyは、将来に投資する会社であり、我々は常に新たなビジネス成長の機会を模索している。
昨年は「大麻バブル」に
昨年9月に大麻関連株は暴騰し、仮想通貨に次ぐバブルとも称された。同月に、ナスダック上場の、大麻を使ったカナダ医薬品製造企業ティルレイの株価は、前月比で最大536%増を記録した。
現在はピークからその価格を大幅に落としているものの、仮想通貨と同じく業界の将来への期待感は大きい。また、米国における大麻への州法と連邦法での取り扱いの違いなどにみられるように、法整備の未熟さも仮想通貨業界と共通している。
それぞれ黎明期にある業界であるが、今後はどのような展開をみせていくのか、注目が集まるだろう。