- メタコンプが3カ月2ラウンドで55億円調達を完了
- 2025年決済・OTC取扱高は13種類以上のステーブルコインで100億ドル超
中国アリババなど出資で
シンガポールを拠点とするメタコンプ(MetaComp Pte. Ltd.)は3月13日、プレスリリースにてプレA+ラウンドの完了を発表した。アリババ、スパーク・ベンチャー、既存株主などが参加したこのラウンドにより、2025年12月のプレAラウンド(約2,200万ドル)からの累計調達額は3,500万ドル(55億円)に達した。フィナンシャルアドバイザーは100サミット・パートナーズが務めた。
メタコンプはシンガポール金融管理局(MAS)から主要決済機関(Major Payment Institution)ライセンスを取得しており、デジタル決済トークン(DPT)サービスおよび越境送金(CBMT)サービスの提供が認可されている。
2025年の決済・OTC取扱高は13種類以上のステーブルコインを通じて100億ドルを超え、月次の顧客資産管理プラットフォーム(CAMP)の取扱高は10億ドル超、運用資産残高は5億ドル超に達している。今回の資金調達により、運営キャッシュフローを含む即時利用可能な流動性は1億ドルを超えた。
今回のアリババによる出資は、中国本土のステーブルコイン規制が厳格化するなかで行われた点で市場の注目を集めている。メタコンプはシンガポールの規制枠組みの下で運営されており、アリババにとっては中国本土の規制を迂回しつつ、仮想通貨決済インフラに直接出資する初の事例となる。
調達資金はアジア・中東・アフリカ・中南米への「ステーブルX(StableX)ネットワーク」の拡大と、AIを活用した「エージェント・スキルズMCPアーキテクチャ」の開発に充てられる予定だ。
アリババはこれまで、ブロックチェーン・デジタル資産分野において段階的な関与を深めてきた。2025年11月にはアリババの企業間取引プラットフォーム「アリババ・ドットコム」がJPモルガンと提携し、ドル・ユーロのトークン預金を活用した越境決済システム「エージェンティック・ペイ(Agentic Pay)」の構築を発表した。一方、アリババ傘下のアント・グループは2025年に香港でのステーブルコイン発行を探索したが、中国当局の意向により計画を停止した経緯がある。
メタコンプの共同プレジデントであるティン・ペイリン氏は「越境金融の未来は純粋な伝統金融でも純粋なデジタルでもなく、法定通貨レールとステーブルコインネットワークが一体となったウェブ2.5アーキテクチャにある」と述べ、3カ月間での連続ラウンド達成が機関投資家からの強い信認を示すものだと強調した。スパーク・ベンチャーは声明で、規制が整備される中で新興市場における法定通貨とデジタル資産を組み合わせた決済インフラへの需要拡大を投資根拠として挙げた。
メタコンプは今後、ステーブルX・ネットワークを通じて1,000社以上の機関・認定顧客向けに越境決済サービスを拡大する方針だ。アリババとの関係強化によりアリババ・ドットコムの加盟企業ネットワークへのアクセスが広がる可能性もある。
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