はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

FTXの資産清算計画、ソラナ含むアルトコインへの影響が不安視される

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

FTXの清算プロセス

破綻した暗号資産取引プラットフォームFTX.comは6日、ソラナ(SOL)をはじめとするいくつかのアルトコインを、業界で信頼されているカストディアンサービス、BitGoに移転したと6日に発表した。この動向はFTX.comの再建戦略の一環と見られ、保有している仮想通貨の売却に向けたものと推測される。

FTXは様々なブロックチェーンからネイティブブロックチェーンへのブリッジング(移動)を積極的に行っている。

ブロックチェーン上のデータによると、関連するウォレットから高額なトークンの移動が確認され、投資家は資産価値への影響を懸念している。特にFTX.comは約200億円相当のソラナ(SOL)を保有しており、SOLの市場価格は前日比3.7%下落している(執筆時点)。

FTX.comは8月末に裁判所に提出した書類で、資産管理会社Galaxy Digitalに売却権限を委任する計画を明らかにしていた。この案はまだ裁判で審議される段階であり、9月13日にデラウェア州の破産裁判所に持ち込まれる。

FTXの動きを受けて、Solana Labsの共同創設者であるAnatoly Yakovenko氏は、破綻したFTX.comの顧客に対してSOLを配布することが望ましいと述べた。Yakovenko氏は「SOLを多くのユーザーに配布することは、長期的にソラナ・ネットワークにとってもプラスとなるだろう」とコメントした。

この問題は、SOL以外のエコシステムにも飛び火している。ブロックチェーン分析企業Arkham Intelligenceのオンチェーン分析によれば、FTX.comの関連アドレスは、過去一週間で数百万ドル相当のイーサ(ETH)をはじめ、多くのアルトコインを集約している。その中には、FTXトークン(FTT)、ユニスワップ(UNI)、HXRO(HXRO)、SushiSwap(SUSHI)なども含まれている。

関連:FTX破綻でソラナエコシステムに痛手、再起の見込みは

FTXの再編計画

かつて世界最大級の暗号資産(仮想通貨)デリバティブ・現物取引所として名を馳せたFTXは、2022年11月11日に米連邦破産法11条(チャプターイレブン)にもとづいた破産申請を提出。申請書類によれば、資産と負債は共に100億ドル(約1.3兆円)~500億ドル(約6.9兆円)。しかし、資産の大半はロックアップされたソラナ(SOL)や独自トークンFTTなど、流動性の低いトークンであることが明らかになった。

破綻前、FTX共同創業者であり前CEOのサム・バンクマン=フリード氏はソラナの熱心な支持者であり、ソラナベースの分散型取引所(DEX)を立ち上げるなど、ソラナDeFi(分散型金融)エコシステムの発展に寄与した。バンクマン=フリード氏は現在、約87億ドル(1.3兆円)の顧客資産を不正流用したとして、13件の刑事訴訟を受けている。

FTX.comの再建に関しては今年7月、会社資産の清算を通じて債権者に返済する方針を示していた。しかしながら、FTX.comの事業を再開するための買い手を探す動きもあり、まだ定まっていない部分もある。

FTX弁護士であるBrian Glueckstein氏によれば、FTX.comは2024年の第2四半期には破産手続きを終える予定であるとのこと。しかし、公式の債権者委員会は、弁護士費用などで毎月約5,000万ドル(74億円)が負担になっているとして、より早い解決を求めている。

関連:FTX、破綻後に仮想通貨の不正流出が発覚 被害額600億円規模か

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/06 土曜日
13:46
仮想通貨市場構造を定める「クラリティ法案」を遅滞させる3つの争点とは? 専門家見解
仮想通貨に詳しい弁護士が、ビットコインなどについて米国の規制を明確化する「クラリティ法案」の年内進捗は期待薄だと見解。3つの争点が議論のハードルだと指摘する、
11:15
メタマスク、予測市場取引機能を導入 ポリマーケットと連携しウォレット内で完結
メタマスクが12月4日、トラストウォレットが12月2日に予測市場機能を相次いで発表した。ユーザーは自己管理型ウォレット内で実世界のイベント結果を予測し仮想通貨で取引できるようになる。
10:45
SBI VCトレードとサッポロビール、黒ラベルTHE BARリニューアル記念でNFT配布キャンペーン開始
仮想通貨取引所SBI VCトレードとサッポロビールがWeb3技術を活用した実証実験を12月5日に開始した。黒ラベルTHE BARのリニューアルを記念し、応募者全員にNFTを配布。保有者は店舗で特別なビール体験が受けられる。
10:10
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、5週連続で資金流出 4200億円規模に
ブラックロックの仮想通貨ビットコイン現物ETF「IBIT」から5週連続で約4200億円が流出した。上場以来最長の流出超過を記録。同社の事業開発ディレクターは「正常な動き」と述べた。
09:30
米SEC、仮想通貨プライバシー円卓会議を来週開催 ジーキャッシュ創設者も参加
米証券取引委員会が金融監視とプライバシーをテーマにした円卓会議を12月15日に開催予定。ジーキャッシュ創設者ゾーコ・ウィルコックス氏を含む専門家がパネリストとして参加し、仮想通貨の匿名技術と監視措置について議論を行う。
08:35
トム・リーのビットマイン、今週約9.8万ETHを追加購入 総保有額1.8兆円相当
ビットマインは今週もETHの押し目買いを実施し9万7650イーサリアムを追加購入した。アーカムのデータによると、同社の総保有額は1.8兆円に達しETH総供給量の3.16%を占めている。
08:00
KLab、ビットコインと金を組み合わせた財務戦略を発表
KLabは、仮想通貨ビットコインと金を財務資産に組み込むデュアル・ゴールド・トレジャリー戦略を実施すると発表。同日発表した資金調達で得る約51億円のうち36億円を充当する。
07:35
ウィズダムツリー、欧州初の完全ステーキング型イーサリアムETPを上場
ウィズダムツリーが4日、Lidoプロトコル経由でミントされたstETHのみを保有する欧州初の完全ステーキング型イーサリアムETPを上場した。運用資産約5000万ドルでドイツ、スイス、フランス、オランダの取引所で取引が開始された。
06:30
ビットコイン保有企業の指数除外方針に反対、ストライブ社がMSCIに書簡
米ナスダック上場企業ストライブがMSCIに対し、ビットコイン保有企業を株式指数から除外する提案に反対する書簡を送付した。同社は7500BTC以上を保有する企業として、50%基準は不公平で実行不可能だと主張。
05:55
仮想通貨評価損不計上でフィスコとクシムに課徴金勧告 金融庁監視委が虚偽報告を指摘
証券取引等監視委員会が5日、フィスコとクシムに対し、仮想通貨の評価損を適切に計上せず有価証券報告書に虚偽記載を行ったとして、それぞれ1500万円と1200万円の課徴金納付を勧告した。
12/05 金曜日
19:26
テザー投資家が英政党に史上最高額寄付 改革党に18億円相当
ステーブルコイン発行会社テザーの投資家クリストファー・ハーボーン氏が英国改革党に900万ポンド(約18億円)を寄付し、存命個人からの政党寄付として史上最高額を記録。米国でもトランプ大統領が選挙期間中に仮想通貨業界から2600万ドル超を集めるなど、仮想通貨資金が英米両国の政治に影響力を持ち始めている。
18:40
Cloudflare障害でコインベースなど取引所が一時アクセス不能 11月に続き再発
12月5日夕方、Cloudflareの障害により、コインベースやクラーケンなど複数の仮想通貨取引所とDeFiプロトコルのユーザーインターフェースが一時的にアクセス不能に。11月18日に続く障害で、インフラ依存のリスクが再び浮き彫りとなった。
17:24
米上場AlphaTON Capital、約630億円調達へ TONトークン取得とAI投資
ナスダック上場のデジタル資産運用企業AlphaTON Capitalが、米SECに4億2069万ドル(約630億円)の資金調達枠を申請。TONトークンの追加取得とテレグラムのCocoon AIネットワークへの投資を計画。TONエコシステムへの機関投資加速が見込まれる。
14:30
チェーンリンク現物ETF、初日に64億円の流入で好調 ソラナETFからは最大流出
仮想通貨チェーンリンク現物ETFの取引初日に64億円が流入し好調な滑り出しとなった。一方ソラナ現物ETFからは過去最大の資金流出があった。
14:00
国際通貨基金(IMF)、ステーブルコインの規制断片化に警鐘 
国際通貨基金が今週、ステーブルコイン市場の評価報告書を公開し、各国の規制枠組みの断片化が金融安定性を脅かし監視を弱体化させ、国境を越えた決済の発展を遅らせていると警告した。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧