はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

FOMC通過も相場は悲観、イーサリアムは前週比15%安に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

21日の米NY株式市場では、ダウ平均株価は前日比522ドル(1.7%)安となった。 米連邦公開市場委員会(FOMC)で、1回の利上げとしては通常の3倍水準となる0.75%の大幅利上げが、3会合連続で決定した。

関連:米FOMC、0.75%の利上げ継続を決定 今後の金利見通しも更新

金利先物市場はこれを織り込んでいたが、23年末時点の政策金利見通しが前回(6月時点)の3.8%から4.6%まで大幅に引き上げられたことで、金融引き締めの長期化と急速な利上げがリセッション(景気後退)リスクを高めるとの懸念がより強まり、リスク回避の売り注文が膨らんだ。

急速な利上げは、企業の資金調達をはじめ、住宅市場や個人消費など幅広く影響をもたらし、今後の企業決算の下押し圧力となり得る。

パウエル議長は、今年8月に開催されたジャクソンホール会議で、景気減速リスクよりも40年ぶり水準にあるインフレ(物価上昇)を抑え込むことを優先する”不退転の決意”を鮮明にしており、早期利下げ転換は歴史的に誤った判断だとして釘を刺した。

関連:ジャクソンホール会議とは パウエル講演の注目ポイントは

ウクライナ情勢を巡る地政学リスクも、投資家心理を悪化させた。

プーチン露大統領が演説を行い、部分的国民動員令を発令した。一部専門家からは、追い詰められたロシアが通常戦力の劣勢を覆すため、化学兵器や戦術核の使用など暴挙に出るおそれを懸念する声が聞かれた。

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比1.8%安の18,670ドル。

BTC/USD日足

今年6月の暴落局面で記録した17,567ドルの年初来安値に再び迫っている。

アルトコイン相場

暗号資産(仮想通貨)史上最大の大型アップグレードThe Merge(ザ・マージ)を成功させたイーサリアム(ETH)であるが、金融市場の地合いの悪さも重なり逆風が吹いている。

ETH価格は前日比5.8%安、前週比14.7%安と、時価総額上位10銘柄の中で最も下落率が高い。

投機筋の事実売りに加え、PoWマイナーによる利益確定売りが重なった。

F2Pool、Binance、BTC.comなど大手マイニングプールのデータを集積するOkLinkによれば、イーサリアムのマイナー(採掘業者)は、9月9日からマージ前日の14日までの5日間で、大量保有していた15,000ETH(約30億円)相当を売却した。

oklink

IntoTheBlockのデータによると、売り圧力を示唆する暗号資産(仮想通貨)取引所へのインフロー(流入量)は、9月14日時点で240万ETHのピークに達した。

関連:クリプト指標導入「CoinPostアプリ」の使い方をトレーダー目線で解説

米SEC(証券取引委員会)の動向も注視されるところだ。

SECは19日、仮想通貨Sparkster(SPRK)の資金調達手段「ICO(Initial Coin Offering)」を巡り、宣伝内容が証券法違反にあたるとして個人投資家(インフルエンサー)に対して異例の民事訴訟を起こした。

関連:米SEC、仮想通貨インフルエンサーを証券法違反で提訴

議論を巻き起こしているのは、訴状において「イーサリアムの検証ノードは米国主体であり、(事実上)ETH取引は米国で行われた」と見做して、エコシステムの管轄権をSECが主張した点にある。ブロックチェーン・エクスプローラーEtherscanによると、全世界のイーサリアムノードの内、45.85%が米国に集中している。

イーサリアムは、マージによって合意形成アルゴリズムがPoW(プルーフ・オブ・ワーク)からプルーフ・オブ・ステーク(PoS)へと変更されたばかり。SECのゲーリー・ゲンスラー委員長は今月、「PoSの仮想通貨はすべて証券に該当する可能性が高い」との考えを示していた。

この点について、米NY拠点の弁護士で暗号資産に精通するさばCat(@utah_)氏は、必ずしも「ETH=証券」という直接的な図式ではなく、ステーキングサービスを提供する仲介業者である米大手取引所コインベースなどに問題が飛び火する可能性も考えられるとして懸念を示した。

SECは20年12月、暗号資産(仮想通貨)XRPの販売を巡り、Ripple社を証券法違反で提訴に踏み切った経緯がある。有価証券判断に関する双方の主張は真っ向から対立し、2年近く経過した22年9月現在でも係争状態にある。

関連:リップル訴訟まとめ──仮想通貨XRPへの影響・弁護士の見解

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/05 金曜日
17:24
米上場AlphaTON Capital、約630億円調達へ TONトークン取得とAI投資
ナスダック上場のデジタル資産運用企業AlphaTON Capitalが、米SECに4億2069万ドル(約630億円)の資金調達枠を申請。TONトークンの追加取得とテレグラムのCocoon AIネットワークへの投資を計画。TONエコシステムへの機関投資加速が見込まれる。
14:30
チェーンリンク現物ETF、初日に64億円の流入で好調 ソラナETFからは最大流出
仮想通貨チェーンリンク現物ETFの取引初日に64億円が流入し好調な滑り出しとなった。一方ソラナ現物ETFからは過去最大の資金流出があった。
14:00
国際通貨基金(IMF)、ステーブルコインの規制断片化に警鐘 
国際通貨基金が今週、ステーブルコイン市場の評価報告書を公開し、各国の規制枠組みの断片化が金融安定性を脅かし監視を弱体化させ、国境を越えた決済の発展を遅らせていると警告した。
13:30
CZとピーター・シフが激論交わす、ビットコインvs金「どちらが真の価値保存手段か」
バイナンス創設者CZ氏と金支持派エコノミストのシフ氏が4日、ドバイでビットコイン対トークン化金の討論を実施。金塊の真贋確認場面が話題となり、検証可能性や価値保存機能をめぐり対照的な見解を示した。
12:00
アジア最大級のWeb3カンファレンス「WebX2026」、チケット販売開始
アジア最大級のWeb3カンファレンス「WebX2026」が2026年7月13日・14日にザ・プリンスパークタワー東京で開催。本日よりVIP Pass、Business Pass、Booth Passのチケット販売を開始。開幕セール価格は2月28日まで。
11:52
ビットコイン、政府系ファンドは8万ドル台で買い増し 日銀政策と円キャリートレードにも注目
ブラックロックのフィンクCEOは、複数の政府系ファンドがビットコインの大幅下落局面で買い増していたことを明らかにした。一方、CryptoQuant CEOは2022年のような大暴落は起きにくいと分析。市場は12月の日銀政策決定に注目、円キャリートレードの動向がビットコイン含むリスク資産に影響を与える可能性を考察する。
11:20
「ストラテジー社は株価指数から除外されてもBTCを売却しないだろう」Bitwise
Bitwiseのマット・ホーガン最高投資責任者は、ストラテジー社は株価指数から除外されてもビットコインは売却しないだろうとの見方を示した。その根拠を説明している。
10:15
XRPレジャーの流通速度が年間最高値を記録 オンチェーン活動が急増=CryptoQuant分析
XRPレジャーの流通速度流通速度が12月2日に年間最高値0.0324を記録。大口保有者による2100億円規模の買い増しや取引所準備金の減少など、オンチェーン活動の活発化が確認された。CryptoQuant分析。
10:05
年末にかけての下落リスクを軽減する価格帯は? ビットコイン最新市場分析=Glassnode
Glassnodeが仮想通貨ビットコイン市場の最新週間レポートを発表。需要低迷と含み損拡大の中、年末の下落リスクを抑える価格帯などを分析している。
08:55
JPモルガンがストラテジーのビットコイン売却回避能力を評価、「マイナーの動きより重要」
JPモルガンのアナリストが、ストラテジーのビットコイン売却回避能力がBTC価格の短期見通しにおいてマイナー活動より重要だと分析した。
08:20
21シェアーズ、米国初のスイ(SUI)連動2倍レバレッジETFを上場
21シェアーズが米国証券取引委員会の承認を得て、スイ(SUI)の価格に連動する初のレバレッジETFをナスダックに上場した。日次リターンの2倍を提供する商品で、スイエコシステムに関連する初のETFとなる。
08:10
「政府系ファンドは相場下落時にBTCを買い増し」ブラックロックのCEO
ブラックロックのラリー・フィンクCEOは、複数の政府系ファンドが仮想通貨ビットコインを購入していると明かした。相場下落時に買い増ししている様子も伝えている。
07:25
ソラナとベース間ブリッジが稼働開始、チェーンリンクとコインベースが安全性確保
レイヤー2ベースチェーンがソラナとのブリッジをメインネットで正式稼働。チェーンリンクCCIPを採用し、両チェーン間でのトークン移動と取引が可能になった。
07:02
メタがメタバース予算を最大30%削減検討、VR・ホライゾン・ワールズが対象=報道
ザッカーバーグのメタ社がメタバース関連事業の予算を来年最大30%削減する検討を進めている。投資家から歓迎され株価が上昇した。
06:25
ロシアが仮想通貨マイニング収益の公式統計反映を検討、隠れた輸出として年間数千億円規模か
ロシア大統領府のオレシュキン副長官が仮想通貨マイニング収益を貿易収支に計上すべきだと提案した。マイニング収益は1日約10億ルーブルに達し、隠れた輸出として外国為替市場に影響を与えているという。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧