- 世界経済フォーラム、ダボス会議の影響は
- スイスの「ダボス会議(年次総会)」に関連するブロックチェーン経済フォーラムにて、リップル社CEOとポーランド金融大手ペカオ銀行の代表が「2020年の決済システム」について議論する予定。
世界経済フォーラム、ダボス会議の影響は
1月22〜25日まで、スイスのダボスで、「世界経済フォーラム」の年次総会(ダボス会議)が開催される。
乱高下する金融市場に大きな不確実性をもたらしている主因となっている、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題(ブレグジット)、及び主要国における景気後退(リセッション)懸念など、世界経済に大きな影響を及ぼす問題を中心に議論される見通しだ。
スイスのダボスで開催される「世界経済フォーラム(World Economic Forum)」、通称ダボス会議は、世界を代表する政治家や実業家などのトップリーダーが一堂に会し、世界経済や環境問題など幅広いテーマで討議を行う場であり、国のInvestor Relationsの機会に活用されるなど、国際的に強い影響力を持っている。
昨年開催された世界経済フォーラムの年次総会では、米国のムニューシン財務長官や、世界最大級の資産運用会社ブラックロックのラリー・フィンク最高経営責任者らが、仮想通貨市場のマネーロンダリング(資金洗浄)やハッキングなど不法行為に対する重大な懸念を表明。
規制強化すべきとの声が多数上がるなど、仮想通貨討論会にも関心が集まった。このことは、世界経済が無視できないレベルまで仮想通貨の市場規模が拡大していることを示している。
なお、世界経済フォーラムと、調査協力したコンサルティング会社「ベイン・アンド・カンパニー」が2018年9月に公表した試算によれば、分散型台帳などブロックチェーン技術の台頭によって、「1.1兆ドル(約123兆円)」もの貿易額増加が望めると報告。
コスト削減と利便性の向上により、貿易・サプライチェーンのファイナンスに革命的な進歩をもたらすことで、特にアジア地域が分散型台帳テクノロジーの恩恵に預かるとした。その理由として、貿易書類プロセスの75%がアジアで発生している現状を挙げている。
ブロックチェーン経済フォーラムも同時開催
同時期にダボスで開催される「ブロックチェーン経済フォーラム」は、資本市場(長期金融市場)と分散型金融システムをテーマにした、ブルガリア大統領「Rosen Plevneliev」氏の基調講演に始まり、100人を超える著名エコノミスト、規制当局、政府関係者、投資家、および銀行関係者の集う重要イベントだ。
発展途上国のための”ブロックチェーン中央銀行”の出現と、資本市場の潜在的な構造的変化について議論を深める予定となっている。
Ripple社CEOも登壇
仮想通貨市場から注目されているのは、現地時間の1/24 19:15-20:00(日本時間 1/25 3:15-4:00)のラウンドテーブル「2020年の決済システムについて」だ。
米Ripple社CEO、Brad Garlinghouse(ブラッド・ガーリングハウス)氏と、ポーランド金融大手「ペカオ銀行」のMichal Krupinski氏が、「分散型決済システムの新時代は到来するか?」というテーマで登壇する。
主要国を代表する金融業界の重鎮が集う「世界経済フォーラム・年次総会」及び「ブロックチェーンフォーラム」。仮想通貨市場に対して、どのような言及があるのか、投資家の関心が集まっている。
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