- 米SEC、受け取ったビットコインETFへのフィードバック
- ビットコインETFが材料視され、BTC価格に大きな影響を及ぼした昨年9月に寄せられた1400以上のコメント数と比較すると激減。4月上旬の可否判断は、市場からは延期すると見られている。
SECが審査中のビットコインETFに対するコメント、ネガティブの意見が多数
米SECは、今年2月20日より募集していたVanEck版ビットコインETFに関する意見・フィードバッグとして、一般から7件コメントを受け取った。
7件中6件が、否定的な見解だったという。
意見の中で、ビットコインのボラティリティや価格操作の可能性などが指摘されている。
SECの長官を務めるJay Clayton氏は先日、再びビットコインETFの承認条件に関して言及し、「価格操作の懸念」と「カストディの確保」を審査の中心として見ていると明言。
また、今回のフィードバック数は、ビットコインETFが大きな話題となった2018年9月に寄せられた1400以上のコメント数と比較すると激減している。コメント募集を開始して一月余り経つが、SECの認可判断の時期が一気に遠のいたことで、ビットコインETFへの関心度の急低下を物語っていると言えそうだ。
過去の経緯から見る今後の展望
現在SECが審査しているVanEck版ETFと、Bitwise版ETFは共に、4月上旬に可否判断される予定だが、これまでの経緯から最終延期(240日)にまで持ち込まれる可能性が高いと見られている。
昨年に申請されたVanEck版ETFに関しては、2度の延期を経て、1月に米政府の一時的閉鎖を受け最終的に申請が却下された。
以下がこれまでVanEck版の延期経緯。
- 6月20日、CboeがビットコインETF申請を提出
- 8月7日、延期を発表
- 12月6日、再度延期を発表
- 1月23日、Cboe側が申請を取り下げ
なお、米証券取引委員会は審査の時間が足りないと判断した場合、最大240日間まで期限の延期を行うことが出来る。よって、最大延期が採用された場合、実判断は2019年10月18日までになる。
これまで、SEC側が明らかにしている審査判断にかかる要素として、このようにリストアップする。
- 申請側が価格操作を防止し、公平な取引を促進すること
- 適正な価格形成プロセスが確認できること
- ETFの現物である資産(ビットコイン)に徹底したカストディの有無
今回、VanEck版ETFに対するパブリックコメント件数が少ない点から、延期が見込まれている可能性が高く、仮想通貨市場にとっての優先順位が下がっていることを暗示していると言える。
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