BitMEX親会社、コロナ対策で寄付
大手仮想通貨デリバティブ取引所BitMEXを運営するHDRグローバルトレーディングが、新型コロナウイルスのパンデミックに対処する組織に、合計250万ドル(約2億6900万円)を寄付したことが明らかになった。
選ばれたのは4つの組織で、Gates Philanthropy Partners、Nuclear Threat Initiative(biosecurity program)、OpenMined、Our World in Data。各組織は30万ドルから100万ドルの寄付を受けとる。
HDRグローバルの共同創設者・CEOであるアーサー・ヘイズは、選定された4つの組織はコロナウイルスと戦い、グローバル規模の破局的なリスクを軽減するために、重要な試みを行っていると語った。
Gates Philanthropy Partnersは、マイクロソフト創業者であるビル・ゲイツの財団で、COVID-19基金と治療促進基金がある。前者はワクチンの作成と脆弱な環境に置かれたアフリカの人々の保護に焦点を当てており、後者はウイルスの効果的な治療法を見つけるためのものだ。
Nuclear Threat Initiativeは、グローバルヘルスセキュリティ指数により、新型コロナウイルスに対して最も脆弱な国を特定して、パンデミックに対する取り組みを支援している。
OpenMinedは、COVID-19についての無料オープンソース教育を提供。
Our World in Data(OWID)は、世界の様々な課題についてデータ調査する団体で、現在はコロナウイルスのパンデミックに関する最新情報を収集して公開している。
HDRグローバルは、寄付先を決定する際にあたって、慈善活動のアドバイス団体であるEffecting Giving UKに相談したという。
仮想通貨業界から次々と行われる寄付
BitMEX運営会社の他にも、仮想通貨業界からは次々とコロナウイルス関連の寄付が行われている。
米リップル社は、本社のあるサンフランシスコで活動する5つのフードバンクに新たに総額600万ドルを寄付した。新型コロナ危機の影響で失業や家賃延滞などに直面する人々が増加、食糧問題が現れてきているため、寄付に至ったという。
大手仮想通貨取引所バイナンスは少なくとも240万ドルの仮想通貨をコロナウイルス関連の医薬品を購入するために充当した。またバイナンスの慈善財団を通じて、さらに最大200万ドルを寄付すると計画している。
ブロックチェーンや人工知能分野のテクノロジー企業、ビットフューリーグループも、GPUベースのコンピューティングパワーの一部を新型コロナウイルス研究のために配分した。