はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

スイスの仮想通貨銀行、Cordaネットワーク上でデジタル証券発行サービスを開始

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

SEBA銀行がコルダ(Corda)で証券化サービス開始

スイスの仮想通貨銀行SEBAが、Cordaネットワークを使用して資産の証券化サービスを提供開始することが分かった。

SEBAは、スイスの金融市場監督局FINMAライセンスを有する機関。

デジタル資産の流動性ネットワークである「デジタル資産共有台帳(Digital Asset Shared Ledger:略称DASL)」との提携により、機関投資家にCordaのパブリックネットワーク上で、デジタル証券を発行したり、それに投資することを可能にする。

SEBA銀行は、参加するカストディ顧客向けにウォレットを作成、デジタル証券を発行して、投資家ネットワークに配布する予定だ。

デジタル資産共有台帳(DASL)とは

DASLは、デジタル化された金融商品(債務、株式、担保不可資産)を扱い、法的準拠した独自のデジタル証券を発行するソリューションである。

DASLのインフラストラクチャーでは、デジタル証券の発行、譲渡、ポートフォリオ管理、資産サービス、清算などが可能で、最適化された一連のサービスにより、資産ライフサイクル全体の総コストを削減可能だ。

分散型台帳技術(DLT)ノードのピアツーピアネットワークによりデジタル資産の送金を仲介し、複数のシステム、アプリ、プロセスを横断する相互運用性を実現している。

SEBA銀行のトークン化責任者、Matthew Alexanderは次のように述べた。

各機関がデジタル資産と証券を広範に採用するには、流通、二次取引、流動性を提供する信頼性の高い場所が必要となる。

DASLは、SEBA銀行のデジタル証券製品向けに、安全なプラットフォームをすみやかに提供する。

また、DASLの創設者Richard Crookも、DASLが機関投資家向けのマーケットを加速させることを強調した。

SEBA銀行は、2019年8月に銀行業・証券業のライセンスを取得、仮想通貨と法定通貨の交換を銀行サービスの一部として行っている。

昨年末にはシンガポール、香港、イタリア、ドイツ、イギリス、フランス、オーストリア、ポルトガル、オランダの9ヶ国で新たに口座とサービスの提供を行うと発表した。

「コルダ(Corda)」は金融業界で人気のプロトコル

欧州のB2Bブロックチェーン・スタートアップに特化したベンチャーキャピタル、LeadBlock Partnersが今月発表したレポートによると、Cordaはスタートアップが採用したブロックチェーンプロトコルで上位にランクインしていた。

プロトコル採用率は、イーサリアム(27%)、Hyperledger(20%)、Corda(16%)の順に高く、合計すると全体の2/3近くを占めていた。

また、業種により好まれるプロトコルは異なっており、Cordaは主に、金融サービス分野でインフラとして採用されていた。現在世界40以上の金融機関が使用しているという。

なお、イーサリアムは不動産、芸術文化分野で、Hyperledgerは医療、食品、農業分野で多く取り入れられていた。

関連:「投資不足の解消が発展の鍵」欧州ブロックチェーン特化VCの最新調査 イーサリアム・Corda等の採用率も明らかに

日本では、SBIリクイディティマーケット株式会社が国内で初めてCordaを導入し、外国為替コンファメーション(照合作業)に活用している。

取引履歴を業者の間で共有し、注文内容と実際の決済が同じであることを確かめるプロセスをサポートするもの。

手作業による情報の確認漏れやメールの誤送信といったオペレーショナルリスクを低減し、高いプライバシー保護と改竄耐性の確保を図っている。また照合作業の信頼性を向上、情報伝達のリアルタイム化によりバックオフィス作業への円滑なデータ連携も可能にする。

Cordaを採用した理由としては、他のブロックチェーンと比較した際に、プライバシー保護と改竄耐性を合わせ持ち、参加者追加が容易などスケーラビリティの面、またトランザクション処理速度の面などで、金融取引に求められる要件をバランスよく備えていたことがあるという。

関連:Corda初の国内商用システム BCPostTradeに迫る! 前半

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
09/13 土曜日
10:35
ビットコイン上昇鈍化、株との相関崩れる:トレジャリー企業動向と利下げ観測が焦点|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは上値の重い推移を続けている。米株価指数や金(ゴールド)が最高値圏に位置している一方で、ビットコインは上昇に伸び悩んでいる。その背景は?
10:00
コインベース、SECの文書破棄を問題視 裁判所に制裁求める 
仮想通貨取引所コインベースが米証券取引委員会の公文書破棄を問題視し、連邦裁判所に制裁措置を求めた。ゲンスラー前委員長のメッセージが破棄されていたことが監査で判明した。
09:45
Blockstreamら3社、東京で非公開のイベント開催
仮想通貨ビットコインのインフラ開発企業Blockstreamらは東京で非公開のイベントを開催。テーマは「ビットコインとRWAでアジアの金融変革を推進する」である。
08:40
イーサリアム、機関投資家需要拡大でオンチェーン活動が過去最高水準到達
Cryptoquantの最新レポートによると、イーサリアムは機関投資家の需要拡大により強固な上昇サイクルを示している。
07:10
ポリマーケット、90億ドル評価で資金調達検討 チェーンリンク提携も
予測市場プラットフォームのポリマーケットが90億ドル評価での資金調達を検討している。競合のカルシも50億ドル評価での調達を進めており、両社の成長が加速している。
06:30
WLFI、トークンバーン提案で99%の賛成票を獲得
ワールド・リバティ・フィナンシャルがWLFIトークンの買い戻し・バーン提案を発表した。現在99.57%の賛成票を獲得し、流通量減少によるパフォーマンス改善が期待される。
06:10
ジェミニがナスダック上場実現、ウィンクルボス兄弟はビットコイン100万ドル到達を予想
ウィンクルボス兄弟の仮想通貨取引所ジェミニがIPO上場を果たした。株価は28ドルから40ドル超に上昇し、ビットコイン100万ドル予想も発表した。
05:45
テザー社、米国規制対応ステーブルコインUSATを発表
テザー社が米国規制準拠のドルステーブルコインUSATを発表。ホワイトハウス仮想通貨評議会の元高官ボー・ハインズ氏がCEOに就任。
09/12 金曜日
16:00
AIと仮想通貨がもたらすサイバー空間の新たな脅威|WebX2025で語られた国家安全保障・金融リスク
大型Web3カンファレンス「WebX」では「クリプト・サイバーリスク: 国家安全保障、金融、Web3」をテーマとしたパネルセッションが開催され、金融犯罪や仮想通貨犯罪を助長すると同時に防止にも役立つという二面性を持つテクノロジーの使用に焦点が当てられた。
14:52
GateグループCEOのハン博士がCEX・DEX市場動向を解説、今後の日本展開計画も明らかに|WebX2025
Gate.ioのリン・ハンCEOがWebX 2025で登壇。世界3,600万ユーザーを抱える同社がCEXとDEXの市場分析を発表。2030年までのビットコイン価格予測や日本でのライセンス取得、2025年中の日本市場参入計画について言及した。
13:55
ギャラクシー・デジタル、800億円相当のソラナを取得 ノボグラッツCEOは「ソラナシーズン」と評価
「ソラナシーズン」とみなすギャラクシー・デジタルは過去24時間で231万SOLを取得。フォワード・インダストリーズへの16.5億ドル投資参加に関連する動きか。
13:14
米国でハイパーリキッドETF申請計画|Paypalもステーブルコイン提案へ参加
バンエック社が米国でハイパーリキッドのステーキングETFを米国で申請予定。パクソス社もペイパル連携でステーブルコイン提案を発表。
13:00
ソラナ(SOL)の将来価格予測|ETF承認期待と今後の見通し
ソラナ(SOL)は「イーサリアムキラー」として注目される暗号資産です。イーサリアムより圧倒的に速くて安いため、多くのアプリで使われています。 2025年は特に注目の年です。米国…
12:02
CryptoQuantがETH上昇サイクルを高評価 Hyperliquid(HYPE)最高値更新はETF申請など追い風に
データ分析企業CryptoQuantがイーサリアム(ETH)の上昇サイクルを高く評価した。一方、資産運用大手VanEckがHyperliquid(HYPE)の現物ステーキングETF申請を発表。これらが材料視され、HYPEは過去最高値56.1ドルを記録するなど前週比23%上昇。機関投資家のアルトコイン投資拡大が鮮明になっている。
11:45
アーサー・ヘイズ、今週2.2億円相当のENAを大量購入 その背景は?
著名投資家アーサー・ヘイズ氏が9月14日予定のハイパーリキッドステーブルコイン投票を前に、過去3日間で2.2億円相当のENAトークンを購入したが、Ethenaは昨日提案を取り下げた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧