CoinPostで今最も読まれています

CipherTraceが仮想通貨関連犯罪に警鐘、2020年の被害額はすでに1500億円規模

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨の犯罪に関するレポートを公開

ブロックチェーン分析企業CipherTraceが、今年1月から5月までの間で盗難やハッキング、詐欺の被害に遭った仮想通貨の総額は、13.6億ドル(約1500億円)に上ることを発表した。

CipherTraceは、仮想通貨の犯罪やマネーロンダリングに関する最新のレポートを公開。2020年は記録上、2番目に被害額の多い年になる可能性が高いと指摘している。

被害の内訳は、去年から続く傾向として、詐欺と横領が大部分を占める。その割合を表したのが以下のグラフ。詐欺・横領が水色で、濃い青はハッキング・盗難を示している。今年は現時点で98%が詐欺・横領による被害だという。

出典:CipherTrace

なお、今年最も被害額が大きいのが、中国のWotokenによるポンジスキームだ。1000ドル以上の仮想通貨を預けておけば毎月6%から20%もの配当があると謳い、実際には存在しない独自システムにより、アービトラージで利益を得られると投資家を騙していたとされる。先月にはプロジェクトに関わった主謀者ら6名が当局に逮捕されたことが判明している。

関連WoToken詐欺の関係者が逮捕

新型コロナ関連詐欺も

また今年特有の手口として、新型コロナウイルスに関係した詐欺を挙げている。

寄付を募る赤十字社などの合法なプラットフォームを装い、個人情報を入手したり、仮想通貨の支払いを要求するもの。一般的なのは、サイトからチャットルームに誘導し、ビットコイン(BTC)の支払いを要求する手法だいう。コロナ関連のフィッシングサイトも多く、個人防護具を販売しているダークウェブもある。

一方で取引所に直接、犯罪で入手した資金が送られる世界の平均額は、2019年に47%減少したという。これは取引所が本人確認やマネーロンダリング対策を強化しているからだと説明している。

しかしながら、複数のプライベートウォレットを経由させてくる犯罪者の送金を防ぐのは難しい。CipherTraceが1つのダークウェブを調査したところ、取引所へ直接送金して成功したのは9.8%なのに対し、1箇所別のウォレットを経由させるだけで30.7%が取引所に送られる。リスクが3倍超になるため、取引所は複数のアドレスを経由してくる犯罪者にも対応する必要があると警告した。

また犯罪者から直接取引所に送金された額を国別に見ると、最も多いのが3年連続でフィランド。全体の12.01%を占める。中でも同国拠点のP2P取引所LocalBitcoinsが、その内の99%超を受金している。

出典:CipherTrace

日本の割合を表したグラフが以下。米国、ドイツと共に0.1%を下回っている。

出典:CipherTrace

CipherTraceによると、取引所間のBTC送金の内、74%が国をまたいで行われているという。金融活動作業部会(FATF)のドラベルルールに従うためにも、取引所は適切に対応を行う必要があると述べている。

関連FATFのトラベル・ルール導入、仮想通貨送金がどう変わるのか

参考資料 : CipherTrace

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
12:30
コスモス基盤のInjective、Web3スマホ「JamboPhone」でDeFi機能提供
レイヤー1ブロックチェーンInjectiveは、Jamboテクノロジーと提携してWeb3スマホ「JamboPhone」でDeFi機能を提供すると発表した。
12:00
知らずに損しているかも?取引所選び 3つの注意点
ビットコインなどの投資初心者に大事な暗号資産(仮想通貨)取引所選びと、後悔しがちな代表的な失敗事例3つを解説。手数料、価格、取扱銘柄の違いを比較し、最適な仮想通貨取引所を見極めるポイント、賢い投資戦略と失敗回避のためのチェックリストも提供。
10:30
ソラナWeb3ゲーム「Nyan Heroes」、Epicのストアでトップ30入り
ブロックチェーンゲーム「Nyan Heroes」はEpic Games Storeで最もプレイされたゲームでトップ30以内に入った。今後NFT機能や独自の仮想通貨も導入する予定だ。
09:15
ビットコイン、4度目の半減期完了 報酬が3.125 BTCに
直近の米経済指標(3月の雇用統計やCPI等)が景気の堅調さを改めて示しているため、FRBが利下げを急ぐ必要がなくなりつつあるとの観測が高まってきており、仮想通貨や株のようなリスク資産をさらに押し上げる力は弱まってきたようだ。
08:25
BTCクジラが1900億円相当のビットコイン押し目買い、エヌビディアなど大幅安|金融短観
19日のアジア時間はイスラエルがイランに対して報復攻撃を実施したとのメディア報道が嫌気され日経平均指数や上海総合指数などは大きく下がったが、その後攻撃の規模が限定されており核施設に被害はなかったとの報道を受け米国の株式市場ではこのニュースへの反応は見られなかった。
06:45
Magic Eden、BaseチェーンのNFTに対応へ Open Editionミントも予定
Magic Edenは現在NFTマーケットプレイスのランキングで1位。ビットコイン半減期を背景に需要が高まるビットコインOrdinalsおよびビットコイン上の「Runes」への期待が出来高を押し上げている。
06:15
マイクロストラテジーのセイラー会長、自社株売却で570億円の利益
マイクロストラテジーの株価は仮想通貨ビットコインの3月の高騰に伴い3月27日に1,919ドルまで値上がりした。同株は年初来+71.37%のパフォーマンスを見せた。
04/19 金曜日
18:00
2024年注目の仮想通貨10選 セクター別の主要銘柄
暗号資産(仮想通貨)市場を代表する、注目銘柄10選。ビットコイン現物ETFが承認され半減期を迎える2024年。RWAやAI銘柄などセクター毎に投資活動が活発化。年初来の騰落率を含む各種データを網羅。ソラナのミームコインやエアドロップの効果は業界全体に影響している。
13:53
Yuga Labs、NFTゲームの知的財産権をゲームスタジオ「Faraway」に売却
著名NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club」で知られるYuga Labsは、同社が開発するNFTゲーム「HV-MTL」と「Legends of the Mara」の知的財産権を、ゲームスタジオ「Faraway」に売却したと発表した。
11:54
中東情勢緊迫化で株やビットコインなど急落、リスク回避の動き強まる
中東情勢を巡りイスラエルのイランへの報復攻撃が伝わり、日経平均株価や仮想通貨ビットコインなどリスク性資産が暴落した。先行き懸念からリスク回避の動きが強まっている。
11:30
Ondo Finance、米国債建てトークンUSDYをコスモスで展開へ
資産トークン化企業Ondo Financeは、Noble Chainと提携して米国債建てトークンUSDYなどの資産をコスモス上で展開すると発表した。
11:00
テザー社、USDT超えて最先端技術提供へ 4つの新部門立ち上げ
USDTを発行するテザー社は事業部門を4つに再編する計画を発表した。ステーブルコインを超えた、より包括的なソリューションを提供していく計画だ。
10:10
「BTC半減期後の相場はマクロ経済が主導」10x Research分析
仮想通貨ビットコインの半減期後の相場を主導するのはマクロ経済であると10x ResearchのCEOが指摘。現状ではビットコインの今後価格が5万ドルまで下がる可能性もあると述べている。
09:35
Aptos開発企業、マイクロソフトやSKテレコムなどと提携
アプトス・ラボが数社と共同で開発するAptos Ascendは、金融機関向けのデジタル資産管理プラットフォームだ。この製品はAzure OpenAI Serviceを使用する。
07:55
仮想通貨取引所バイナンス、ドバイで完全な事業ライセンス取得
バイナンスは昨年同局からMVPライセンスを取得したが、同ライセンスには3段階のプロセスがあり、今回は最終段階をクリアしたことになった。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/20 ~ 2024/04/21
大阪 京セラドーム大阪
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
重要指標
一覧
新着指標
一覧