- 金融庁が第2回暗号資産ラウンドテーブルについて公表
- 金融庁は、国際協調の新しい段階に向けて国内外の関係当局、国際機関間で議論や経験共有のための機会を提供。暗号資産に関する投資者保護及び市場の廉潔性に関する国際的な連携・協調など、4つのテーマが扱われた。
金融庁が暗号資産に関する第2回監督・監視ラウンドテーブルを開催
金融庁は、暗号資産に関する第2回監督・監視ラウンドテーブルを開催したことを金融庁のホームページで公表した。
ラウンドテーブルは国内外の規制当局を含む関係者の間で、暗号資産(仮想通貨)に関連する課題について議論を交わす場として開催されており、去年の9月に第一回が行われている。
開会にあたっては金融庁の氷見野金融国際審議官が挨拶を行なっている。
氷見野氏は挨拶にて、フェイスブック社が開発を主導する仮想通貨リブラについて触れ、リブラが成功するかについては現時点では分からないものの、リブラが各国の規制当局や中央銀行に対して警鐘を鳴らす役割を果たしているのではないか、と指摘している。
同ラウンドテーブルは内容は非公表であるため、具体的な議論の内容は明らかではないが、金融庁の発表によると、以下の4つのテーマで話し合いが行われたことが公表されている。
(ⅰ)暗号資産に関する最近の技術的な進展と課題
(ⅱ)暗号資産取引プラットフォームの規制及び監督
(ⅲ)投資者保護及び市場の廉潔性
(ⅳ)マルチステークホルダーが関与するスキーム等に関する国際的な連携・協調
暗号資産に関する監督・監視ラウンドテーブルは、去年に開催されて以来、2回目の開催となる。
1回目の議題は以下の通り。
(ⅰ)暗号資産に関する技術的な進展と課題、
(ⅱ)暗号資産取引プラットフォームの監督、
(ⅲ)国際協調が可能な分野、
(ⅳ)投資者保護及び市場の公正
前回のラウンドテーブルと比べると、今回のラウンドテーブルにおける議論のテーマはより具体的な内容となっていることが分かり、規制の整備が進んでいる中で、議論が発展していることを窺わせる。
金融庁の取り組みについて
金融庁に関しては、先日に、日経新聞と共同で開催したフィンテック・レグテックサミットのFINSUM2019が閉幕したばかりで、同サミットにおいても、開幕の挨拶からブロックチェーンやリブラに言及がされるなど、ブロックチェーン技術がサミットにおけるメイントピックの一つであることが強く印象付けられるようなサミットであった。
また、サミットでは、金融庁の遠藤俊英長官が、来年の春にブロックチェーン技術に基づく型金融システムの課題や今後の更なる活用可能性を議論する場として、ガバナンスフォーラムを開催すると発言している。
なお、本ラウンドテーブルは同じく金融庁の開催するブロックチェーン・ラウンドテーブルとは別のイベントであり、本ラウンドテーブルでは暗号資産(仮想通貨)に関する規制の議論が主であるのに対し、ブロックチェーン・ラウンドテーブルでは、ブロックチェーンの技術的な面に焦点を当てて、議論が行われている。