ネム(XEM)の概要
ネムとは、国や政府に縛られることのない新たな経済の仕組みの構築を目的としたプロジェクト、およびネイティブトークンの名前。
ネムの英語表記NEMは、New Economy Movement(新しい経済活動)の略称となっている。ネムはエコシステムの進化、及びブロックチェーンプラットフォームの最適化を行い、エコシステム全体で緊密に連携することで、集合的な目標を現実にすることをミッションに掲げ活動を展開している。
アクティブなネットワーク参加者を評価する独自のProof of Importance(PoI)を採用し、ハーベスティングと呼ばれる承認作業による報酬体系、ネットワーク内のノードの過去の動作を監視するアルゴリズムとしてEigentrust++を仮想通貨で初めて採用するなど、様々な特色を持つ。
NEM NIS1とSymbolの違い
ネムエコシステムには「NEM NIS1(以下ネム)」と、「Symbol Blockchain(シンボルブロックチェーン; 以下Symbol)」の2つのブロックチェーンが存在する。「ネム」及び「Symbol」には、それぞれXEMとXYMと呼ばれる2種類のネイティブ通貨が存在しており、ネムが個人を含むコミュニティ主導のブロックチェーンプラットフォームとして機能しているのに対し、Symbolはエンタープライズ(企業や公的機関)のブロックチェーンに対するニーズに特化したプラットフォームとして開発が行われている。
このように、二つのブロックチェーンの目的は異なることから、Symbolローンチ後もネム開発は継続して行われている。
ネムのネイティブトークン「XEM」について
XEMの総供給量は8,999,999,999であり、これらは全てローンチ時に発行済みであるため、新たなXEMが発行されることはない。
XEMが流通するネムブロックチェーンは2015年にローンチされたが、ローンチ以降、一度もシステム停止やハッキングは起きていないことからセキュリティ面に定評がある。ネムには、トランザクションの際に複数の署名を必要とするマルチシグ機能や、ブロックチェーン上で独自のトークン発行を可能とするモザイク機能など、他のブロックチェーンでは見られない特徴的な機能がある。
またネムでは、イーサリアムのようにネム上でアプリを構築することができ、開発者がネムを簡単に他のアプリに統合できるよう、開発者向けのAPIシステムが提供されている。