P2P形式のビットコイン取引所が誕生
P2P形式でビットコイン(BTC)の取引ができる仮想通貨(暗号資産)取引所「Qbita Exchange」が、キューバに開設されたことが分かった。
取引所を立ち上げたのは、BTCウォレット「Qbita」を作ったMario Mazzola氏。キューバは仮想通貨取引を行うことは違法ではないが、規制が整備されておらず、P2P形式のBTC取引所の開設はQbita Exchangeが初めてだという。
キューバは米国による制裁の影響やインターネット環境が不十分であること等の理由で、世界の大手取引所がサービスの提供を避けている。そこでMazzola氏は1箇所で仮想通貨の取引や所有、決済など全て行えるエコシステムを構築するため、自分で取引所を立ち上げた。
Mazzola氏は仮想通貨メディアDecryptに対し「取引所を立ち上げたのは、キューバにはBTCが必要だと確信しているからだ。BTCを容易に、そして安全に売買・所有ができる手段も必要である」と説明している。
Mazzola氏によると、PaxfulやLocalBitcoinsといったP2P形式の取引所の利用には問題があるという。例えばPaxfulはキューバを積極的にブロックしようとしており、LocalBitcoinsは本人確認の手続き(KYC)を求めてくると説明。これではキューバ国民は利用しないため、利便性の高いQbita Exchangeをローンチしたと述べている。
Qbitaの利用は順調に増加しており、取引所開設から1週間でダウンロード数は1100に達した。開設前と比較して、1週間で約30%増加したという。
Qbita Exchangeはこれから、企業が仮想通貨決済を利用できるサービスの提供を目指す。Mazzola氏は「お金の移動や管理を自分で自由に行うという真の目的のために、より多くの人がBTCを利用するようになるだろう」と期待を示した。
参考資料 : Decrypt