報酬キャンペーンによりユーザー・資本を集める動き
暗号資産(仮想通貨)市場は絶えず動きがあり、新しいプロジェクトやイノベーションが日々展開されている。この記事では、過去1週間で高い上昇幅を示した仮想通貨・プラットフォーム、アービトラム(ARB)、ソラナ(SOL)、そして分散型デリバティブ取引所dYdXにスポットを当て、それぞれの最新動向や今後の計画をまとめる。各銘柄の前週比データはCoinGeckoを参照。
アービトラム(ARB)、前週比+15.3%
アービトラム(Arbitrum)は、イーサリアムのレイヤー2ソリューションの一つ。ネットワークに預けられた資産総額(TVL)は22日時点で9,000億円でL2カテゴリーで最大規模。
同プロジェクトは、2024年1月31日までの「短期インセンティブプログラム (STIP)」を近く実施予定。総額5,000万ARB(70億円相当)がエコシステム内のプロトコルに割り当てられる。この動きは、新たな流動性を呼び込み、エコシステム全体を後押しする可能性がある。
STIPは2024年1月31日まで、2つのラウンドで展開される。既に多くのプロトコルが参加を表明している中で、ラウンド1の投票は2023年10月12日に締め切られる。
アービトラムについて、8月末には暗号資産取引所OKCoinJapanで国内で初めて取り扱いが開始された。
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ソラナ(SOL)、前週比+21.9%
一方、ソラナ(Solana)は、10月30日から11月3日にかけてオランダ・アムステルダムで「Solana Breakpoint 2023」を開催する。昨年は、Google CloudやMeta(旧Facebook)とのパートナー締結、近日グローバルで発売予定のWeb3スマートフォンの「Solana Saga Phone」の発表が行われ、市場参加者らの関心を集めた。
また、ブロックチェーンの相互運用を実現するためのプロトコルLayerZeroにて、ソラナの統合計画が進行していると報じられた。LayerZero LabsのCEO、ブライアン・ペレグリノによれば、この統合は現在、詳細な監査のフェーズにあるという。成功すれば、LayerZeroはイーサリアムやBNBチェーン、アバランチを含む30以上のネットワークと連携可能となり、これによりソラナのネットワークはさらに広がる可能性を秘めている。
Solanaブロックチェーンの2ndクライアント「Firedancer」の開発にも進展が見られた。Solana Labsの共同設立者であるtoly氏によれば、テストネット安定化まで半年ほどを要する可能性があるという。分散型ネットワークにおいて、ネットワークのセキュリティ、回復性、耐検閲性を強化する上で「クライアントの多様性」は重要となる。
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dYdX、前週比+7.0%
分散型デリバティブ取引所dYdXは、Cosmosベースのアプリチェーン「dYdX Chain(通称V4)」が今月中にもリリースされると推測されている。パブリックテストネットは2023年7月5日にオープンしていた。
現行のdYdXはイーサリアムのL2技術「StarkEx」で駆動し、CoinMarketCapのDEXカテゴリーでは、オンチェーン取引量でトップに位置する。2日には、dYdX Chain(V4)のローンチに向けて、総額2000万ドル相当のインセンティブプログラムを6ヶ月間実施する提案が可決された。これは、ユーザーを現行サービスから新しいdYdX Chainに移行させ、取引量の増加を図る目的だ。
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