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仮想通貨リブラの法的判断「未だ情報不足」=欧州連合副委員長

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

リブラプロジェクトの情報は法的判断には不十分

EUの政策執行機関である欧州委員会(EC)のValdis Dombrovskis副委員長は、米フェイスブック社主導の仮想通貨リブラの法的立場を明確するためには、まだ詳細な情報が不足していると、2月18日付の委員会内メモで明らかにした。

ECは、リブラ協会に対しプロジェクトのより詳しい情報の提供を求めてきたが、Dombrovskis氏は、リブラは未だ開発中の流動的なプロジェクトであるため、「提供された情報はリブラの正確な性質、そして既存のEU法との関係を見極めるには不十分だ」と述べている。

EUのステーブルコインへの対応

Dombrovskis副委員長は、昨年12月5日に採択された、「ステーブルコイン」に関するECと欧州理事会の共同声明の内容に言及。「仮想通貨(暗号資産)が提供する可能性」を活用する規制整備のために迅速に行動する用意はあるとしながらも、ステーブルコインに関する取り決めは、「明確で均衡のとれた規制および監視の枠組み」に従う必要があるとの認識を繰り返した。

それは、リブラのような『グローバルなステーブルコイン』は、「法、規制、および監督上の課題とリスクが適切に特定され、対処されるまで」EU域内では運用が許可されることがないとの認識だと言える。

 

一方で、共同声明では、技術革新によって「競争と金融包摂を促進し、消費者の選択肢を広げ、効率を高め、金融機関と経済全般のコスト削減を実現」でき、金融セクターに大きな経済的利益をもたらすと述べている。

さらに、リブラのような「ステーブルコイン」プロジェクトが出現した事実は、市場と消費者が求める便利で迅速、かつ効率的で安価な決済システム、特に国境を越えた決済を実現するため、改善を進めていくことの重要性の表れだとも認めている。

そこで、ステーブルコインに対するEUレベルでの共通のアプローチを開発するベースとして、昨年12月19日より今年3月19日までの間、公開協議を行い、課題とリスク、そして技術革新による恩恵とのバランスを多面的に精査するようだ。

金融サービスのデジタル化を政府主導で促進

仮想通貨リブラに対する批判は多いが、「グローバルステーブルコイン」の影響に危機感を持った各国の金融当局が、デジタル金融改革に重い腰をあげる起爆剤にもなったようだ。

前出のDombrovskis氏は、EU内での金融サービスのデジタル化を促進する活動を積極的に行っているようだ。同氏は昨年11月末、2021年の年末までに欧州内で利用できる独自の高速決済システムをローンチすると発表。また、デジタル通貨についても研究を進め、欧州中央銀行(ECB)やEU内の各国中央銀行によるデジタル通貨発行に関する検討を推奨している。

一方、アメリカでは米連邦準備銀行(FRB)が、「FedNow」というリアルタイム決済の導入を進めており、2024年には実装する予定だという。民間のインフラとの競合となることが予想されるが、政府による金融サービスのデジタル化が促進されている好例だ。

さらに、先日下院の公聴会にて、パウエルFRB議長が、デジタルドルの研究に取り組んでいることを明らかにしている。パウエル議長は、リブラがデジタルドルの可能性を探る研究の火付け役となったとコメントしている。

参考:EUのメモ

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