BTC決済還元アプリ、Visaデビットカード発行
ビットコインを還元できる決済サービス「Fold」は初の仮想通貨専門企業として、Visaの『フィンテックファストトラックプログラム』に参加。Visaのデビットカードを今年のQ3に発行する予定だ。
Foldのビットコイン決済アプリは、BTCのライトニングネットワークを利用し、実店舗やオンラインショップでの買い物に対応。ビットコインで決済するシステムを小売業者に導入し、支払い先の企業がビットコインを直接受け付ける仕組みではなく、米ドルに変換して受け取るシステムを提供している。ビットコインの還元(キャッシュバック)については、店舗によって還元率が違うが、中では最大20%の還元率も可能になっている。
デビットカードが発行されることで、ユーザーは既存のカード決済のように、スターバックスやターゲットなど日常生活のシーンにおいてインセンティブ付きでビットコインを利用することができるという。
Visaのフィンテックファストトラック
Visaの『フィンテックファストトラックプログラム』とは、2019年より開始した企業支援企画で、スタートアップ企業がVisaの世界的決済ネットワークであるVisaネットの範囲、機能、セキュリティーをより容易に統合できるように、フィンテック企業の事業拡大を支援するものだ。
Visaの責任者は公式声明で、「Foldのようなフィンテック企業はファストトラックプログラムに参加することによって、Visaの専門家やリソース、技術にもアクセスできる」と説明している。
仮想通貨企業がVisa社との連携の動きは活発だ。Visaは、大手仮想通貨取引所コインベースに『プリンシパルメンバーシップ(主要メンバー登録証)』を発行した。これも、仮想通貨専門企業でメンバーシップが付与された初事例となった。
プリンシパルメンバーとは、Visaとライセンス契約を結び、直接Visaカードを発行できる権限を得る登録企業のこと(主に銀行)。コインベースは、Visaカードを発行し、トランザクション処理サービスを提供できる権利を得たことで、仮想通貨決済領域のさらなる展開を目論む。
参考:Fold発表