はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

著名アナリストが解説する、巨大金融運用会社と仮想通貨への資金流入の関係性

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

世界最大規模の金融運用会社Northern Trustが仮想通貨に参入
Fortune500に入る金融サービス大手Northern Trustが、仮想通貨業界へ進出。同社の8月1日の広報の言及により、前から三つの主流ヘッジファンドと連携し、仮想通貨投資をポートフォリオへ追加していた事が判明した。
新仮想通貨取引所「Bakkt」が期待できる理由
BakktのCEOに就任予定のICE取締役は、「機関投資家、企業、顧客がデジタルアセット投資参入の拡張性を持つ入口として、より高い効率性・安全性・実用性を推進する、画期的な取引所が構築される」と発言した。
Northern Trustとは
Northern Trustは、1889年にシカゴで設立された企業で、 現在では世界最大規模の資産マネージャーとして、1兆ドル近い資産を抱えるまでに成長。世界84都市に拠点を持ち、各種企業や機関、世界トップクラスの富裕層を顧客に抱えている。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

主力はノーザントラスト

有名経済誌ForbesのコントリビューターでもあるTony Sagami氏はWeissCryptocurrencyRatings(有名なWeissRatings投資ランキングリサーチ会社の仮想通貨部門)で、ノーザントラスト社の仮想通貨業界進出と機関投資家からの資金流入の関連性を分析しました。

まず最初に、仮想通貨が主流投資商品とならない理由は、機関投資家が信頼に値する第三者カストディ・サービスが欠如しているからだと指摘しました。 これは、一般的に見て、投資信託やETF、ヘッジファンドも同様とのことです。

仮想通貨ヘッジファンドBlockTower Capitalを立ち上げた、元ゴールドマンサックスの役員だったAri Paul氏は、

「機関投資家からの資金は2017年の半ばから少しずつ仮想通貨へ流れていったが、思っていた以上にその後の進展に停滞感が出てきている。それを促進する要素の一つが第三者のカストディ・サービスなのだ。」

と、説明しました。

そして、Sagami氏は、それを実現させるのがノーザントラスト社の新規事業と見ているようです。 ノーザントラストは8月1日にて、仮想通貨ヘッジファンドのサービスを提供しつつ、ブロックチェーン技術を自社業務へ統合すると明かしました。

また、大口ヘッジファンド投資家向けのBTCとETHカストディサービスも業務内容と発表しましたが、直接行うのでなく、第三者によるカストディの認証といった資産管理を優先するようです。 更に、ノーザントラストはアンチ・マネーロンダリング報告や仮想通貨取引記録作成などの管理サービスを行うこともできます。

同社は、仮想通貨カストディ・サービスの先導者として、このように賢明なビジネス戦略をとることにより、会社の株価上昇にもつながると考えられており、最も重要視されているのは、仮想通貨が機関資金の登場により、主流投資商品と位置づけられ、2017年に見た高値より更なる価値を見せられることでしょう。

CoinPostの関連記事

世界最大規模の金融運用会社、仮想通貨市場へ参画|主流ヘッジファンド3社に仮想通貨追加が明らかに
Fortune500に入る金融サービス大手Northern Trustが、仮想通貨業界へ進出。同社の広報の言及により、前から三つの主流ヘッジファンドと連携し、仮想通貨投資をポートフォリオへ追加していた事が判明した。

重要視されるもう一つの要因:Bakkt

カストディ・サービスを提供するのはノーザントラストだけではありません。

「今年最大の発表」と言われる、米国ニューヨーク証券取引所(NYSE)の親会社ICEが公表した仮想通貨取引所Bakktも、カストディ・サービスを提供しますが、注目すべきポイントはもはやそれだけではありません。

先日コインポストで報道したように、Bakktの注目すべきポイントとして以下の3点を挙げました。

①機関投資家
②小売業
③顧客

へのサービスを提供することです。

Bakktの共同事業参画企業は、マイクロソフト社やスターバックス社などが入っており、商品の社会的普及についてはプロフェッショナルの集団です。中でも、スターバックスは、企業と顧客間におけるモバイル決済に関して長年のノウハウを蓄積した先導者でもあると言えるでしょう。

つまりBakktにとっては、企業と機関投資家を繋ぐのにもってこいな事業参入者だと考えられます。なぜなら、Bakktは今まで仮想通貨業になかったもの、つまり信頼に値する「第三者の役割」を提供することになるからです。

Bakktは、利用者が間接的にBTCを売買することを促進する第三者と見做されます。

更に、Bakktの「BTC引渡し1日先物契約」は、投資家(機関投資家)も、企業(スターバックス)も、価格のボラティリティを抑えながらデジタル・アセットのポジションを変換することが可能となるわけです。業界的に言えば、Bakktは機関投資家による日常的取引に必要なインフラを提供する形になります。

ビットコイン暴落時こそ重要性を理解すべき、米NY「仮想通貨取引所Bakkt」の可能性
BakktのCEOに就任予定のICE取締役は、「機関投資家、企業、顧客がデジタルアセット投資参入の拡張性を持つ入口として、より高い効率性・安全性・実用性を推進する、画期的な取引所が構築される」と発言した。

今後の展望

以上のように、大手企業による仮想通貨投資サービスの提供と競争により、市場・業界はより健全化し、機関投資家も参入しやすくなる環境となり得ると考えられます。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/15 月曜日
16:45
なぜSBI新生銀行は投資家に選ばれる? 圧倒的優位性を持つ「SBI証券」との連携メリットを解説
SBI新生銀行が投資家に選ばれる理由は、SBI証券との圧倒的な連携メリットにあります。預り金自動スィープサービスで入金操作不要、年4.2%の高金利預金で待機資金を運用。IPO投資、NISA口座、資産一元管理まで、他の銀行では実現できない理想的な投資環境を徹底解説。
14:36
リップル決済、欧州初の銀行採用 スイスのAMINA銀行と提携
リップルがスイスのAMINA銀行と提携し、欧州初のリップル決済導入を実現。ブロックチェーンと従来の銀行システムを統合し、ほぼ即時の国際送金サービスを提供。両社の協力関係はステーブルコイン保管から決済へと拡大。
13:44
イーサリアム「フサカ」実装直後にPrysm障害、1.8億円の報酬損失が判明
イーサリアムの大型アップグレード「フサカ」実装直後、Prysmクライアントでバグが発生し382ETH(約1.8億円)の報酬機会が失われたことが判明し、ネットワークの堅牢性においてクライアント多様性の重要性が再確認された。
13:22
英国、2027年に仮想通貨規制を本格導入へ 政治献金も禁止方針
英国財務省が2027年施行予定の仮想通貨規制案を策定中。英国金融行動監視機構の監督下で取引所やウォレット企業に透明性基準を義務付け、消費者保護を強化。仮想通貨による政治献金も禁止へ。
10:50
ストラテジー、ナスダック100指数への残留決定 ビットコイン買い増しの意欲示す
世界最大のビットコイン保有企業ストラテジーのナスダック100指数への残留が決定した。セイラー会長はビットコイン追加購入への意欲を示唆している。
10:41
日銀30年ぶりの0.75%利上げ見込み 仮想通貨市場への影響は?
日本銀行が12月19日の金融政策決定会合で政策金利を0.75%に引き上げる方針。30年ぶりの高水準となる利上げが、円キャリートレード巻き戻しを通じてビットコインなど仮想通貨市場に与える影響を分析。米FRBのQT終了による影響緩和の可能性も解説。
10:10
2025年末までに済ませておきたい仮想通貨に関する税金と確定申告への準備|Gtax寄稿
仮想通貨の税金の仕組みと、年末までにできる節税対策を解説。損益圧縮やふるさと納税・iDeCoの活用法、確定申告に向けた取引履歴・経費の整理ポイントをまとめています。
08:50
米SEC、個人投資家向けの仮想通貨保管ガイドラインを提示 姿勢転換示すか
米証券取引委員会が個人投資家向けにビットコインなど仮想通貨を保管する方法に関して推奨事項を提示した。ウォレットの選び方やカストディアン選定の注意点を解説している。
12/14 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、トム・リーのイーサリアム相場分析やXRP現物ETFの連続純流入など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
来週の米雇用統計に注目、労働市場減速ならビットコイン相場に追い風か|bitbankアナリスト寄稿
BTC相場は1450万円周辺で推移。FOMCで利下げ決定、流動性供給再開で中期的な下支え期待。来週の米雇用統計で労働市場減速が示されれば、追加利下げ観測強まりBTCの追い風となるか。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|仮想通貨税制に関する国会質疑に高い関心
今週は、ストラテジーによるビットコイン押し目買い、仮想通貨税制に関する国会質疑、仮想通貨マーケットメーカー大手Wintermuteの市場分析レポートに関する記事が関心を集めた。
12/13 土曜日
14:05
米インタラクティブ・ブローカーズ、ステーブルコインでの口座入金を開始
ステーブルコイン入金を導入 ブルームバーグが報じたところによると、オンライン証券大手インタラクティブ・ブローカーズ・グループが、個人証券口座へのステーブルコインによる入金を可能…
13:35
仮想通貨業界団体ら、シタデルに反論 「DeFiは仲介事業者ではない」
DeFi教育基金など仮想通貨業界団体らが米SECに書簡を提出した。シタデル・セキュリティーズによるDeFi規制要求に反論し、自律的ソフトウェアは仲介者に該当しないと主張している。
11:55
ブラジル金融大手イタウ、3%のビットコイン配分を推奨
ブラジルの金融機関イタウがポートフォリオの1%から3%をビットコインに配分するよう推奨した。米国のバンク・オブ・アメリカやモルガン・スタンレーも最大4%の配分を提案している。
11:20
ファントムウォレットが予測市場機能を導入、カルシと提携
主要仮想通貨ウォレットのファントムが予測市場プラットフォームのカルシと提携し、ウォレット内で政治、スポーツ、文化イベントの契約を可能にする新機能を発表した。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧