はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

アルトコイン規制に2つの大きな進展、業界の淘汰に新たな可能性|仮想通貨昼市況

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

13日の仮想通貨市場

●「仮想通貨業界の一新」が懸念される2つの規制関係の進展

●主要アルトの上昇要因(ETH・BNB・ADA)

13日の仮想通貨市場

仮想通貨市場は、13日ビットコイン価格が一時90万円目前まで値が急進し、前日比5%高を記録。現在も88万円で推移するなど高値圏を維持している。また日本時間13日未明には一時的な出来高の急増が確認された。

一方で、連日高の相場にあったライトコイン(LTC)は16,000円の高値をつけて小幅反落、急ピッチな通貨高を警戒する投資家も増えたと見られる。

出典:TradingView

12時時点の仮想通貨騰落率では、ADAやBNBといった銘柄も前日比5%高を超える高水準で推移しているが、13日明朝から午前中にかけてビットコインとイーサリアム2通貨の高騰が際立つ、市場内資金がこの2通貨に流れる(需給が偏った)相場となっていた。

これは、現在仮想通貨業界で高まる「仮想通貨の一新」の流れが、下記2点の規制関係の問題で警戒されているためである。

  • 米国における有価証券問題
  • FATFによる規制ガイドライン

米国の有価証券問題

米国における有価証券問題は、米規制当局による仮想通貨の有価証券性を指摘する動きで、6月に入り規制下に置かれる取引所の一部通貨の取引停止を発表する動きが続いている。

特に規制の厳しいNY州を除く州においても同様の措置を行う取引所が確認されたことで、取り扱い通貨に係る規制方針に進展が見られる可能性が危惧されている。

米国において、ビットコインやイーサリアムに対する法的位置づけは、米SECからの見解が確認されているが、それ以外の通貨に関する位置づけは現状行われていない。この問題では、取引所の取り扱い状況を左右しかねない懸念点を孕んでおり、時価総額の低い通貨は出来高減少に影響を受けやすく、その警戒感も高まっている。

取引所の発表内容では、「規制が明確でないため」などと理由付けされているものの、同様の措置を行う取引所が相次いだことから投資家に警戒感が生まれている格好だ。

NYの仮想通貨関連業者ライセンス「ビットライセンス」を取得している大手取引所Coinbaseは、先日XRPの取り扱いを開始。米国在住者向けにも提供を行なっていることから、上場廃止発表を行なった事業と立ち位置は異なっている。しかし、後述するFATFの勧告も併せて、しばらくアルトコイン相場の重しになる可能性は考えられる。

このような懸念が長期化すれば、ビットコインのトレンドも明確でない現在の市場の中でも、ビットコインとイーサリアムに市場内通貨の需給が偏るかもしれない。

FATFによる規制ガイドライン

また、国際的な仮想通貨取引に関して、FATF(金融活動作業部会)が暗号資産の監督法を明確化するために発表するガイドラインが、6月21日に発表されることがわかった。公式の発表ではないものの、広報担当Alexandra Wijmenga-Daniel氏がブルームバーグの取材に対して明かした。

FATFによる仮想通貨の勧告は、早くて6月とされていたが、本日の報道で約1週間後と直近のタイミングでの発表が行われることがわかった格好だ。

現時点でわかっている内容は、これまでの報道と変わらないものとなるが、期日の設定が行われたことで、本格的に市場に織り込んでいく可能性はあるだろう。

  • 1000ドルまたは1000ユーロ以上の取引を行う顧客に関する情報の開示・収集
  • 資金の受取人に関する詳細情報の収集(KYC紐付け)
  • 集した情報を受取人のサービスプロバイダーに提供(各取引ごとに実施)

今回の規制は、従来の銀行の電信送金に適用されている規則に等しい水準であるとされており、これまで仮想通貨送金の自由度に一定の規制が適応されることとなる。

実際の発表後に業界の動向を見ないと、見えない部分は多いものの、規制基準がより厳しいものになることから、業界内のサービスや企業など、対応で淘汰される事業者が出てくる可能性が危惧されている。

これら2点の規制の方向性は、6月の仮想通貨市場を左右する重要ファンダメンタルズ要因であり、仮想通貨や関連事業者の業界の淘汰に新たな可能性が生じるかもしれない。

BTC価格:今後の重要ポイント

仮想通貨投資アナリストJosh Rager氏の分析によると、2週間軸のトレンドラインを突破することが今後の上昇に必要となると述べ、8,200ドルのラインが重要であると発言。また次の価格ターゲットとして8,550ドルと8,700ドルの2つのポイントを挙げた。

ビットコイン価格は狭いチャネルの中でも推移が続き、90万円の心理的重要なラインを突破しきれていないが、今後も相場の乱高下も可能であるため注意したい。

アルトコイン相場

なおビットコイン以外の仮想通貨市場ではイーサリアム主導の上昇が見られているほか、バイナンスコインやカルダノも高い上昇率を残している。

出典:CoinMarketCap

イーサリアム

仮想通貨イーサリアムは、指数平滑移動平均線(EMA)を上回る価格推移を続けており、前日比+5%ほどの上昇を見せている。

出典:TradingView

仮想通貨アナリストのGalaxy氏は、イーサリアムがトレンドラインを2日前に突破したことが引き金となり、今後300ドルの心理的な節目に向かって高騰を維持するとの予想を明らかにした。またイーサリアムのBTC建チャートもトレンドラインを突破していることも好調を表していると述べている。

バイナンスコイン

バイナンスの独自トークンBNBの高騰やバリデーター・コミュニティーからの要望なども重なり、バイナンスDEXにおける手数料はほぼ50%以下となることが発表された。

年初来より好調な価格推移を続けるバイナンスコインは、バイナンスの分散型取引所における取引手数料の低下に伴い、価格上昇を見せた。BNBは前日比で+6%以上、前週比でも+11%の上昇を記録している。

出典:TradingView

カルダノ

eToroの仮想通貨投資アナリストMati Greenspan氏も直近3日間のチャートを比較したところ、好調を維持しているライトコインや上述のバイナンスコインに加え、時価総額10位のカルダノ(ADA)も高い騰落率を見せていると指摘した。

仮想通貨カルダノは前週比+15%の上昇を見せており、前日比でも9%以上の騰落を維持している。

新しいグローバルコミュニケーション部門のディレクターとして元EYのBakyt Azimkanov氏の就任を発表していた。

出典:CoinMarketCap

今週2日連続で前日比+10%以上の上昇を維持していたライトコインは一時的に価格の反落が見られたが、依然として注目度の高い銘柄だと言えるだろう。詳細は以下の記事で解説している。

CoinPost関連記事

半減期に向けて高値を更新するライトコイン、上昇と反落の注意点は?|仮想通貨朝市況
年初来高値を更新するライトコインの注目ポイントをマイニングの収益分岐点に関する内容などから考察。ビットコイン相場の短期、長期のポイントも。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/03 水曜日
17:03
XRP ETF、13取引日で8億ドル(約1240億円)到達 仮想通貨史上2番目の速さ
XRP現物ETFが上場13日で8億ドル超の流入を達成し、ビットコインETFに次ぐ史上2番目の速さを記録。ソラナETFを大きく上回るペースで、アナリストは最大1兆円超の市場規模を予測。
16:25
バイナンス(海外)、15種類の現物取引ペアを停止へ 12月5日実施
バイナンス(海外)は流動性レビューに基づき、12月5日に現物取引ペア15種を停止すると発表。停止は特定ペアのみで、対象トークンの上場廃止を意味しない。取引ボットも同時に終了予定。
15:14
ゲンスラー前SEC委員長「仮想通貨は投機的」 ビットコイン除く全トークンに警告
ゲンスラー前SEC委員長がブルームバーグのインタビューで、ビットコインを除くすべての仮想通貨を「極めて投機的」と評価。退任後も投資家保護の重要性を強調し、規制の観点からビットコインのみをコモディティとして区別する姿勢を維持している。
15:00
HashPortウォレット、Pontaポイントでステーブルコインの購入が可能に
HashPortは12月1日、HashPort WalletでPontaポイントをBase上のUSDCやcbBTCに交換できる「オンランプ」機能と、暗号資産をau PAYギフトカードに変換する「オフランプ」機能を開始した。
13:40
カルシが米CNNの公式パートナーに、予測市場のリアルタイムデータを報道に統合
米予測市場プラットフォームのカルシがCNNと提携し公式予測市場パートナーになった。カルシのリアルタイムデータがCNN番組全体に統合され、政治的・文化的イベントの確率情報を報道に活用する。ソラナ上でのトークン化予測市場も開始した。
12:45
ストラテジーCEO「米ドル準備金でビットコイン売却回避」、配当戦略を語る
米ストラテジー社CEOが今後の準備金や配当戦略を詳細に説明した。米ドル準備金で当面の配当資金を確保し、ビットコイン売却を回避する。レンディング参入の可能性も示唆した。
12:14
イーロンの「Xマネー」決済システム開発で人材募集 ソラナが支援表明
イーロン・マスク氏のX Moneyが決済プラットフォームの技術責任者を募集。ソラナが協力を表明し、仮想通貨統合の可能性に注目が集まる。WeChat型スーパーアプリ実現への動きを解説。
10:32
「資産トークン化が金融のあり方を変革」ブラックロックのフィンクCEOらが論説
ブラックロックのフィンクCEOらが現実資産(RWA)トークン化の可能性を様々な観点から解説した。トークン化の2つの大きな利点や規制当局の役割などにも言及している。
10:15
Trust Wallet、予測市場へのアクセス機能をローンチ
仮想通貨ウォレットのTrust Walletは、予測市場にアクセスできる機能をローンチ。まずはMyriad、ポリマーケット、カルシの3つの予測市場に対応する。
09:49
クラーケン、Backed買収 米国株のトークン化取引を拡大
仮想通貨取引所クラーケンがスイスのBacked Finance買収を発表。トークン化株式サービス「xStocks」は半年で取引高100億ドルを突破。RWA市場は2028年に2兆ドル規模へ成長見込み。
07:25
欧州10銀行がユーロ連動ステーブルコイン発行へ、2026年後半に開始予定
INGやBNPパリバなど欧州10銀行がユーロ連動ステーブルコイン発行を計画中。新会社キバリスを設立し2026年後半の発行を目指す。
07:15
バンカメ「資産管理サービスの顧客は仮想通貨投資を検討すべき」
バンク・オブ・アメリカは、資産管理サービスの顧客に対しポートフォリオの最大4%を仮想通貨などのデジタル資産に配分するように推奨していることがわかった。ビットコイン現物ETFも投資対象にする計画だ。
06:45
トム・リーのビットマインが継続的にイーサリアムを押し目買い、3日間で110億円相当
ビットマインが市場下落局面でも3日間に110億円相当のイーサリアムを追加購入した。同社は約373万ETHを保有し総供給量5%保有の目標に向け62%まで進捗。
06:25
米CME、ビットコインの恐怖指数VIXなどの新ベンチマークを導入
米CMEがビットコイン、イーサリアム、ソラナ、XRPを対象とした仮想通貨ベンチマーク指数を導入した。ビットコインのボラティリティを追跡する指数は株式市場のVIXに相当し、機関投資家のリスク管理ツールとなる。
05:55
チェーンリンク初の現物ETFがNYSEで取引開始、グレースケール「GLNK」
仮想通貨チェーンリンクの初の現物ETFが3日にニューヨーク証券取引所で取引を開始した。グレースケールがGLNKとして上場し運用資産は1700万ドル超となっている。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧