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「投資不足の解消が発展の鍵」欧州ブロックチェーン特化VCの最新調査 イーサリアム・Corda等の採用率も明らかに

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

欧州のブロックチェーン新興企業の実情

ロンドンに拠点を置く、欧州のB2Bブロックチェーン・スタートアップに特化したベンチャーキャピタル、LeadBlock Partnersが、このセクターの調査レポートを発表。

20人の専門家へのインタビューに加え、200社超のブロックチェーン企業から収集したデータを元に作成されたこのレポートでは、急速な成長の裏で、資金調達の面では米国に大きく遅れをとっている欧州ブロックチェーン業界の現状が明らかになった。

また、分野ごとに採用されるプロトコルが分散しており、産業をまたいで優位となるプロトコルが見られないことが指摘されている。

欧州スタートアップへ投資のチャンス?

米国はブロックチェーン・スタートアップ企業への資金提供をリードしてきた国であり、レポートによると、これまで世界におけるスタートアップへの資金提供の半分は米国からだという。さらに米国の専門ベンチャーファンドは欧州ファンドの少なくとも20倍の運用資産を持っていることも明らかになった。

米国のスタートアップ企業は、通常欧州企業の4倍の資金を調達しているとのことだ。

中小企業に対する資金提供を専門に行う欧州投資基金(EIF)は、ブロックチェーンおよびAI関連のスタートアップへ1億ユーロ(約120億円)の拠出による支援を決定し、資金不足の解消に向けた努力もなされているが、まだ十分とは言えない状況。

レポートは、資金調達の困難さに結びつく主要な原因として、投資家のブロックチェーン技術に対する知識不足を指摘した。回答を寄せたスタートアップ創業者は、投資家の80%がブロックチェーン技術に馴染みがなく、60%は仮想通貨とブロックチェーンの区別がついていないと考えている。

欧州では、この調査へ回答を寄せたスタートアップの60%が既に収益を上げているが、今後18ヶ月の間に3億5000万ユーロ(約423億円)の資金を必要としており、商業的な成功を収めるには、機関投資家からの大規模な投資が欠かせない。一方、「飽和していない」欧州市場は、投資やプロジェクト立ち上げのチャンスだと主張している。

エンタープライズ・ブロックチェーンの主要プロトコル

現在、スタートアップが採用したブロックチェーンプロトコルでリードしているのはイーサリアム(27%)、Hyperledger(20%)、そしてCorda(16%)の三つで、合計すると全体の3分の2近くを占めていることが調査の結果明らかになった。

出典:LeadBlock Partners

興味深いのは、業種により採用するプロトコルが異なり、具体的には次のような傾向があることだ。

  • イーサリアム:不動産、芸術文化分野=資産、特に不動産のトークン化が有望なユースケースに
  • Hyperledger:医療、食品、農業分野=米ウォルマートとIBMが食品の追跡システム開発
  • Corda:金融サービス分野=9つの金融機関のコンソーシウムからスタート。現在世界40以上の金融機関が採用、金融サービスの主要インフラと位置づけられる

また、スタートアップの70%は、AI、機械学習、IoT(モノのインターネット)を含む補完的な技術を採用し技術融合を行うことで、事業の推進力としていることも明らかになった。

ブロックチェーン技術の普及

ビットコインを支えるブロックチェーン技術は多くの仮想通貨を生み出してきたことから、当初のユースケースとしては金融サービスへの採用が多く、今回の調査でもスタートアップの28%は金融サービスに関連した開発を行っている。

しかし、今日、より多くの分野でブロックチェーン技術は採用されるようになってきた。レポートでは、スタートアップが関わっている分野として、医療(11%)、エネルギー(10%)、食品および農業(7%)を有望な分野として取り上げた。

その他、IT(6%)、芸術文化(6%)、不動産(6%)、法律(5%)でも、徐々にブロックチェーン技術が普及し始めていることが、スタートアップの活動から垣間見ることができる。

参考:LeadBlock Partners

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