はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨のリスク許容度が影響か、英大手バークレイズ銀行が米取引所コインベースとの契約を終了

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

英大手銀行バークレイズ、米大手取引所コインベースとの契約終了
英大手バークレイズ銀行は、米大手仮想通貨取引所コインベースとの提携解消したことが明らかになった。仮想通貨取引所での英ポンドの入出金等でユーザーに影響が出る見込み。

英バークレイズ銀行、コインベースとの契約終了

英バークレイズ銀行と米コインベースの契約が終了した。米仮想通貨大手メディアのコインデスクが日本時間の今朝報じた

バークレイズ銀行は、英国ロンドンに拠点を置くグローバルバンクだ。同行は、米国サンフランシスコに拠点を置く仮想通貨取引所コインベース社との契約関係を終了したことが、関係者の話から明らかになった。

当初の提携の狙いとしては、同行が中心となって設立したファスター・ペイメント・スキーム(FPS)にコインベース社を取り込むことで、英国在住ユーザーが取引所上でイギリスポンドの入出金ができるようにすることであった。

したがって、同契約が終了することによる同取引所のユーザーへの実質的な影響は大きい。仮想通貨の売買にあたってのイギリスポンドの入・出金が事実上ストップすることになる。現在そのプロセスは数日かかると、コインベースUKのCEOは発表している

これに対してコインベース社は、英国における振興企業クリアバンク社を代替として起用することを決めたが、何れにしてもユーザはしばらくの間、不便を強いられることになる。このクリアバンク社は英国におけるチャレンジャーバンクの一つである。同社がコインベースのFSPへの接続をQ3末までに完了する予定だ。

この件について、バークレイズ、クリアバンク、コインベースの三者は、共にコメントを控えている。

コインベース、大手銀行のご機嫌を損ねたか

英国におけるとある仮想通貨関連企業のCEOは次のように語る。

私は、バークレイズのリスク選好が若干弱くなったと理解している。その理由や、何がそうさせているのかはわからないが、彼らが好ましいと思わない何かがあった可能性がある。しかしそれは、概してバークレイズの仮想通貨に対するリスク許容度だ。

また、別の情報源からは、コインベースとバークレイズの提携は、単なるパイロットプログラム(実証実験プログラム)だったのではないかという見解もある。更にこの情報源は、この提携がバークレイズにとってはコインベースに対するコイン/トークン上場の抑止力となり、銀行が新しい資産を開発するまでの時間稼ぎになっていたと付け加えている。

いずれにせよ、両者からのコメントがない状態では、正確な理由はわからない。

銀行との提携、取引所のボトルネックに

更に、新たに提携したクリアバンクに関して、コインベースが自由な裁量権を得られている訳ではないことにも言及すべきだろう。

今週初めに、コインベースはZcash(ZCH)の上場を取りやめた。Zcashは、ビットコインが完全に取引情報を公開する形で、その取引の透明性を確保しているのに対し、ゼロ知識証明という新しい技術の開発により、耐改ざん性を維持したまま、取引情報を秘匿化して送金することが可能な仮想通貨である。

この決定に詳しい人物によると、クリアバンクは規制当局の業務を困難にする機能を備えた通貨を間接的にサポートすることを快く思っていなかったという。一刻も早くFPSとの接続を完了したいコインベースとしては、ここで波風を立てたくない。

一連の流れの中で、銀行の持つ影響力の強さが顕著に表れている。仮想通貨の購入には法定通貨の利用が主流であり、そのボトルネックの部分のAPIを銀行側が握っているというのは、取引所としても銀行には頭が上がらない。国際的影響力のある銀行の提携解消ニュースがどの程度他行に波及するのかは今後の注目ポイントだ。一方で、現地の取引所ユーザーとしては、一刻も早いサービス回復が求められる。

CoinPostの関連記事

米仮想通貨取引所コインベース、Tezos(テゾス)上場|20%以上の価格急騰も
米コインベースは、仮想通貨Tezosテゾス(XTZ)を8月5日に上場すると発表。ステーキングサービスで報酬を得る仕組みで機関投資家にも人気と見られる。
米Seed CX子会社、世界初となる現物決済ビットコイン・スワップの試験導入実施
米シカゴに拠点を置く仮想通貨取引所Seed CXの子会社は、仮想通貨における現物決済のビットコイン証拠金スワップのユーザー受け入れテストを開始した。機関投資家をターゲットにするという。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
13:30
金融安定理事会、ステーブルコイン監視強化を表明 G20サミット前に警告
金融安定理事会(FSB)のベイリー議長がG20首脳会議を前にステーブルコイン規制強化を表明。市場規模3000億ドル突破を受け、ECBも警戒。2026年作業計画で国際協力推進。
13:05
仮想通貨団体ら、税制改正などをトランプ大統領に要望
ソラナ政策研究所など65以上の仮想通貨団体がトランプ大統領に書簡を提出。税制の改善、規制の明確化、イノベーションや開発者保護の取り組みを求めた。
13:00
Secured Finance CEOが語るJPYC固定金利レンディングの挑戦|独占インタビュー
Secured Finance菊池氏が語るJPYC固定金利レンディングの全貌。日本円を世界の金利ベンチマークにする構想、RWA担保展開、x402対応など最新戦略を独占取材。
11:25
米SEC、今年度の仮想通貨含む執行件数が3割減 アトキンス委員長就任後は記録的低水準に=報告
米SECの2025年度執行件数が30%減の56件、金銭的和解額も45%減の8億ドルと記録的低水準に。トランプ政権下でアトキンス委員長が就任し、仮想通貨規制を大幅緩和。前政権の「執行による規制」から明確なルール作りへ方針転換。
11:02
アバランチ財務企業「AVAX One」、最大63億円規模の自社株買いを承認
仮想通貨アバランチの財務企業AVAX Oneは、取締役会が最大で約63億円規模の自社株買いを承認したと発表。また、購入規模を増やしたり、購入期間を延長したりしていく可能性があるとも説明している。
10:30
バイナンスジャパン、PayPayで暗号資産購入が可能に
Binance JapanとPayPayが連携サービスを開始。PayPayマネーから1,000円で暗号資産を購入可能に。入金手数料無料、24時間365日利用可能、PayPayポイントも使える新サービス。
10:20
ビットコイン続落、トレジャリー企業の売り懸念とFOMC利下げ不透明感で市場心理最悪に|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは続落基調が止まらず、一時は7か月ぶりとなる8万5000ドル台まで下落。背景には、世界最大のビットコイントレジャリー企業であるストラテジー社が、MSCIやナスダック100といった主要株価指数から除外される可能性がある。
10:05
コインベース、イーサリアム担保ローンを開始 最大約1.57億円まで借入可能
大手仮想通貨取引所コインベースがイーサリアム担保ローンサービスを開始。最大100万ドルのUSDC借入が可能に。Morphoプロトコル活用でBase上で運用。ニューヨーク州を除く米国ユーザーが利用可能。
09:45
著名投資家レイ・ダリオ、総資産の1%をビットコインで保有 量子リスクを懸念
著名投資家レイ・ダリオ氏が総資産の1%を仮想通貨ビットコインで保有していると表明した。量子コンピューターのリスクや金と比較した価値保存手段としての課題を解説している。
08:50
ビットコイン売り圧力は中期保有者が主因、長期大口は保有継続=VanEckレポート
バンエックが19日に公表したレポートで、ビットコインの売り圧力が長期大口投資家ではなく保有期間3〜5年の中期保有者に集中していると分析した。5年以上保有のビットコインは増加傾向を続けている。
08:25
メタプラネット、ビットコイン戦略のための新たな増資を発表
メタプラネットは、B種永久優先株式の発行を開示。調達した資金は主に仮想通貨ビットコインの財務戦略を推進するために使用すると説明した。
08:00
HashPort Wallet、1inchのスワップ技術を統合
HashPort Walletが1inchのスワップ技術を統合。ブリッジ不要でクロスチェーンスワップが可能に。JPYCを含む暗号資産を複数のブロックチェーン間で効率的に取引できる環境が整った。
07:55
21シェアーズ、ドージコイン2倍レバレッジETFをナスダック上場
仮想通貨ETF大手の21シェアーズが20日、ドージコインに2倍のレバレッジをかけた新ETF「TXXD」をナスダックに上場した。ドージコイン財団の公式組織との独占パートナーシップに基づく商品となる。
07:30
ストラテジー社に指数除外リスクか、最大1.3兆円流出の可能性=JPモルガン警告
マイケル・セイラー氏のストラテジー社が主要株価指数から除外される可能性が浮上し、最大88億ドルの資金流出が懸念されている。JPモルガンが警告を発表し、2026年1月15日にMSCIが最終判断を下す予定だ。
06:45
米上場FGネクサス、50億円相当イーサリアムを売却し自社株買いに充当
FGネクサスが1万以上ETHのイーサリアムを売却し自社株買いに充当した。発行済み株式の8%を純資産価値を下回る価格で買い戻し、現在4万5イーサリアムと3700万ドルの現金を保有している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧