ビットコインは、2009年1月3日に最初のブロックが作られたブロックチェーンによって誕生した、世界初の暗号資産(仮想通貨)。2008年10月31日に「サトシ・ナカモト」という人物または組織によって公開されたホワイトペーパーに基づいている。
ビットコインは、秘密鍵と公開鍵の暗号技術を用いて安全に取引を管理し、「プルーフ・オブ・ワーク(PoW)」によって取引の正当性を確認する仕組みで運営されている。
PoWでは、取引の検証を行うマイナーが複雑な計算問題を解決し、新しいブロックを生成します。この過程で得られる報酬として、新しいビットコインがマイナーに分配される。
価格
- 年初来高値(2025年1月):109,000ドル(約1700万円)
- 年初来騰落率(YTD):+10%
- 過去最高値(2025年1月20日):109,000ドル
価格予測
24年7月:米資産運用会社BitwiseのMatt Hougan CIO 2024年内に10万ドル(約1,610万円)
時価総額|関連銘柄
ビットコイン(BTC)の時価総額は2025年1月20日時点で約2兆ドル、全暗号資産でトップ。2位イーサリアム(ETH)の時価総額は約4000億ドル。リップル(XRP)の約1800億ドルが続く。
主な出来事
- 17年8月:ハードフォークによりビットコインキャッシュ(BCH)誕生
- 21年6月:エルサルバドルで世界初の法定通貨として採用する法案が可決
- 21年10月:米SECがビットコイン(BTC)の先物ETFを承認
- 24年1月:米SECがビットコイン(BTC)の現物ETF 11銘柄を承認
- 24年4月:4回目の半減期
エコシステム支援組織
ビットコインには、イーサリアム財団やソラナ財団のような初期発行量を配分されるエコシステム固有の非営利団体は存在しない。ビットコインの開発・運営は、オープンソースコミュニティによって主に行われており、誰でも参加できる。主要な開発企業としては、ライトニングネットワークを開発するライトニングラボや、ウォレットやエクスプローラーを提供するBlockstreamが知られるが、これらもあくまで一部の貢献者である。
マイニング機器のトップシェアを占める企業としてはBitmain(ビットメイン)があり、ジャック・ドーシー率いるデジタル決済企業ブロック(旧Square)は、ビットコイン採掘産業の分散化を目指して高性能チップを開発している。米マイクロストラテジーは、資本配分戦略により、2024年7月17日現在で226,331BTCを保持している。
ビットコインを購入/採掘/保持している主な組織
CoinGeckoによると2024年7月16日のビットコイン保有企業ランキングは以下の通り。
- MicroStrategy Inc. – 226,331 BTC
- Marathon Digital Holdings – 17,320 BTC
- Galaxy Digital Holdings – 15,449 BTC
- Tesla, Inc. – 11,509 BTC
- Coinbase Global, Inc – 9,183 BTC
その他、エルサルバドルは5,820 BTCを保有。東京証券取引所スタンダード市場に上場しているメタプラネット(3350)は、約246 BTCを保持している。
ビットコインの将来性
約4年ごとに訪れる半減期により、採掘報酬が減少し、新規供給が減少する。次の半減期は2028年の3月か4月頃に予定されており、採掘報酬は1ブロックあたり3.125BTCから1.5625BTCに減少する。
主な開発動向
ライトニングネットワークの開発と導入が活発化しており、ビットコインの送金コストを低減し、処理時間を短縮する技術が進行中。マイクロペイメントでの利用が可能となり、スケーラビリティ問題への対策が進行中。
また、ビットコインのレイヤー2(L2)ソリューションも登場しており、その中でもStacksが注目されている。Stacksは、ビットコインのセキュリティとネットワーク効果を活用したスマートコントラクトや分散型アプリケーション(dApps)を実現し、ビットコインのユースケースを単純な価値移転や価値の保存を超えて拡大する可能性を持つ。
採用の加速
ビットコインは本来の決済手段としても採用事例が増加。国内では、フリマアプリ「メルカリ」のビットコイン取引サービスにおいて利用でき、同社の暗号資産サービスは新規暗号資産ユーザー数で国内業界No.1、2024年5月30日時点で利用者数は220万人を突破した。