- 米税務当局、仮想通貨の課税に関するガイダンスの発行を優先すると発表
- 米税務当局IRSは5年ぶりに仮想通貨の課税に関するガイダンスを明記すると発表。業界関係者と協力しながら仮想通貨に対する具体的な規制方針の明確化に期待が集まる。
米税務当局、仮想通貨の課税に関するガイダンス発表へ
米税務当局のIRSは5月16日に提出された書簡の中で、仮想通貨の課税に関するガイダンスの発行を優先すると発表した。
この書簡の中で取り上げられている仮想通貨課税に関する内容に対して議員の代表は「連邦税についてのいくつかの重要な質問に関する実質的な曖昧な部分」がまだあると主張。
これを受けて、IRS長官Charles Rettig氏はEmmer議員宛にガイダンスの作成を優先すると文章で通達した。
またRettig長官は、この通達の中で「仮想通貨を資産として扱い、資産取引における既存の税法が仮想通貨にも適応される」と記している。また同氏は業界関係者と協力してガイダンスを策定していくと明かした。
IRSは以前、2014年に仮想通貨に対して暫定的な課税に関する方針「Notice2014-12」を発表している。その内容は、仮想通貨が税務上「資産(property)」として扱われるというものだ。しかしながら、方針は明確化されず、規制には至っていない。
その後、5年が経過し、現在仮想通貨に対する課税の明確化が連邦会議で活発に行われてきた。
先月、税務当局は仮想通貨擁護派で知られるEmmer議員を含む21人の議員から仮想通貨課税の明確化を要求されている。その回答が今回書簡で提出された。
一方、Emmer議員は、2018年に3つのブロックチェーンを推進する法案や暗号通貨法案を提案するなど、米国における仮想通貨の課税規制に尽力してきた。
Emmer議員はこのような提案を通して連邦政府に簡単な法的環境を提出するように促し、IRSが正式なガイダンスを提供するまでは、フォークされたデジタル資産の申告における個人に対する罰金を制限するように訴えている。
同氏はまた次のように発言した。
納税者は法律が明確である場合にのみ法律に従うことができる。
昨年から議員らの主張により、今回ようやく税務当局は仮想通貨課税に関するガイダンスの作成を迅速に取り扱うことにいたった。課税の規制はイノベーションにも大きく影響を与えるため、米国ではガイダンスの作成が今後も注目度の高い動向となるだろう。