はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

豪大手運送保険企業、高級牛肉における「食の安全」にブロックチェーンを導入

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

豪州の大手運送保険企業、牛肉における食品安全にブロックチェーンを導入
世界3位の牛肉輸出国「オーストラリア」の大手運送保険会社NTIは、国産高級ブランド牛の信頼性確保のため、ブロックチェーン技術を導入し、牧草地から食卓まで追跡可能な仕組みの試験運用を実施する。

豪州:ブランド牛にブロックチェーン

オーストラリアの大手トラック運送保険会社NTI(National Truck Insurance)は、オーストラリア産ブランド牛の信頼性(トレーサビリティなど)を確保するため、ブロックチェーン技術を試験的に導入することを発表した。

今回の導入に関する重要な項目について、以下のようにリストアップしている。

  • 豪州牛肉サプライチェーンは、同国経済にとって必要不可欠であり、約45,000の牛肉生産業者が”世界3位の牛肉輸出国”としての地位確立に貢献している
  • NTIは、商品の価値や産地を証明するブロックチェーン・セキュリティ企業BeefLedgerとパートナーシップを組み、牧草地から食卓までのオーストラリア産牛肉の追跡が行えるよう、今月から試験運用を始める
  • BeefLedgerのプラットフォームは、ブロックチェーン技術、IoT (Internet of Things) 技術、また牛肉パッケージングのイノベーションを取り入れることにより製品安全性と信頼性を強化した多層システムを構築する
  • パイロット運行は、南オーストラリア州に位置するLimeStone Coast のブランド牛をNSW州にあるカジノの処理施設に移送、のち中国の上海の消費者に発送されるまでの追跡を行なう

豪州と中国の産業ブリッジ

BeefLedgerの会長であるWarwick Powell氏によれば、アジア市場の活性化により特に中国からの牛肉の需要が高まっており、それだけに産地偽装や品質管理のリスクが高まっている。

Powell氏は「研究によると、中国人消費者にとって倫理基準と動物福祉と共に、商品の真正と原産地の証明が重要事項となっており、それが消費者にとってオーストラリア製品の関心の的となっている」と強調した。

そして、NTIの最高責任者のTony Clark氏も、ブロックチェーンによる安全・信頼の向上に期待感を寄せている。

オーストラリアの農業、動物福祉、運送や物流など様々な業界にブロックチェーン技術がどのような可能性を与えるか大変期待している。初期段階だが、オーストラリアのサプライヤー、輸出業者また消費者に素晴らしい経験と結果をもたらすはずだ。

食品安全分野のブロックチェーン活用

今回の豪州NTIの事例以外にも、日本国内外でも様々な食品安全におけるブロックチェーンの検討・応用ユースケースが見られており、現在の主要事例を以下のようにハイライトした。

  • 米FDAが、レタスによる大腸菌感染の対策として、ブロックチェーン技術の導入を検討中
  • IBMが独自で開発したフードブロックチェーンネットワークIBM Food Trustに、米大手スーパーウォルマートやフランスなどの食品関連企業が参加
  • 有機農業発祥の地として知られる『宮崎県綾町』のワイン生産者と電通国際情報サービスが、栽培から製造・流通までの履歴をブロックチェーンに記録する実験を2018年春より開始
  • 『富士山まる茂茶園』が偽装を防ぐため、サプライチェーン検証テックのVeChainブロックチェーン技術とIoTソリューション導入に向け概念を実証
▶️本日の速報をチェック

CoinPostの関連記事

ブロックチェーンで追求する『食の安全性』:日本でもワインなどの高級品や有機野菜に応用
食品に関する「産地偽装」問題などを解決するため、ワインボトルに貼られたQRコードにスマートフォンをかざすことで、日付、製造工程の写真、生産者情報などを確認できる。
日本茶の産地偽装を受け、信頼性やトレーサビリティ向上に向けVeChain技術の概念実証を実施
現在アジア地域を中心に、日本産と謳い産地偽装する事例が多発している。そうした状況を受け、信頼性やトレーサビリティ向上に向け、富士山まる茂茶園がVeChainのブロックチェーン技術とIoTソリューション導入に向け概念実証を行っている。
CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者8,000名突破。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/15 土曜日
13:55
続落するイーサリアム、長期保有者が1日4.5万ETH超を売却=グラスノード
グラスノードによると、イーサリアムの3年から10年保有者が1日あたり平均4万5000ETH超を売却している。イーサリアム現物ETFも13日に2億6000万ドルの純流出を記録し売圧を高めている。
13:20
リミックスポイント決算発表、仮想通貨評価益で売上高が大幅増加
リミックスポイントが2025年4~9月期決算を発表した。仮想通貨評価益で売上高が大幅増加している。同社はビットコイン、イーサリアムなどの仮想通貨を財務資産として蓄積している。
13:00
Visaアジア太平洋地域デジタル通貨責任者、ステーブルコインの展望を語る|CoinPostインタビュー
Visaアジア太平洋地域デジタル通貨責任者ニシント・サンガヴィ氏がCoinPostの独占インタビューに応じ、ステーブルコイン決済戦略の拡大、CBDCとの共存、米国ジーニアス法の影響について詳しく語った。4つのステーブルコインと4つのブロックチェーンをサポートし、2億2,500万ドル超の決済を実現。今後5年間のアジア太平洋地域におけるデジタル通貨の展望と、Visaが果たす役割について解説。
11:15
テクノロジー大手アリババが預金トークン決済を開発 中国当局のステーブルコイン懸念に対処か
中国アリババが預金トークン決済システムを開発している。当局によるステーブルコイン規制を回避することも背景とみられる。AI活用サービスも発表した。
10:30
ビットコイン急落、45日ルール通過とFOMC利下げ見送り観測で売り圧力が最大化|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは足元で強い売り圧力に晒されているが、ヘッジファンドの45日ルール通過により解約売りの終了が期待される。ビットコイン長期保有者が直近1カ月で12兆円相当のBTCを売却したことは心理を悪化させていた。
09:50
トランプ一族関連のアメリカン・ビットコイン、売上高99億円に増加 決算発表 
トランプ一族の仮想通貨マイニング企業「アメリカン・ビットコイン」が2025年7~9月期決算を発表した。前年同期比で黒字転換し、ビットコイン保有量は4,090BTCに到達している。
09:35
ジャック・ドーシーのCash App、ステーブルコイン決済機能を導入
決済アプリのキャッシュアップがステーブルコインの送受信機能を含む11の新機能を発表した。ライトニングネットワークを使用したビットコイン決済機能も拡充している。
08:50
ソニー銀行の米銀免許申請、通貨監督庁にICBAが否認を要求
ソニー銀行が米国で信託銀行の国家免許を申請したことについて、米組織ICBAが強く反対すると表明。通貨監督庁に書簡を送付して反対理由を説明し、ソニー銀行の申請を認可しないように要求した。
07:45
バイナンス、ブラックロックのトークン化ファンド「BUIDL」を取引担保として受け入れ
仮想通貨取引所バイナンスがブラックロックの「BUIDL」を取引所外担保として統合した。BUIDLはBNBチェーンで新シェアクラスも立ち上げる。
06:50
ビットマイン、45億円相当のイーサリアムを追加購入 新CEOにHSBC元幹部を任命
ビットマインが3000万ドル相当の仮想通貨イーサリアムを追加購入した。同社は新CEOにHSBCアジアTMT投資銀行部門の元責任者を任命した。
06:25
ビットコイン長期保有者が1カ月で12兆円相当BTCを売却、初期投資家も2400BTCを取引所へ送金
ビットコインの長期保有者が過去1カ月で約81万5,000BTCを売却し、2024年1月以来の高水準となった。初期保有者のオーウェン・ガンデン氏も2400BTC以上を売却している。
05:50
ストラテジーのセイラー会長、6900億円相当のビットコイン売却の噂を否定
ストラテジーのマイケル・セイラー会長が47000BTCの売却憶測を否定した。オンチェーン上の動きは保管業者の入れ替えによるもので、実際に購入ペースを加速させていると説明。
11/14 金曜日
21:20
CourtYard(コートヤード)でトレカをNFT化|使い方を初心者向けに徹底解説
トレーディングカードをNFT化して取引できるCourtYard(コートヤード)の使い方を解説。アカウント開設からPolygon上での取引方法、ガス代準備、リスクまで初心者向けに図解で詳しく紹介します。
21:00
ビットコインウォレットのおすすめは?種類・選び方・アドレス作成手順まで解説
ビットコインウォレットの種類や違い、安全な選び方を徹底解説。ハードウェア・ソフトウェアの比較からアドレス作成、セキュリティ対策まで初心者にもわかりやすく紹介します。
17:19
米ビットコイン現物ETF、過去2番目の規模の純流出 リスクオフが加速
11月13日、ビットコイン現物ETFは8.7億ドル(約1,340億円)の純流出を記録し、過去2番目の規模に。イーサリアムETFも3日連続で流出。FRB当局者の慎重発言を受け、仮想通貨と米国株が同時に下落。専門家は健全な調整との見方も。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧