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カナダ、マネロン防止を軸に仮想通貨規制発効 取引所に登録および取引申告義務

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

カナダの仮想通貨規制

6月1日よりカナダでは、仮想通貨を取り扱う企業は「マネーサービス事業」と分類され、規制当局への登録や一定金額以上の取引申告が義務付けられることとなった。

これは、昨年7月に発表された、マネーロンダリングおよびテロ資金調達法(PCMLTFA)改正に伴う措置で、「仮想通貨を取り扱う」企業は、政府機関であるカナダ金融取引報告分析センター(FinTRAC)への登録をはじめ、様々な規制遵守が求められる。なお、規制対象にはカナダ国内の事業者だけでなく、海外に拠点をおき、カナダ在住の顧客へサービスを提供する企業も含まれる。

規制の内容

仮想通貨取引業者に対する主な規制には、FinTRACへの登録や顧客確認、コンプライアンス担当者の任命、また顧客と取引記録の維持管理が含まれている。また、10,000カナダドル(約79万円)を超える仮想通貨を受領した場合、その詳細をFinTRACへ報告することが義務付けられる。さらに、取引業者が「不審な取引」と判断した場合は、その取引を規制当局へ報告することも求められる。

なお、規制の対象となるのは事業者であり、個別のユーザーではない。

カナダ当局は法改正にあたり、法的枠組みとの整合性を保ちつつ、過度にイノベーションを妨げないために、仮想通貨そのものを規制するのではなく、仮想通貨取り扱い業者を規制対象に定めたと述べている。

規制の背景

ビットコインに特化した取引所「Bull Bitcoin」のCEOであるFrancis Pouliotは、2014年よりカナダにおける仮想通貨に有利な規制整備に尽力してきたが、今回の法発効が「カナダのビットコインの歴史にとって重要な節目となった」と述べている。

財務省やFinTRACとの交渉プロセスの中で、常に「ビットコインはお金であり、お金として規制されるべきである」とのスタンスを取ってきたPouliotだが、仮想通貨取引業者が法定通貨を扱う従来の為替業者や決済業者と同様、「マネーサービス事業」(MSB)に分類されたことにより、公式に「お金」として規制される結果となったことを大きく評価しているという。

カナダでは、PCMLTFA改正法案により、2014年には仮想通貨取引業者をMSBに含む法的根拠が示されていたものの、仮想通貨の取引や具体的な活動に対する厳格な定義の合意達成までには5年の月日を要したという。

規制の対象となる仮想通貨取引

Pouliotによると、規制の対象となるのは、仮想通貨取引および販売、事業としてのOTC取引業務、仮想通貨同士の取引など。

カナダの取引所の多くは、この規制導入以前からも顧客確認などの手続きを標準化し、規制当局の調査対象となった顧客に関しては必要に応じて情報提供などに対応してきたため、大きな混乱は生じないと同氏は述べている。一方、現金ベースの取引所、特にビットコインATMやP2P取引などでも、KYC要件を満たす必要が生じるため、これらは大きく規制の影響を受けると考えられるという。

金融活動作業部会のトラベル・ルール期限が間近に

カナダのタイムリーな規制導入は、金融活動作業部会(FATF)の仮想通貨事業に対する新たな基準、いわゆるトラベル・ルールへの対応としても、一定の効力を発揮すると考えられている。FATFのガイダンス「マネーロンダリングおよびテロ資金供与への対策のための仮装資産や関連業社に対する新基準」は、昨年、6月に大阪で行われたG20サミットで承認された。

出典:Medium Francis Pouliot

参考:gazette.gc.ca

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