ODLでの送金利用が拡大
メキシコの大手仮想通貨取引所Bitsoにて、米Ripple社のODL(オンデマンド流動性:旧xRapid)を利用した米ドルからメキシコペソの送金が拡大している。
同ルート全体の2.5%を占めており、2020年末まで週平均で20%の規模を目指す。
米⇄メキシコ間の送金需要
データによると、米国・メキシコ間の送金ルート(USD/MXN)は世界最大規模であり、メキシコは2018年に350億ドル以上の移民送金を受け取った。この大半は電子送金で、全体の送金額の約96%を占めているという。
しかし、200ドルを送るのに6.3%が手数料として掛かるほか、送金時間もネックに。Bitsoの責任者Emilio Rivero Coelloは、「仮想通貨を利用した場合、従来の手段より5〜9割ほど削減できる。」と言及した。
Bitsoは、2015年より米国の送金企業と提携して送金サービスを行なっているが、ODL利用から4ヶ月、時間と手数料のコスト大幅削減を実現した。「仮に全送金が仮想通貨ベースになった場合、メキシコの家族は年平均16億ドルを節約できる」と試算している。
マネーグラムへの出資でODL促進
Ripple社は昨年、米大手送金企業マネーグラムに出資し、ODLの利用を促進していた。マネーグラムがODLでメキシコへの送金を行う時に、Bitsoを介して送金を処理している。
昨年のSWELL2019でマネーグラムのCEOは、BitsoのODLによるUSD/MXNの送金は、マネーグラムの全送金高の10%に及ぶと説明した。
下図はBitsoを利用する送金企業による送金高の推移を示している。堅調に上昇する出来高から、ODLを含む仮想通貨送金は今後も増加していくものと考えられる。
参考:CoinCenter