はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

インドの中央銀行がビットコイン及び仮想通貨の禁止を示唆

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

インドがビットコイン及び仮想通貨の送金と決済の禁止を発表
資金洗浄や詐欺等の誤った用途を危惧したようです。しかし、ブロックチェーン技術の今後の可能性については肯定的な姿勢をみせています。

経済をデジタルファースト社会(紙幣のデジタル化など)へと変える大胆な計画を発表したインド政府は、2016年11月18日に最も価値が高い二つの紙幣を廃止し、220億枚もの紙幣を貨幣制度から取り除き、紙幣デジタル化に取り組んでいました。

またIT大国であることも含め、2022年にはインドのデジタル経済が1兆ドルに及ぶと予想され、フィンテックのみならず、仮想通貨業界からも注目されている国です。

このような状況の中、現在金融分野で、多くの注目を集める仮想通貨は最終的に、インド政府やインド中央銀行を魅了することはできなかったようです。

公平性を保つため、事実のみを述べるとすると、インド中央銀行の局長が、ビットコインのようなデジタル通貨をインドで禁止するという合意に署名しました。

インド中央銀行の常任理事であるS Ganesh Kumar(以下、クマー氏)は

「私たちは、仮想通貨に使われている技術(ブロックチェーン技術)については今後も存続していくとは考えているものの、ビットコインを支払いや決済には使用しないことについては合意しています」

と、11月6日にムンバイでの会議にて語りました。

クマー氏は、インドにおいての仮想通貨に対する投機のほとんどは、衰退していく考えを示していますが、仮想通貨に使われているブロックチェーン技術については、大きな可能性を秘めているとしています。

インドの複数の銀行では、国際送金、国際決済やその他のプロセスをより良くするため、ブロックチェーン技術に注目しています。

数ヶ月間にわたって、政府は、公式に仮想通貨の規制には踏み切っていなかったものの、仮想通貨の規制に対して議論の勢いは増してきていました。

インドは、インド中央銀行によって支援を受け、独自の仮想通貨を発行する可能性を示唆していましたが、非公開の部分がある仮想通貨に対しての自信はさほどありませんでした。

インド政府が法定仮想通貨を発行する可能性
ブラックマネーと脱税への対応策として、インド政府が法定仮想通貨の発行を計画 政府が全面にビットコインに信頼を置...

インド中央銀行は、以前高額紙幣の廃止を決定し、自国通貨のデジタル化を目指した段階で、ルピーの代わりとなるブロックチェーンに基づく自国仮想通貨の発行を検討していました。

8月に、財務省が登壇した際も、仮想通貨の資金洗浄や詐欺等の間違った用途を危惧し、禁止するべき趣旨を語りました。

また11月6日にビットコインは、3ヶ月前と比べて倍以上となる価格に達したように、価格高騰やボラティリティの高さも政府が仮想通貨禁止を実施する一つの要因であったようです。

インドにおいての、仮想通貨エコシステムは非常に小さく、ビットコインは少数のレストランでしか使えず、同じく少数の仮想通貨取引所にて本や映画のチケットを購入できるものの、まだまだ発展しているとは言えない状況であり、インドでは投資目的による購入が大半を占めているのです。

そして、インドの仮想通貨取引所は今回の規制に対し、憤慨しています。

「私たちは、政府に仮想通貨を理解してもらえるように全力を尽くすつもりです。インドがフィンテックの拠点となることで、貧困層の金融への参加を始め、様々なメリットを得ることができるのです」

と、ビットコイン取引所Zebpayの共同創業者である Sandeeo Goenka氏は語りました。

India’s central bank is shutting the door on bitcoin and other crypto-currencies

Nov 6, 2017

参考記事はこちらから

CoinPostの解説

世界屈指のIT大国であるインドは、自国高額通貨の廃止とともに自国通貨のデジタル化や仮想通貨容認の姿勢が期待されていました。

銀行送金ソリューションで期待されるリップル社も、インドを次世代のフィンテック拠点と期待し、インドにオフィスを設立したばかりです。

リップル社がインドのデジタル経済を活性化!ムンバイに新しい事務所を開設
リップルがムンバイに新事務所開設。リップル社の新しい送金手段は今後インド経済にとって不可欠な役割を果たすでしょう。

経済をデジタルファースト社会(紙幣のデジタル化など)へと変える、大胆な計画を発表したインド政府からの仮想通貨禁止の意向発表は、世界に大きな衝撃を与えました。

しかし、ブロックチェーン技術には寛容で大きな興味を示していて、既に銀行で技術を取り入れ始めています。

よって今回の発表は、仮想通貨投資の不安定さ、または詐欺から自国民を守るという意味が一番大きいのではないか、と考えています。

インドで仮想通貨自体の禁止は起こり得る事実かもしれませんが、優秀な技術者が多く存在するインドは今後もITやフィンテック業界にとって重要な国であることは間違い無いでしょう。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12:04
FRB利下げ決定も仮想通貨の市場反応は限定的、BNB前週比9.2%高で1000ドルの大台迫る
FOMCでは米FRBが0.25%利下げを決定したが、暗号資産(仮想通貨)への影響は限定的だった。主要アルトコインでは、BNBが前週比9.2%高の1,000ドル目前に。背景としては、バイナンスの規制環境の進展の兆しとMegadropなどの需要が挙げられる。パウエル議長は年内2回の追加利下げを予想するも慎重姿勢を維持。
11:03
業界の行方を決める「天王山」に臨む──ビットバンク廣末氏が描く未来戦略
ビットバンク廣末紀之CEOが語る、預かり資産1兆円規模への成長と今後の展望。金商法への移行と分離課税実現に向けた2025年後半は業界の「天王山」。
11:00
ビットコイン・トレジャリー企業の勢い減速か、4社に1社が純資産割れで取引=K33報告
K33リサーチなどが報告したところによると、ビットコイン・トレジャリー企業の4分の1が純資産価値を下回る時価総額で取引されており、業界の統合が進む可能性が指摘された。
10:02
ヴィタリック、イーサリアムの開発計画をプレゼン
ヴィタリック・ブテリン氏は、仮想通貨イーサリアムの開発計画についてプレゼンを行った。大阪で開催されているイーサリアムのカンファレンスEDCONに登壇した。
09:40
フォワード・インダストリーズ、最大5900億円規模の資金調達でソラナ戦略を推進
米上場企業フォワード・インダストリーズが最大40億ドル規模のATM増資で仮想通貨ソラナトレジャリー戦略を推進する。DeFi Development Corpもソラナ買い増しを発表した。
08:45
トランプ・ジュニア出資のサムザップ、750万ドージコインを初購入
米ナスダック上場のサムザップメディアが750万ドージコインを200万ドルで公開市場から初回取得したと発表した。
07:20
米SEC、仮想通貨ETF上場手続きを大幅簡素化へ
米証券取引委員会が、ナスダック、Cboe BZX、NYSEアルカの3大取引所による包括的上場基準を承認。今後、仮想通貨を含むコモディティベース株式の上場プロセスが大幅に簡素化される見通しである。
07:10
SBI新生銀行、トークン化預金「DCJPY」の導入を検討へ
SBI新生銀行は、円建てトークン化預金DCJPYの導入を検討すると発表。JPモルガンらが参加するプラットフォームを活用し、トークン化預金での多様な外貨の取り扱いも検討する。
06:50
仮想通貨取引所Bullish、NY州からビットライセンス取得 米国展開へ
機関投資家向け仮想通貨取引所ブリッシュが17日にニューヨーク州金融サービス局からビットライセンスと送金業ライセンスを取得したと発表した。
06:25
マネーグラム、ステーブルコイン送金サービス開始 
国際送金大手のマネーグラムが9月17日にクロスミントと提携しステーブルコインを活用した新たな送金サービスを南米コロンビアで開始すると発表した。
06:02
カルシ、予測市場エコシステムハブ開始 ソラナとベースと提携
予測市場プラットフォーム大手Kalshiが17日、ソラナとベースとの提携によるエコシステム支援ネットワーク「カルシエコ」の開始を発表した。
05:45
米CME、ソラナとXRPの先物オプション取引を10月に提供予定
世界最大のデリバティブ取引所CMEグループが10月13日にソラナとXRPの先物オプション取引を開始すると発表した。
09/17 水曜日
18:00
日本でステーブルコイン普及のハードルと可能性は?|WebX2025トークセッション
WebX2025で日本円建てステーブルコインの普及をめぐるパネルセッションが開催された。専門家がステーブルコインの課題やユースケース創出をめぐって徹底議論した。
17:43
メタプラネット、「Bitcoin.jp」ドメインを取得 「ビットコインジャパン」も設立
メタプラネットは「Bitcoin.jp」を戦略的に取得し、新会社を設立。国内ビットコイン事業の拡大と収益基盤強化を目指す。
15:15
ビットコイン・スタンダード著者、アルゼンチン・ミレイ政権の経済政策を「ポンジスキーム」と指摘
ビットコイン・スタンダード著者のサファディーン・アモス氏が、アルゼンチンのミレイ政権の経済政策を「国家規模のポンジスキーム」と痛烈に批判。キャリートレードによる金融システムの崩壊リスクと、自由主義政策の矛盾を解説した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧