テザー時価総額過去最高値更新
仮想通貨ステーブルコインのテザー(USDT)が再び時価総額を更新し、140億ドル(約1.5兆円)を突破した。時価総額ランキングで3位に浮上し、2位イーサリアムをも時価総額で追い抜かす勢いがある。
CoinGeckoなどのデータでも、発行状況が時価総額に反映。「BTC情報アラート」などの掲載データでも紹介された。
USDT時価総額(CMC):$14,203,607,883 (+0.5% ↑)
— BTC情報アラート📊 (@btc_status) September 7, 2020
USDT価格:$1.004 (+0.2% ↑)
BTC価格:$10,201 (-0.1% ↓)
Tether公式情報(最終更新:9/4 10:00)
総資産:$13,919,816,618 (+2.4% ↑)
★負債:$13,757,464,507 (+2.4% ↑)
負債超過資産:$162,352,110 pic.twitter.com/El03QWQdAY
前回、時価総額が更新された8月15日は、テザー(USDT)は初めて120億ドル(約1.28兆円)を突破したタイミングだった。当時、テザー側は3月の時価総額50億ドルから140%拡大、最も流動性の高いステーブルコインとしての地位を確立した。
今回は、1ヶ月足らずで、約17%の高を記録した計算で、USDTの需要増加を改めて反映する形となった。7月以降は、DeFi市場などの急ピッチな成長に伴う、中国市場を含めたUSDTマーケットの需要拡大も報告されていた。
なお、ステーブルコインに特化した時価総額ランキングでは、二位のUSDCが17億ドルとUSDTのわずか8分の1と大きな差が生じている。出来高の比較ではUSDTの458億ドルと比較してUSDCが5.2億ドルに留まるなど、差はさらに広がる。時価総額でUSDCに続くDAIやTUSD、BUSDも含め、ステーブルコイン市場で、USDTが巨大な市場ドミナンスを有していることは一目瞭然だ。
一方、USDTは発行に係る裏付け資金(米ドルおよびその他の流動性資産)による不透明性が、大きな課題として未だ問題視されている。NY司法当局との裁判のほか、CDS商品も誕生するなど、USDTに関連した動きもまた、活発な状況にある。
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