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リップル社のトップ「現時点でIPOの必要はない」 現在は事業の成長に集中

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

IPOの計画

リップル社のプレジデントのモニカ・ロング氏は25日、CNBCの番組に出演し、同社がIPO(株式公開)を行う計画は現在はないと語った。

バランスシートには数十億ドル(数千億円)の現金があり、多くの流動性を保持していると説明。財務は健全な状態にあるとし、買収などを行なって事業を成長させることに集中すると話した。

IPOとは

「Initial Public Offering」の略。企業が証券市場に上場し、一般の投資家に株式を売り出すことを指す。

最近は米トランプ政権の関税措置の影響を大きく受けて金融市場が低迷しており、IPOの計画を見直す企業が増える可能性が指摘されている。一方で、暗号資産(仮想通貨)に肯定的なトランプ政権が発足したことで、仮想通貨企業のIPOが増えるのではないかとの予想は多く上がっていた。

IPOで関心を集める企業の1つがリップル社だ。一方で、同社のブラッド・ガーリングハウスCEOが2021年に「米証券取引委員会(SEC)との裁判が落ち着いてからIPOを検討する」と述べたこともあったが、最近はロング氏以外からもIPOを行う必要はないとの考えが示されている。

CoinPostが昨年に独自取材を行ったRippleXのシニア・バイス・プレジデントのマルクス・インファンガー氏も、「適切なタイミングが来れば、我々はIPOに対してはオープンだ」と話したが、「IPOを急いで検討する必要はないと思っている」と語っていた。

関連:リップルX幹部が語る日本市場の重要性、SEC裁判やIPOの可能性にも言及|WebX2024インタビュー

ステーブルコインRLUSD発行の背景

今回の番組でインタビュアーは「ステーブルコインの市場はすでに大きく発展しており、発行されている銘柄も多いが、なぜリップル社は独自にRLUSDを開発したのか」という質問も行った。

ロング氏はまず、ステーブルコインは急拡大している領域であることを説明。そして、市場規模が今後数年で3兆ドル(約430兆円)を超えるとの見通しを示した。

その上で、中心的なユースケースとして、リップル社のコア事業である国際送金を挙げている。Swift(国際銀行間通信協会)のインフラを使う場合と比較し、送金時間短縮やコスト削減のためにRLUSDを活用できると述べた。

他にも機関投資家が投資の担保として利用できるといったユースケースも挙げながら、XRPとは異なる役割を持つと説明している。

関連:リップル社、プライム・ブローカー『Hidden Road』を約1900億円で買収

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