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米銀行、ライバル信託会社とブロックチェーン業界向け決済で提携

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Signature銀の取り組み

米ニューヨークに本拠を置き、仮想通貨業界にもサービスを提供する商業銀行Signature銀行(以下シグナチャー銀行と表記)は、同じく仮想通貨業界に決済ならびにカストディサービスを提供している信託会社Prime Trust社との提携を発表した。

発表されたこの提携により、シグナチャー銀行の独自ブロックチェーン支払いプラットフォームSignetと、Prime Trust社のマルチアセット決済プラットフォームPrimeXがリンクされ、両社の法人客は一日24時間、365日、仲介業者や手数料なしに、米ドル建の即時決済を行うことが可能になるという。

2001年創業のシグナチャー銀行は、約460億ドルを管理する全米40位の商業銀行だが、昨年1月にブロックチェーンベースのデジタル決済プラットフォームSignetをローンチした。預金残高25万ドル(約2700万円)以上の法人顧客向けに、同行の法人顧客間でのリアルタイム決済を、取引手数料なしで24時間365日、提供している。 

同行は米国連邦預金保険公社(FDIC)加盟銀行として初めて、米ニューヨーク州金融サービス局から認可を受けたブロックチェーンプラットフォームを運営している。

多くの米銀行が仮想通貨業界との関係を敬遠する中、口座や送金サービスを提供している数少ない商業銀行の一つで、ブロックチェーン決済分野では実績を確立しており、仮想通貨トレーダーや取引所に多くの顧客を持つ。

なお、シグナチャー銀行会長のScott Shay氏は、Signetは様々な業界を想定しており、電力業や運送業など他業種の企業も、即時決済ネットワークへの参加を検討していると述べている。

Prime Trust社

米ネバダ州に本拠を置くPrime Trust社は信託会社であると同時に、「デジタル経済に金融インフラのソリューションを提供するテクノロジー主導の金融機関」。米ドル建てステーブルコイン運営のための法定通貨カストディサービスや暗号資産のカストディサービスなどを提供するとともに、法定通貨の入出金サービスを取引所やOTCデスクをはじめとする仮想通貨業界に提供している。

顧客には取引所大手のBittrexやHuobi、またBinance.USが含まれる。昨年7月に仮想通貨と法定通貨間の即時決済ネットワーク、PrimeXを立ち上げた。

激しい市場シェアをめぐる競争

Prime Trust社は昨年、資産の保管料を無料にするなど、市場シェアの獲得に懸命のようだ。仮想通貨業界にサービスを提供するアメリカの金融機関の数は限られているものの、市場規模が小さいため、同業者間での競争は過熱している。

そんな中、ライバル同士であったシグナチャー銀行とPrime Trust社の今回の提携は、業界の勢力図を刷新することだろう。

 

このようなテクノロジーに支えられた協業が進むことの影響は、仮想通貨業界内に止まらず、広く世界の決済業界の構図や金融のあり方にまで及んでゆくのではないだろうか。時代はますます面白くなってきた。

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