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プライバシー重視のステーブルコイン「USDCx」、Aleoのテストネットでローンチ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

プライバシー重視のステーブルコイン

米ドルステーブルコイン「USDC」を発行するサークルは9日、プライバシー機能を持つレイヤー1ブロックチェーン「Aleo」のテストネットで「USDCx」がローンチされたことを発表した。

USDCxは1:1の割合でUSDCに裏付けられた米ドルステーブルコインで、ローンチしたのはAleo。プライバシーやコンプライアンスを重視する企業や開発者、消費者が利用することを想定している。

サークルは今回の発表で、ゼロ知識証明を活用するAleoのインフラを基盤にすることで、USDCxを使って以下のようなユースケースでプライバシーを重視することができると説明した。

  • 国をまたいだ給与の支払い
  • 援助団体による支援
  • eコマースでのデジタル決済
  • 家族や友人、コミュニティへの送金
  • DeFi(分散型金融)での運用
  • 規制遵守

ゼロ知識証明とは

証明(Proof)プロトコルの一種。証明者が「自身の主張は真実である」以外の情報を検証者に開示することなく、その主張が「真実である」と証明するメカニズムのこと。

例えば、援助団体は受金者を危険にさらすことなく、困っている人々に直接資金を送ることが可能になる。また、eコマースでは購入履歴、価格戦略、ビジネスインテリジェンス(企業データの分析や活用)の情報を公開せずに小売店が支払いを受けることができる。

他にも、ゼロ知識証明を活用することで、ユーザーのデータや取引履歴を公開することなく規制に準拠していることを暗号技術で証明できるようにもなると説明した。

また、Aleoの創設者ハワード・ウー氏に取材した「Fortune」によれば、予測市場のプラットフォームもUSDCxのようなステーブルコインの活用に関心を持っているようだ。

関連:Aleo創設者が語る「プライベートスマートコントラクト」の将来性と日本市場への期待|CoinPostインタビュー

xリザーブを活用

USDCxは、サークルが先月紹介したインフラ「xリザーブ」を活用して発行される。xリザーブとは、各ブロックチェーンのチームが、USDCと完全に相互運用できるUSDC担保型ステーブルコインを展開するためのインフラだ。

xリザーブを活用すると、開発者やユーザーはサードパーティーのブリッジサービスに頼ることなく、対応するブロックチェー上でUSDCとUSDC担保型ステーブルコイン間の価値移動をシームレスに行えるようになる。

Aleoの公式サイトによれば、USDCxは2026年1月にメインネットでローンチする予定だ。

仮想通貨領域では最近プライバシー技術の注目度が高まっており、プライバシーを重視したステーブルコインの開発にも関心が集まっている。

関連:仮想通貨「最後の1000倍成長チャンス」はプライバシー分野、ゼロ知識証明技術が実用化された今が転換点

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