
議長解任に言及
ドナルド・トランプ米大統領は4月18日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿で連邦準備制度理事会(FRB)に対して再び利下げを要求し、ジェローム・パウエルFRB議長の解任をほのめかした。トランプ大統領は「欧州中央銀行(ECB)は7回目の利下げを予定しているのに、『遅すぎる』パウエル氏は常に遅すぎて間違っている」と批判し、「解任は早ければ早いほど良い」と述べた。
この投稿はパウエル議長がシカゴ経済クラブでの講演で、現政権の関税政策がFRBにとってインフレ抑制か成長促進かという難しい判断を迫るものだと指摘した翌日に行われた。パウエル議長の発言は17日の市場の大幅下落を招いたとされている。
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一方、ホワイトハウスの高官はCNBCに対し、この投稿はパウエル議長を解任する脅しではなく、トランプ大統領の不満の再表明にすぎないと説明している。
トランプ大統領がパウエル議長の金融政策アプローチを批判するのは今回が初めてではない。4月4日にも現政権の「解放の日」関税発表の2日後に「これはパウエルFRB議長が利下げをするための完璧な時期だ。彼は常に『遅い』が、今なら自分のイメージを変えることができる」と投稿していた。
しかし、トランプ大統領がパウエル議長の解任を明示的に求めたのは今回が初めてである。パウエル議長は過去に大統領には自分を解任する権限はないとし、「法律上許されていない」と反論している。パウエル議長のFRB議長としての任期は2026年5月までとなっている。
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