Bitcoin SuisseのPwCボールトにテゾス追加
スイスの大手仮想通貨ブローカー・カストディ企業Bitcoin Suisseは、PwC認定の金庫室(規格ISAE3402)に仮想通貨テゾス(XTZ)を加え、ステーキングの対応も行うと発表した。
Bitcoin Suisseは大手会計企業PwCが監査認定(ISAE 3402規格)のカストディシステムを機関投資家・大口投資家向けに提供。ビットコインやイーサリアム、ERC20トークン、XRPなどを取り扱っており、すでに10億ドルに相当する仮想通貨(暗号資産)を保管しているという。
テゾスのステーキングサービスについては、2018年7月より対応していたが、PwC認定の金庫室で正式に対応した。今回の動きによって、XTZは安全性のより高いシステムによって保護されることになる。5月21日現在サービス表で掲載されているステーキングの年利は5.6%だ。
Bitcoin Suisseのカストディ責任者Philipp Vonmoosは、「我々はテゾスのエコシステムの発展に感心している。仮想通貨XTZを機関レベルのインフラに加えることで、テゾスエコシステムにも貢献できると考えている」、とコメントした。
公式発表によれば、Bitcoin SuisseがPwC認定の金庫室として申請した理由は、機関投資家に特化したカストディに需要が高いと見たからだ。テゾス以外の銘柄もISAE3402などで保管されているため、今後機関投資家向けサービスの1つに標準となるだろう。
PoSに注目するBitcoin Suisse
Bitcoin Suisseが対応しているステーキングサービスには、テゾスのほか、DASHとATOM(コスモス)も含まれる。イーサリアムもリストに入っているが、それはETH2.0が正式にローンチしたあとに対応する予定としている。
PoS系銘柄が主流銘柄になりつつある今、Bitcoin Suisseはカストディサービスや取引といった既存のサービスだけでなく、機関投資家に向けたオルタナティブ資産運用方法としてステーキングを取り入れている。
実際、同社の創業者Niklas NikolajsenはPoSシステムの将来性を期待している。以前、NikolajsenはビットコインとPoSの融合の可能性について、「現時点で計画されていないとは思うが、イーサリアムの「PoS」移行が成功を納めた場合、ビットコインも追従する可能性が考えられる」とも話した。電気の消費抑制が主な理由だという。