- 仮想通貨リブラについて米国会へ文書で説明
- フェイスブックが主導する仮想通貨リブラについて、同社責任者が米国会に対し「説明文」を送付していたことが明らかになった。公聴会を来週に控え、時間をかけて規制順守などに取り組む姿勢を示している。
公聴会前に米国会へリブラを説明
米フェイスブック主導の仮想通貨リブラについて、同社ブロックチェーン責任者であるDavid Marcus氏(子会社カリブラCEO)が、米国会に対し7月8日付で「説明文」を送付していたことが、明らかになった。
今回の回答文書は、規制などの観点からリブラを不安視している米国会に宛てて送られたものだ。Marcus氏はその中で、改めて「リブラ」発行の目的を説明し、このような大きなプロジェクトは実際に開始するまでに時間がかかっていると説明。
成功させるには、政府や中央銀行、規制機関などの協力が欠かせないとの認識を示した。時間をかけれいば、、皆が納得するようにうまくいくとMarcus氏は確信していると、自信も見せている。
フェイスブックの個人情報管理に対する国会(特に下院の金融サービス委員会)の不安視に対しては、「フェイスブックはリブラで関わる個人情報にはアクセス権はない」と回答。フェイスブックの子会社であるカリブラが個人の金融データを保護し、広告の表示を目的にデータを共有することはないと改めて強調した。
カリブラは既に送金業者ステータスや犯罪対策強化のために、米国財務省への登録を行なっている。マネーロンダリングや金融犯罪を防ぐことが狙いだ。Marcus氏は既に各国の規制機関とやりとりをしていることも説明。本文書で、個人情報を大切に扱い、規制対策も進めていることを伝えている。
フェイスブックは米国で、日本時間の7月17日に上院の銀行委員会の公聴会に出席する予定とされている。「フェイスブックが提案するデジタル通貨とデータプライバシーの検討事項」というテーマで世界初となる政府による公聴会で議論を交わす。
またその翌日には、下院の公聴会も開催。こちらは6月19日にリブラの中止を求める要求書をフェイスブックに送付した下院金融サービス委員会のMaxine Waters理事長が開催を決定した。今回の説明文書はWaters理事長宛てにも届いた様子だ。
来週に迫った公聴会に注目が集まる。