テザー(USDT)|投資情報・リアルタイム価格チャート

ニュース 基礎情報 関連記事
01/19 (金)
中国、禁止しても広く普及する仮想通貨取引の実態=WSJ報道
仮想通貨取引が禁止されている中国で、今でも人々の間で日常的に取引が行われている実態が、ウォール・ストリート・ジャーナルの報道によって明らかになった。
CoinPost
01/17 (水)
「USDTは犯罪だけに利用されているわけではない」テザー社、国連の指摘に反論
米ドルステーブルコインUSDTなどを発行するテザー社は、違法な活動に利用されている仮想通貨の例として国連の組織がUSDTを挙げたことを批判する声明を発表した。
CoinPost
01/16 (火)
2024年は仮想通貨関連の採用や開発が加速する=フィデリティ・レポート
米金融大手フィデリティは、「2024年のデジタル資産展望」と題したレポートを公開。基盤構築に集中した2023年を経て、「2024年はデジタル資産の採用、開発、関心、需要が高まる加速の年になる可能性がある」と主張した。
CoinPost
12/30 (土)
中国、仮想通貨テザー(USDT)などによる外貨交換の取締り強化
中国の当局は、新たに違法の外貨交換行為について共同声明を出し警告した。ステーブルコインUSDTを使っていた違法事業者の摘発事例も挙げている。
CoinPost
12/15 (金)
メタマスクらが注意喚起 Ledger対応の広範なdAppsで仮想通貨が不正流出か
仮想通貨ウォレット企業Ledger社は、同社の一部のサービスが不正利用されたことを発表。これによって、Ledger社のウォレットに対応する広範なdAppsで資産が抜き取られた可能性がある。
CoinPost
11/21 (火)
テザー社、米司法省に協力し300億円相当のUSDTを凍結
米テザー社は、米司法省の捜査を受けて、詐欺師が保有していた約334億円相当のUSDTを凍結していた。資金は「豚解体詐欺」に関わるものだった。
CoinPost
11/07 (火)
今年の主要ステーブルコインディペッグ 600回以上発生=レポート
米ムーディーズ・アナリティクスは、新たなレポートを発表。今年9月中旬までに法定通貨を裏付けとする主要ステーブルコインで、609回のディペッグが起こっていたと報告した。
CoinPost
11/03 (金)
テザー社、独ビットコインマイニング企業に900億円超を融資
ドイツを拠点として高性能コンピューティングインフラを提供するNorthern Data Groupは、ステーブルコインUSDTの発行企業テザー社から、918億円相当のデットファイナンス(借入金融)枠を確保したと発表した。
CoinPost
11/01 (水)
テザー社が3QのUSDT準備資産報告 安全性向上へ
仮想通貨「USDT」などを発行するテザー社は準備資産について2023年第3四半期(7~9月)の証明報告書を発表。米財務省短期証券が大半を占めている。
CoinPost
10/27 (金)
米国議員らがバイナンスとテザー社の責任追及 ハマスの資金調達で
米国の共和党議員らは米司法省に対して書簡を提出。ハマスの資金調達に関して仮想通貨取引所バイナンスとテザー社の責任を追及するよう要請した。
CoinPost

テザー(USDT)の概要

Tether(テザー)とは、米ドルや日本円等の法定通貨とほぼ連動した価値を持つ仮想通貨として、仮想通貨と法定通貨のギャップを埋めるために誕生した。安定した取引価格をもつ「ステーブルコイン」の代表格である「USDT」を発行する。

テザーでは、米ドルにペッグした「USDT」のほかにも、ユーロにペッグした「EURT」、中国元にペッグした「CNHT」、またゴールドにペッグした「XAUT」の計4コインを提供。

特徴

テザーによるステーブルコインは、香港に拠点を置く運営母体のテザー社が、法定通貨の管理、そしてProof of Reserves(PoR)というシステムによって2015年から発行。

テザーは当初、ビットコインのブロックチェーン技術に基づいて発行され、2017年6月にはライトコイン・ブロックチェーンに移行。その後18年1月からはイーサリアム・ブロックチェーンも並行して採用されており、イーサリアム上でERC20トークンとして主に発行される。

現在ではさらにTRON、EOS、アルゴランド、ソラナおよびOMGなどのブロックチェーン上でも発行されている。

ユースケース

仮想通貨の価格が急落した際、現金化する代わりに資産の逃避先としてUSDTが用いられたり、USDTによって取引所間での資金の移動を迅速に行うことができる。これは、他のコインとのアービトラージトレード(裁定取引)にも有利となる。

また、USDTは米ドルにペッグされていることから、米ドル以外の法定通貨を(米ドルに対して価値が高いときに)USDTに交換することで、FXスタイルの取引ができることや、法定通貨での入出金に対応していない取引所での仮想通貨取引においても便利だ。

不正・訴訟問題

テザー社によれば、発行されたテザーは、テザー社が預託している対応する法定通貨によって、1:1の比率(すなわち、1USDT=1ドル)での裏付けがあるとされていた。元々の1:1の資産は米ドルだったが、他の法定通貨や資産、そして貸付債権なども担保として含まれるようになっている。

米ドルに連動したステーブルコインであるUSDTは、ドルとの1:1の等価交換を保証していることが大前提だ。しかし過去には発行されているUSDTの26%は裏付け資産がないと報じられたり、テザー社の関連会社である仮想通貨交換所Bitfinexとともに、8.5億ドル(930億円)不正融資疑惑を巡り訴訟問題に発展したこともある(21年2月、日本円にして約20億円相当の和解金を払い決着)。

また最近では、事業の性質について銀行に虚偽の申告をしたとして、米司法省の捜査対象となっている。

裏付け資産問題

ステーブルコインを「ステーブル」にするためには裏付け資産が必要となるが、テザーは長きにわたり「実際にドルの裏づけがあるのか」という疑惑を指摘されてきた。

21年3月、テザー社はそうした批判に応え、USDTの謎に包まれていた準備資産の情報を初公開したものの、資産内訳を示すのに時間がかかったことや、テザー社によるリスキーな準備資産配分の選択、そして完全な情報開示を行わないことに関し、依然として専門家から批判されている。