CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨取引所bitFlyerが決算発表、最終赤字7.5億円と前年度比で大幅減収減益

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨取引所bitFlyerが決算発表

国内大手の仮想通貨取引所bitFlyerの決算が開示された。

同社は株式市場に上場していないものの、ここ数年の決算では、仮想通貨バブルと2017〜2018年のBTCデリバティブ人気を背景に大幅な増収増益を達成。

昨年5月に開示された前年度(2018年度)決算データによると、営業収益140.8億円、営業利益53.3億円と国内企業ではほぼ独り勝ち状態となっており、推定時価総額もいわゆるユニコーン企業に匹敵する水準にあった。

しかし2019年度は一転。営業収益53.4億円、営業利益-9.2億円、最終赤字7.5億円と大幅減収減益となっている。

背景として、仮想通貨バブル崩壊の影響による相場環境悪化に加え、国内市場における規制強化に伴う投機熱の減衰および市場規模縮小が指摘される。

2019年の相場環境は、年初こそ1BTC=30〜40万円台で低調に推移していたものの4月以降は上昇トレンド入りして大幅上昇。同年6月には1BTC=120万円台高値をつけるも、その後年末にかけて下落傾向となり、12月末には1BTC=80万円台に落ち着いた。

特に2018年比で価格低迷が顕著なアルトコイン市場では、バブルの余韻の残っていた2018年と比較すると、出来高を含め市場参加者の大幅減少は否めない。

2019年のBTCチャート

規制強化による影響

bitFlyerは、2018年6月に関東財務局より業務改善命令を受けたことに伴い、新規顧客の獲得を停止。2019年7月より新規顧客の受付を再開していた。

また、金融庁の意向を受けた日本暗号資産取引業協会(JVCEA)の要請により、2019年5月28日からデリバティブ取引(bitFlyer Lightning)における評価証拠金に対する「最大レバレッジ倍率」を15倍から4倍に引き下げを余儀なくされた。

レバレッジ倍率の高い海外取引所や他金融市場などへの顧客資金流出を招いたほか、2018年〜2019年にかけて国内取引所3社で続発した仮想通貨不正流出事件の影響で、より厳格にしたセキュリティ対応でもコストが嵩み、業績を下押ししたものとみられる。

金融庁は、証拠金倍率の適正水準について多くの指摘があるなか、2倍が適正との主張を堅持する一方、募集していたパブリックコメント対応におけるレバレッジ規制の見直しについては、「一般論として、暗号資産を用いた証拠金取引を取り巻く状況の変化等に応じ、必要な場合には、規制の見直しを検討していくものと考えられる。」との見解を示している。

関連:金融庁、仮想通貨規制に係るパブコメ回答を公開 レバレッジ規制等の重要内容まとめ

ポジティブな動きも

このように逆風にさらされていたbitFlyerだが、2019年12月にはリップル(XRP)の取り扱いを開始したほか、今年4月にはアルトコイン販売所で新たに仮想通貨BAT(ベーシックアテンショントークン)の取扱いを開始。さらに金商法が改正された今年5月には、他取引所に先駆け2年ぶりのCM再開に至るなど、ポジティブな動きも見受けられる。

関連:日本でビットコインのテレビCM開始 大手bitFlyer、2年ぶり

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/02 木曜日
18:20
米マイクロストラテジー、ビットコイン利用の分散型IDを発表
米マイクロストラテジーは、ビットコインのチェーン上に構築された、企業向けの分散型IDプラットフォーム「MicroStrategy Orange」を発表した。
14:00
米検察、ビットコイン売買のCashApp運営企業Blockを捜査か
ツイッター(現X)の共同創業者ジャック・ドーシー氏が立ち上げた金融テクノロジー企業Block Inc.が、コンプライアンス違反で米連邦検察当局からの捜査を受けていることが、米NBCニュースの報道から明らかになった。
13:00
「マイニング事業者の降伏迫る可能性」The Bitcoin Layer分析
ビットコインリサーチ企業The Bitcoin Layerは、ビットコイン価格下落などにより、マイニング事業者の利益が深刻に圧迫されていると分析した。
11:00
ビットコイン、BitVMXで高度なアプリ開発を実現へ
仮想通貨ビットコインのブロックチェーン上で高度なアプリ開発を実現する「BitVMX」がホワイトペーパーを公開。BitVMXは早ければ1年後にもローンチされる可能性がある。
10:00
「ビットコインは2030年までに6億円に」ARKウッドCEO
ARK Investmentのキャシー・ウッドCEOは、仮想通貨ビットコインが今後2030年までに約5.9億円に達する可能性があるとの強気予測を披露した。
08:25
ブラックロック、Securitizeの73億円調達を主導
ブラックロックは今回の出資でSecuritizeの提携関係を強化していく格好だ。ブラックロックの他、オルタナティブ投資管理会社のHamilton Lane、ParaFi・キャピタル、Tradewebマーケッツもこのラウンドに参加した。
07:45
テザー社、24年1Qの利益が過去最高に
仮想通貨ビットコインへの投資も貢献し、ステーブルコイン発行企業テザー社の24年1Qの利益が45億ドル超となり過去最高に。同社は、初めてグループの純資産を報告した。
06:50
ETFや国・企業保有のビットコインは約27兆円規模=VanEck報告
ビットコインETF分野で、仮想通貨ビットコインを最も保有しているのはブラックロックのIBITで現在274,462 BTCを保有。企業の保有では、米マイクロストラテジーが最多で214,400 BTCを保有している。
06:15
FOMCで政策金利現状維持、ビットコイン一時59000ドル台回復
仮想通貨ビットコインは一時58,000ドル水準を回復。パウエル議長が「米経済は成長もしくはインフレでスタグフレーションは想定していない」とコメントしスタグフレーションへの懸念を後退させた。
05/01 水曜日
15:00
Bitwise最高投資責任者「米国でステーブルコイン法案可決なら、甚大な影響を及ぼし得る」
仮想通貨投資企業Bitwiseのマット・ホーガン最高投資責任者は、米国議会が今年、包括的なステーブルコイン法案を可決する可能性に言及。実現した場合、仮想通貨の広範な普及という面で ビットコイン現物ETFの承認と同等か、それ以上に大きな影響を与える可能性があると述べた。
12:30
米コインベース、ビットコインのライトニングネットワークを導入
米大手仮想通貨取引所コインベースは、ビットコインのライトニングネットワークを導入したと発表した。BTC送金を高速・低コストにする。
11:59
仮想通貨全面安、地合い悪化と香港ビットコインETFの思惑買い剥落で
暗号資産(仮想通貨)相場では、経済指標を受けた米国株安などの地合い悪化に加え、香港市場のビットコインETF・イーサリアムETFの初動不調の影響もあり、ビットコイン(BTC)やアルトコイン相場が急落した。
11:25
Web3ゲーム企業Games for a Living、クラクラ制作企業などから5億円調達
EAの創設者Trip Hawkins氏が共同で立ち上げたWeb3ゲーム企業Games for a Livingは調達ラウンドで、5億円を調達した。
10:05
バイナンスCZ前CEO、懲役4か月の判決
米地裁は、仮想通貨取引所バイナンスのCZ前CEOに懲役4か月の判決を下した。法律違反を知らされていた証拠がないことなどが緩和材料となった。
09:20
東京都、デジタル証券発行の補助金申請を受付開始
デジタル証券(ST)発行企業を支援するため、東京都が補助金申請の受付を開始。都内の企業は申請が認められれば、ST発行に必要な経費の一部を補助してもらうことができる。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア