ステラ開発財団CEO、中央銀行デジタル通貨への採用を望む

ステラは「CBDCの基礎となるよう設計されている」

ステラ開発財団CEOが、仮想通貨カンファレンス「コンセンサス・ディストリビューテッド」に登壇し、「ステラは、中央銀行発行デジタル通貨(CBDC)の基礎技術に採用できる設計になっており、CBDCに採用されることを望んでいる」と述べた。

同財団CEOのDenelle Dixon氏は、新型コロナが経済に与えた危機に対し、従来型の金融インフラはうまく機能していないと指摘。緊急の景気刺激策となる個人や企業への給付金も円滑に支給できていないことを挙げ、イノベーションの必要性を主張した。

その上で、ステラはまさに、CBDCのようなデジタルマネーのために設計されており、現実の金融インフラとデジタル化されたブロックチェーンの世界をつなぐことができると語った。

ステラはリップル(XRP)のように異なる通貨同士を橋渡しするブリッジ通貨である。リップルは主に銀行間の送金を目的としているが、ステラは個人間での送金を対象とし、主に決済代行サービスやIBMなど多国籍技術系企業と提携している。

2015年にステラがメインネットにローンチされて以来、総計10億を超える取引が実施された。これらはステラ財団が運営・管理しているものではなく、自律分散稼働しているネットワークによるものだ、と同氏は強調した。

CBDCのパブリックブロックチェーン採用は遠い将来の話

ステラ共同創設者のJed McCaleb氏は、「ステラはCBDCの基礎となるよう設計されているものの、実際にCBDCに採用されるのは遠い将来になるだろう」と述べる。

McCaleb氏によると、いくつかの政府とステラはCBDC発行についてすでに協議したという。しかし、各国政府にとってまだCBDC実現は先の話であり、特にパブリックなブロックチェーンでCBDCを発行する準備はできていないと感じられたという。

しかしそれでも、と前置きした上で同氏は「人々が柔軟に送金できる、オープンなシステムにしない限り、CBDCは本当に利益をもたらすことがない」と語り、政府が許可型ではないパブリックブロックチェーン、特にステラのブロックチェーンを採用することを希望すると述べた。

ブロックチェーンを大別すると、ビットコインやイーサリアムのネットワークのような許可なく誰でも参加できるパーミッションレスパブリックブロックチェーン、許可を得た者のみ参加できる許可型パブリックブロックチェーン、参加者が限定されるプライベートブロックチェーンにわかれる。データの公開範囲、参加条件などは柔軟に設定できるため、各国政府がCBDCを発行する場合、公開範囲をどのように調整するのかも注目される。

CBDC実現に向けた各国の中央銀行の動きも活発に

昨年末のThe Block調査では、世界で18の中央銀行がCBDCを開発中であることがわかった。利用するプラットフォームについては明かしていない銀行が多いが、R3社のCorda(シンガポール、タイ、欧州中央銀行)やハイパーレジェIroha(カンボジア)、NEM(ベネズエラ)などの名前が挙がっている。

CBDCでは中国の動向が注目されている。中国ではすでにデジタル人民元を深センなど国内4都市で試験運用しており、先日中国の4大商業銀行の一つ、中国銀行の李礼辉元総裁が、デジタル人民元のローンチはまもなくと発言したところだ。

またカリブ海の島国バハマも、CBDCを2020年前半から試験運用開始する見込みとされている。


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