- ビットコインの保管コストは年間2.1% ビットコイン開発者が算出
- ビットコイン開発者Tamas Blummer氏は14日、ビットコインの保有にかかるコストは年間2.1%であると算出した。
ビットコインの保管コストは年間2.1%
ビットコイン開発者のTamas Blummer氏が14日、ビットコインのキャリーコスト(保有し続けることにかかる費用)は年間2.1%であるとし、その理由についてMedium上で綴った。
Blummer氏によれば、ビットコインにはわかりやすい取引手数料だけではなく、マイニングによって新規発行されたビットコインによって全体の価値が薄まることによる価値減少がコストとして存在するという。
このコストは短期的な資本の流入・流出(投機)による価格変動の影に隠れてしまうような量だが、長期間保有する投資家は知っておいて損はないだろう。
2.1%と算出した過程
ビットコインでは、およそ10分に1回新しいブロックがマイニングされ、マイナーには報酬として新規発行されたビットコインが付与される。ビットコインの総量が10分ごとに増えていくことで緩やかにインフレが起こり、価値が低下する。
なお、ビットコインのマイニング報酬はおよそ4年ごとに半減し、現在は12.5BTCであるが、2020年にはその半分となる見込みだ。マイニング報酬、すなわち新規発行されるビットコインの量が減れば価値低下のスピードも遅くなり、保有コストも今回算出された2.1%より小さくなるだろう。
1BTCの価格:少なくとも5000米ドル(14日現在は約8400米ドル)
現在のマイニング報酬:1ブロックあたり12.5BTC
1日に生成されるブロック数(10分で1ブロックとして):6 x 24 = 144ブロック
1日に薄まるBTCの金額:5000 x 12.5 x 144 = 9百万米ドル
これをビットコインの時価総額で割ると一日当たりのビットコインの価値減少割合(=保有コスト)になり、365をかけて1年分になる。
9百万米ドル/ 1,503億米ドル x 365 = 2.1%