- 米下院議員、仮想通貨関連企業保護の新法案提示
- Facebook CEO出席の米公聴会で、米下院金融サービス委員会の幹部議員が仮想通貨企業を過剰規制から守る新法案を提案した。証券法違反での突然の訴追を保護する狙いがある。
米下院議員提出の新法案とは
米下院金融サービス委員会フィンテック作業部会幹部のTom Emmer下院議員は、24日のFacebook CEOのMark Zuckerbergが出席した公聴会で、 米証券法に基づく登録、又は適用除外を受けている仮想通貨関連企業が、更なる規制が及ばない事を目的とする法案を提案した。
ブロックチェーン業界と議会の架け橋となる「議会ブロックチェーン幹部会」の共同議長を2018年から務めるEmmer氏は、 同年に消費者の資金管理を行わないマイニング業者とマルチシグ署名提供業者が送金事業者としての登録を免除される「ブロックチェーン規制明確性法(Blockchain Regulatorty Certainty Act)を提出している。
突然の摘発から守る
今回、公聴会を締めくくる最後の意見陳述を行ったEmmer氏は、証券法を順守する仮想通貨事業者が、米証券取引委員会(SEC)に問い合わせても回答がないまま、突然証券法違反での訴追を恐れる事業者をあらかじめ保護する為、法案を提案するとしている。
法案は、米証券法に基づく登録、又は適用除外を受けている仮想通貨関連企業が、更なる規制を適用される事なくデジタル資産を国民に提供できるようにする。またこれらの資産は商品であり、適用される法律を順守する。
Emmer議員は、
複雑な法律であるにも関わらず、現行法を遵守している企業には、「確実に」国民にデジタル資産を提供し、真の非中央集権型ネットワークに貢献する資格がある。 この無党派の法案が強力な支持を受け、米国に於いてこの途轍もない技術に投資される事を望む
と述べた。
Emmer議員は、意見陳述の冒頭、リブラに対して厳しい批判を浴びせていた他の議員の意見陳述を踏まえ、「議会は我々の社会で起きてる根本的変化への理解が追いついてない事がわかった」と述べた。さらに「リブラの構造に懸念を抱いているが、最も懸念するのは議会の理解不足だ」と議員の仮想通貨への著しい理解不足を批判した。
インターネットの普及は、当時のAl Gore副大統領が旗振り役となり「Information Super Highway」と称して推進した。Emmer議員がそのような役割を担うのか注目したい。