分散型ストレージSiaが新プラットフォームSkynetをローンチ
分散型ストレージサービスなどを手掛けるSiaは、新たにパブリックな分散型ストレージサービス「Skynet」をローンチした。
Skynetは誰でも動画やテキストなどをピンすることが可能で、ピンされたデータはどこからでも閲覧し、ダウンロードできる。ピンされた動画は誰でも自分自身でピンすることが可能で、世界中で誰か一人でもピンしていればそのデータがオンライン上から消えることはない。
アップロードされたデータは基本的には暗号化されておらず、リンクさえ分かれば誰でも閲覧することが可能で、この点が以前からあるサービス「Sia」とは異なる。「Sia」はSkynetと違い、個人的なデータを保存するためのサービスでデータは基本的に暗号化されている。
Skynet上での暗号化機能は現在開発中で、実装されれば特定のグループのみで共有可能にすることもできるという。
Skynetではダウンロードはポータルを介して行うことができ、誰でもポータルを運用することができるものの、一般的なユーザーは自分でポータルを運用する必要はない。
将来的にはライトニングネットワークなどを利用し、データのダウンロード時などにマイクロトランザクション(超少額決済)で支払いが行えるようにする予定だが、現在のところはユーザーは無料でポータルにアクセスし、ダウンロードを行うことができる。
分散型ストレージサービスには強力な競合も
Sia Blockchainは、合意形成アルゴリズムにPoWを採用するなど、設計思想をビットコインと近くしており、仮想通貨プロジェクトの中でも、分散を特に意識したプロジェクトになっており、特徴として、fileコントラクトと呼ばれるスマートコントラクト機能を持っている。
Siaで使われるのは独自仮想通貨Siacoinで、Skynetのローンチ期待などで2020年以降、価格は上昇傾向にある。
一方で、分散型クラウドストレージサービスという発想はSiaだけのものではない。
競合には、すでにFilecoinやStoj、IPFSなどが存在する。
どれも料金の安さや、データを失う危険性が低いことなどを特徴としており、いまだ確立していない分野でありながら、すでに競争の激しい分散型ストレージ分野において、どのサービスが生き残っていくのかに注目する必要がある。
参考: Sia