CoinPostで今最も読まれています

「新型コロナのパニック相場で激変、ビットコインと米株市場の相関」著名アナリストが過去データから考察

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコインと他市場相関が顕著に

新型コロナ感染症のパンデミックが発生して以来、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン市場は、米NYダウなど株式市場のリスクオフ志向が強まると、相関の兆候を示す傾向にある。今年3月のコロナ・ショックはその最たる例だ。

クオンツクリプトトレーダーのSam Trabucco(@AlamedaTrabucco)は16日、「連邦準備制度(FRB)のニュースにより、BTCとS&P先物の相関関係が強くなっただけでなく、相関の影響が以前よりも”速く”なった。」と指摘した。

著名アナリストのLuke Martin(@VentureCoinist)は、ビットコインのポートフォリオが魅力的な理由として、株式市場との直近の相関について解説した。

これは、17日のPlanBによる「ビットコインと米株市場(S&P500)は相関しており、統計学的性質から長期的な関係の存在(共和分)を示唆する」発言を受けたものだ。

Luke Martinは、相関とは、「2つの変数間の線形関係の強さ」と定義した上で、ビットコインには株式市場の企業評価にあたる「バリュエーション」がなく、株式市場と比較して少数が保有している点、そもそもリスクの概念が異なると説明。

過去3年間の統計では、ビットコインと全資産クラスとの平均相関は、ほぼ無相関の「0.08」に留まるとした。

しかし、昨今ではこの相関に変化の兆しが訪れている。過去の株式市場(S&P500)とビットコイン価格のリターンを調査・プロットした図では、2020年以降大幅に「正の相関」へと振れていることが確認できる。

Luke Martin

2020年以降のみに限定するとより顕著で、特に3月のコロナショック時には、相関率「0.5」を超えていた期間もあり、新型コロナの第二波懸念でNYダウやS&P500が大幅下落した際も、仮想通貨市場が連動していたことは定量的にも証明された。

Luke Martin

この点について、ユーザーから「現物、先物、GBTCなどの機関投資家は、すべてのリスク資産との正の相関を促す。相関関係が0に戻るには、機関投資家がビットコインを”リスク資産”ではないとみなすか、興味を失くすかだ。」 との指摘が入り、Lukeも同意している。

暗号資産(仮想通貨)市況

18日(木)のビットコイン(BTC)は、前日比+1.24%安の100.4万円(9400ドル)と軟調に推移した。 NYダウ先物が前日比500ドル安(1.91%安)の25,816ドルとなっており、地合いに引きずられている。

急落局面でしっかりとした買いが入ることから買い意欲は衰えていないものの、短期的には移動平均線(25MA)と主要水平線の重なる9,500〜9,600ドル付近が抵抗帯として頭を押さえ付け時間足で上値を切り下げるなど、上値の重さが際立つ展開に。日本時間5時には、9,240ドルまで急落する場面もみられた。

同レジスタンスを突破するためには、ビットコイン単体で独歩高となるような材料に欠ける現在、当面の相場環境だと”NYダウ”など米国株式市場の反発が前提条件となりそうだ。

米国や中国をはじめとする先進国での新型コロナ「第2波」懸念が警戒され、NYダウが下落したことで、難易度調整で大幅上昇修正されたビットコインも弱含んでいる。東京株式市場も円高・ドル安が進行するなど軟調な展開に。世界経済に深刻なダメージを与える一方、過去最大規模の金融緩和策による景気の下支えが鮮明となっており、市場心理はその狭間で揺れている。

なお、海外アナリストGalaxy(@galaxyBTC)は、地合いに恵まれていた5月末、BTCがペナントを上抜け12,000ドル(約128万円)を目指すシナリオについて見通しを示している。

6月以降に地合いが急悪化したBTC市場であるが、NYダウ市場の急落の連れ安で9,000ドルを割り込んでから急反発も見せた。6月18日時点のチャートでは、概ねGalaxyのシナリオを踏襲しているようにも見受けられる。

一方、NYダウが直近安値を掘り続けるようなことになれば、ビットコインなど仮想通貨市場も下値を探りにいくおそれがある。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/20 土曜日
12:30
コスモス基盤のInjective、Web3スマホ「JamboPhone」でDeFi機能提供
レイヤー1ブロックチェーンInjectiveは、Jamboテクノロジーと提携してWeb3スマホ「JamboPhone」でDeFi機能を提供すると発表した。
12:00
知らずに損しているかも?取引所選び 3つの注意点
ビットコインなどの投資初心者に大事な暗号資産(仮想通貨)取引所選びと、後悔しがちな代表的な失敗事例3つを解説。手数料、価格、取扱銘柄の違いを比較し、最適な仮想通貨取引所を見極めるポイント、賢い投資戦略と失敗回避のためのチェックリストも提供。
10:30
ソラナWeb3ゲーム「Nyan Heroes」、Epicのストアでトップ30入り
ブロックチェーンゲーム「Nyan Heroes」はEpic Games Storeで最もプレイされたゲームでトップ30以内に入った。今後NFT機能や独自の仮想通貨も導入する予定だ。
09:15
ビットコイン、4度目の半減期完了 報酬が3.125 BTCに
直近の米経済指標(3月の雇用統計やCPI等)が景気の堅調さを改めて示しているため、FRBが利下げを急ぐ必要がなくなりつつあるとの観測が高まってきており、仮想通貨や株のようなリスク資産をさらに押し上げる力は弱まってきたようだ。
08:25
BTCクジラが1900億円相当のビットコイン押し目買い、エヌビディアなど大幅安|金融短観
19日のアジア時間はイスラエルがイランに対して報復攻撃を実施したとのメディア報道が嫌気され日経平均指数や上海総合指数などは大きく下がったが、その後攻撃の規模が限定されており核施設に被害はなかったとの報道を受け米国の株式市場ではこのニュースへの反応は見られなかった。
06:45
Magic Eden、BaseチェーンのNFTに対応へ Open Editionミントも予定
Magic Edenは現在NFTマーケットプレイスのランキングで1位。ビットコイン半減期を背景に需要が高まるビットコインOrdinalsおよびビットコイン上の「Runes」への期待が出来高を押し上げている。
06:15
マイクロストラテジーのセイラー会長、自社株売却で570億円の利益
マイクロストラテジーの株価は仮想通貨ビットコインの3月の高騰に伴い3月27日に1,919ドルまで値上がりした。同株は年初来+71.37%のパフォーマンスを見せた。
04/19 金曜日
18:00
2024年注目の仮想通貨10選 セクター別の主要銘柄
暗号資産(仮想通貨)市場を代表する、注目銘柄10選。ビットコイン現物ETFが承認され半減期を迎える2024年。RWAやAI銘柄などセクター毎に投資活動が活発化。年初来の騰落率を含む各種データを網羅。ソラナのミームコインやエアドロップの効果は業界全体に影響している。
13:53
Yuga Labs、NFTゲームの知的財産権をゲームスタジオ「Faraway」に売却
著名NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club」で知られるYuga Labsは、同社が開発するNFTゲーム「HV-MTL」と「Legends of the Mara」の知的財産権を、ゲームスタジオ「Faraway」に売却したと発表した。
11:54
中東情勢緊迫化で株やビットコインなど急落、リスク回避の動き強まる
中東情勢を巡りイスラエルのイランへの報復攻撃が伝わり、日経平均株価や仮想通貨ビットコインなどリスク性資産が暴落した。先行き懸念からリスク回避の動きが強まっている。
11:30
Ondo Finance、米国債建てトークンUSDYをコスモスで展開へ
資産トークン化企業Ondo Financeは、Noble Chainと提携して米国債建てトークンUSDYなどの資産をコスモス上で展開すると発表した。
11:00
テザー社、USDT超えて最先端技術提供へ 4つの新部門立ち上げ
USDTを発行するテザー社は事業部門を4つに再編する計画を発表した。ステーブルコインを超えた、より包括的なソリューションを提供していく計画だ。
10:10
「BTC半減期後の相場はマクロ経済が主導」10x Research分析
仮想通貨ビットコインの半減期後の相場を主導するのはマクロ経済であると10x ResearchのCEOが指摘。現状ではビットコインの今後価格が5万ドルまで下がる可能性もあると述べている。
09:35
Aptos開発企業、マイクロソフトやSKテレコムなどと提携
アプトス・ラボが数社と共同で開発するAptos Ascendは、金融機関向けのデジタル資産管理プラットフォームだ。この製品はAzure OpenAI Serviceを使用する。
07:55
仮想通貨取引所バイナンス、ドバイで完全な事業ライセンス取得
バイナンスは昨年同局からMVPライセンスを取得したが、同ライセンスには3段階のプロセスがあり、今回は最終段階をクリアしたことになった。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/20 ~ 2024/04/21
大阪 京セラドーム大阪
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
重要指標
一覧
新着指標
一覧