CoinPostで今最も読まれています

新型コロナウイルス懸念拡大で日米株価暴落、ビットコインの「リスク資産」議論再び

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市況

25日の日経平均株価は、前週末比一時-1,000円を超える暴落を引き起こした。(12時時点で300円ほど反発)

国内外におけるコロナウイルスの発生事例拡大を受け、中国を筆頭に日本や韓国への渡航警戒レベル引き上げや渡航制限を掛ける国々が増加。安全資産とされる金(ゴールド)の需要が急速に高まったほか、VIX恐怖指数が25まで急上昇するなど、リスクオフを鮮明にした。

また、新型コロナウイルスのイタリアでの感染拡大に伴い、イタリアの主要株価指数「FTSE・MIB」が急落。ドイツ株指数も大幅に下げるなど、アジア圏のみならず、欧米圏へのアウトブレイク懸念で先行き不透明感が強まったことも市場心理を悪化させたものと思われる。

実体経済の停滞が長引けば、IMFの「世界経済見通し」や各国GDPに直撃し、景気後退(リセッション)リスク懸念が再び燻ることになりかねない。

そのような状況にある中、仮想通貨ビットコイン(BTC)は、前日比3.65%安の106.7万円と続落。大幅下落に伴い、約2週間に渡って「乖離4.9〜5.0」で張り付いていたbitFlyerのSFDも剥がれている。

年初からの半減期思惑相場が一服し、上昇チャネル転落をみる投資家も少なくない。9200〜9300ドルには厚いサポートがありこれを支持して再び回帰できるかどうかがポイントになりそうだ。

反発基調にあった24日夜は、ダウ平均やS&P500の急落に連動するようにして投げが出た。

緑線:ダウ平均株価

海外の著名アナリストCryptoHamsterは、下降チャネルの上限で叩かれる一方、9500ドルのサポートラインでは買われていることに注目。ディセンディングトライアングルも示唆される。

21日には、チャートパターンの世界的な権威とされるThomas N. Bulkowskiの言葉を引用し、「もし8,800ドルまでの下降ウェッジを形成した場合、下抜けるよりも上抜けとなる可能性の方が高い」との見方を示していた。

ビットコイン(BTC)の資産性について

ビットコイン(BTC)は、自国経済に不安を持つ南米の国々にとって、金のような安全資産「デジタル・ゴールド」としてとしての側面もあるとの見方もあるが、Digital Assets Dataの分析によれば、昨年10月以降、相関関係は低下している。

Alex Krügerは、相場のパニック時における米株市場のハイテク株、米国債、金およびビットコイン価格を比較した。 その結果、強いストレス環境下において、前者3つは強い相関が見られたが、BTC価格は独立した値動きが確認されている。

Mati Greenspanは、短期チャートを分析した上、直近のビットコイン(BTC)価格が、米株式市場や原油価格の反発と連動していたと指摘。 「リスク資産の兆候」も見受けられるとしている。

データ分析企業MessariのRyan Selkis氏は1月、ビットコインは「リスク資産」だと明言。 仮想通貨投資は一般的にハイリスクとの認識があり、国際的な経済情勢で先行き不安が高まった場合、真っ先に清算される資産の1つだと主張している。

デジタルゴールドと呼称されることもあるビットコインであるが、インフレ通貨である法定通貨とは異なり、発行上限からデフレ通貨との見方もある。

過去の国際金融市場では、リーマン・ショックの時期に「金(ゴールド)」価格の暴騰が起こっている。

貿易政策の不透明感や中東情勢における地政学的リスク、主要な新興市場国におけるストレス負荷が重しとなるなか、新型コロナウイルスによる悪影響が国際的な景況感に大きく影を落とすようなことがあれば、自国通貨の避難先として、「資産の移転」という観点からもビットコイン(BTC)に関心が集まる可能性は考えられる。

CoinPostの関連記事

急変動続く仮想通貨市場、ビットコイン先物出来高も大幅変動=CME
米大手デリバティブ取引所CMEのビットコイン(BTC)先物の出来高が高い変動値で推移。18日には11億ドルと高水準を記録した一方で、21日には、日間出来高が1億1800万ドル(約130億円)と今年最低水準まで減少した。
仮想通貨ビットコインの「安全資産性」で正念場 世界で株安連鎖
仮想通貨市場は25日、ビットコインが弱含み。心理的節目10000ドルに続伸を阻まれ反落すると下落幅が拡大した。世界で株安連鎖が起きる中、ビットコインの安全資産性を問う流れで正念場に来ている。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
16:37
GSTの買い方、特徴やSTEPNでの役割を学べる完全ガイド
歩いて稼ぐフィットネスWeb3ゲーム「STEPN」の注目度が再び高まっています。2024年以降に底値から大幅上昇した暗号資産(仮想通貨)GSTの買い方やGMTとの違い、将来性について初心者にもわかりやすく解説しています。
12:54
ブロックチェーンゲーム「Heroes of Mavia」、MAVIAトークンのインフレ抑制へ
Web3ゲーム「Heroes of Mavia」は、イーサリアムベースの独自トークン「MAVIA」のインフレ抑制のため、ロック解除スケジュールを変更した。
12:27
ワールドコイン開発元、OpenAIらとの提携を検討か=報道
仮想通貨ワールドコイン開発企業は、決済大手ペイパルや、アルトマン氏の別事業OpenAIと提携を模索していると伝えられる。
10:00
仮想通貨の「ポイ活」潮流、将来のトークン配布を見越した投資戦略
ポイ活やエアドロップといった、2024年の暗号資産(仮想通貨)市場におけるトレンドを掘り下げる。将来のトークン発行に向けて最大限の報酬を得るため、ソラナやBASEでユーザーの活動量が増加。資本競争が激化している。
04/28 日曜日
11:30
ビットコイン相場は中期的には下降チャネル内での揉み合い続くか|bitbankアナリスト寄稿
ビットコイン半減期を終え1000万円周辺で推移する相場をbitbankのアナリスト長谷川氏が分析。ビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|BTCの半減期完了に高い関心
今週は仮想通貨ビットコインが半減期を迎えたこと、QCP Capitalによる半減期後の相場分析、イーサリアムの証券性などを巡りConsensysが米SECを提訴したことに関する記事が最も関心を集めた。
04/27 土曜日
21:00
OKCoinJapan 5月にオプティミズム(OP)取扱い開始へ
OKCoinJapanが暗号資産(仮想通貨)オプティミズム(OP)の取扱いを開始へ。イーサリアムのレイヤー2ソリューションとして、その技術はCoinbaseが支援するBaseやバイナンスのopBNBの基盤に使用されている。OPのユースケースや今後の展望も言及。
17:20
機関投資家のDeFiリスク管理を強化、Fireblocksの新セキュリティ機能
FireblocksがDeFi製品にdApp ProtectionとTransaction Simulationを追加。リアルタイム脅威検知と安全なトランザクション実現で、機関投資家のオンチェーン活動をサポート。
13:00
BAYCで知られるYuga Labs、事業再編でチームメンバー削減 
Yuga Labsは、事業再編の一環としてチームメンバーの一部を削減した。「より小規模で機敏でクリプト・ネイティブなチーム」にする意向だ。
10:30
米国で仮想通貨発行の推奨事項5ヶ条、a16z明かす
大手ベンチャーキャピタルa16zは、米国で仮想通貨トークンを発行する際の推奨事項を挙げた。特に証券性など米SECをめぐる対処を中心としている。
09:30
ビットコインRunesデビュー1週間、200億円以上の手数料生み出す
手数料については、ミーム仮想通貨取引への高い需要が原因で、4月初めの5ドルから平均40ドルまで高騰している。ビットコインのマイニング報酬が半減し、収益が大幅に減少する見通しとなっていた採掘業者にとっては朗報だ。
08:00
半減期後のBTCのリターン、Nansen主席アナリストが分析
半減期後の仮想通貨ビットコインのリターンを、ブロックチェーン分析企業Nansenの主席リサーチアナリストが分析。半減期後250日までが最もリターンが高いという。
07:30
円安で1ドル158円台に、米ハイテク株高 来週FOMC金利発表|金融短観
本日の米国株指数は反発。エヌビディアやアルファベットなど大手IT株がけん引役となった。前日発表の米1-3月期GDPは予想を下回って悪材料となっていたが、昨夜発表の米3月PCEデフレーターはほぼ予想通りだった。
05:55
パンテラ、FTXの仮想通貨ソラナを追加取得
FTX破産財団はこれまですでにロックアップされた仮想通貨SOLの約3分の2を手放した。その多くは4年後に完全にアンロックされる見込みだ。
04/26 金曜日
14:22
「ミームコインは危険なカジノのよう」米アンドリーセン・ホロウィッツCTOが警鐘鳴らす
米大手VCアンドリーセン・ホロウィッツの エディ・ラザリン最高技術責任者は、ミームコインを「危険なカジノ」に例え、仮想通貨エコシステムから「本物の起業家」を遠ざける可能性があると主張した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア