DeFiのプロジェクトに出資
大手仮想通貨(暗号資産)取引所Huobiを経営するHuobi Groupは3日、分散型金融(DeFi)の普及に向けて、新組織「Huobi DeFi Labs(以下、DeFi Labs)」を設立したことを発表した。
DeFiのプロジェクトに出資しながら、サポートを行う。また基盤となる技術や金融理論のリサーチを実施しながら、エコシステム全体に役立つように優れたプロジェクトと協業もする。仮想通貨やDeFiのグローバルなコミュニティと協力し、より良い金融システムを構築することが目的だという。
DeFi Labsは最初、リサーチと投資の専門家4名で構成される。DeFiのチームを率いるのは、ウォール街のベテランで、大手中国招商銀行でブロックチェーン投資部門のトップを努めたSharlyn Wuだ。
Huobiの最高投資責任者でもあるWuはDeFiについて、誕生からこの2年間で目覚しい発展を遂げていると説明。「イノベーションの幅や深さ、スピードは人類の歴史で並ぶものはない」と高く評価している。DeFi Labsの設立については、パーミッションレスな経済がグローバルに力を発揮することが楽しみだと期待を示した。
また「DeFiには理論的にも技術的にも、解決しないといけない問題が数多く残されている。さらに仮想通貨やDeFiをメインストリームのユーザーに普及させるには投資の教育も必要だ」など、今後の取り組みに意欲も見せた。
Huobi GroupのCEOは、同社のミッションは集権型(CeFi)か分散型かに関わらず、仮想通貨のベストな金融商品やサービスをユーザーに提供することだと説明。Huobi GroupはDeFi Labsの運用資金に、数千万ドル規模の出資を行うという。
最近ではDeFiの利用が増えているだけでなく、プロジェクトに出資するベンチャーキャピタルも増加傾向にある。先週に、デリバティブ取引所のプロジェクト「Injective Protocol」が、米有力仮想通貨ヘッジファンドPantera Capital社が主導するシードラウンド(初期投資段階)から、260万ドル(約2.7億円)の資金を調達した。
参考:Huobi Group