ブラジルの規制
ブラジルの証券取引委員会(CVM)が最大手取引所バイナンスの提供するデリバティブ取引を認めず、同国居住者に向けた提供を中止させる命令を下したことがわかった。
CVMは発表で、デリバティブ契約は原資産(ビットコインなどの銘柄)の法的ステータスを問わず、すべてが有価証券に該当するため、有価証券を取り扱う許可を持たないバイナンスはそれらを提供することができないとしている。
具体的には、「Binance Futures(先物プラットフォーム)は証券取引委員会によるライセンスを持たずに、www.binance.comのウェブページで、ブラジル在住の顧客に対して、デリバティブの仲介サービスを提供している」と指摘。直ちにブラジル住民に対する同サービスの宣伝、取引サービスを提供することを中止するよう命令した。継続的に違反した場合は、取引の注文1つにあたり、約188ドル(およそ2万円)の罰金を科すと説明している。
デリバティブのみを対象
今回はCVMが国外仮想通貨取引所に対する初めての通告事例で、今後も他の国外取引所への警告が続く可能性がある。
ブラジルにおける仮想通貨取引所の運営に明確なライセンス規定はないが、証券取引法の対象となるデリバティブ取引に対する規制を仮想通貨の範囲にも拡大することを示す事例となりそうだ。(警告はデリバティブ取引を対象としたもので、バイナンスの現物取引やその他の関連サービスは警告対象に含まれていない)
参考:CVM