はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

スターバックス、ブロックチェーン技術で消費者とコーヒー豆農家を繋ぐ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

デジタル・トレーサビリティ・プログラム

世界最大手のコーヒー・チェーン企業、スターバックスが推進してきたブロックチェーンによるコーヒー豆サプライチェーンの追跡が、ついに一般的な消費者にも利用できるようになった。

全米のスターバックス店舗で販売されているコーヒー豆のパッケージに記載されたコードを、専用サイトで入力すると、その生産地から焙煎所に至るまでの情報を入手することが可能になった。また、その逆のルート、つまり生産農家が、自分たちのコーヒー豆が最終的にどこに辿り着いたのかを知ることもできる。

マイクロソフト社が技術提供

スターバックスはマイクロソフト社と提携し、ブロックチェーン開発に取り組んできた。このトレーサビリティ機能は昨年5月に、マイクロソフトの開発者カンフェレンス「Build 2019」で披露され、基盤となるブロックチェーンはクラウドサービスAzureネットワーク上でホストされている。

スターバックスの理念を支える取り組みの一つにコーヒー豆の倫理的な調達がある。しかし、年間38万以上の農園から豆を調達している同社にとって、追跡のためのネットワーク作りは一朝一夕で行えるものではなかった。スターバックスが20年近くにわたって収集し、蓄積してきたコーヒー豆取引に関するデータに基づき、ブロックチェーン技術を活用して「コーヒー豆の旅路」においてポイントごとに情報を記録、共有することで、サプライチェーンの透明化を達成することができたようだ。

ただし、様々な農園で生産された豆がサプライチェーン上で混ざってしまうこともあり、コーヒー豆の生産者レベルまで遡っての追跡にはまだ多くの課題が残されているという。また、コーヒー豆商品にしても、シングル・オリジンからブレンドまで多様なものがあるため、追跡レベルも特定の生産者から、施設を共有するローカルコミュニティ、生産地域、そして生産国までと幅がある。

テクノロジーで農家を支援

これまで自分たちの育てたコーヒー豆がどこでどのように販売されているのかについて、全く知らなかった生産農家にとっては、このテクノロジーは有益なツールとなる。大規模な農園経営者から個人生産者まで、経営規模を問わず、トレーサビリティのサイトにアクセスすれば知識が入手できる。今後、生産者がコーヒー豆の流通経路に関する知識を得ることで、経済的な活路を探っていくことも可能になるだろう。

スターバックスのケビン・ジョンソンCEOは、コーヒー豆を栽培する農家が、より公平な収益を得られるよう積極的に支援することがブランド強化につながると述べている。さらに、オープンソースのアプローチを活用することで、仮想通貨コミュニティにも、スターバックスブランドの存在をアピールすることができると考えているようだ。

スターバックスと仮想通貨

スターバックスは、仮想通貨を決済手段として導入することにも積極的な姿勢をとっている。

昨年7月には、ビットコイン、イーサリアム、ビットコインキャッシュ、ライトコインなどの主要仮想通貨による決済も、決済アプリを提供するFlexa社のネットワークに加入している米国内のスターバックスで可能になっている。また時期を同じくして、米「Fold」社のライトニングネットワークを利用したビットコインの高速決済アプリも利用可能になったことが報じられた。

さらに今年3月、一部のモバイルアプリのユーザー向けに、仮想通貨「Bakkt Cash」使って支払う実証実験を行なっていることが伝えられた。「Bakkt Cash」は、米インターコンチネンタル取引所(ICE)の子会社Bakktが提供する決済手段で、スターバックスはBakktと戦略的パートナーシップを結んでいる。

スターバックスは、いずれ顧客の間で仮想通貨の普及が進むと予想しており、Bakktとの提携により、仮想通貨を決済手段のオプションとして提供することがブランドを強化するとの立場をとっている。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/14 金曜日
21:20
CourtYard(コートヤード)でトレカをNFT化|使い方を初心者向けに徹底解説
トレーディングカードをNFT化して取引できるCourtYard(コートヤード)の使い方を解説。アカウント開設からPolygon上での取引方法、ガス代準備、リスクまで初心者向けに図解で詳しく紹介します。
21:00
ビットコインウォレットのおすすめは?種類・選び方・アドレス作成手順まで解説
ビットコインウォレットの種類や違い、安全な選び方を徹底解説。ハードウェア・ソフトウェアの比較からアドレス作成、セキュリティ対策まで初心者にもわかりやすく紹介します。
17:19
米ビットコイン現物ETF、過去2番目の規模の純流出 リスクオフが加速
11月13日、ビットコイン現物ETFは8.7億ドル(約1,340億円)の純流出を記録し、過去2番目の規模に。イーサリアムETFも3日連続で流出。FRB当局者の慎重発言を受け、仮想通貨と米国株が同時に下落。専門家は健全な調整との見方も。
16:46
Aptos Labs CBOが語る日本戦略|独占インタビュー
Aptos Labs CBO Solomon Tesfaye氏独占インタビュー。日本の大手金融機関との協議、ステーブルコインUSD1の展開、グローバル戦略を語る。
16:32
ビットコインのみ投資へ 欧州初のルクセンブルク国家ファンドがETF経由で1%配分
ルクセンブルク財務相が、国家ファンドFSILが他の仮想通貨ではなくビットコインのみに1%配分したことを明言。欧州初の国家レベルでのビットコイン投資となる。
15:06
ヴィタリック、分散化の原則を強化する「トラストレス宣言」を発表 中央集権化に警鐘
イーサリアム共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏らが「トラストレス宣言」を発表。検証可能性や検閲耐性など6つの核心要件を定義し、利便性優先による中央集権化リスクに警鐘を鳴らした。トラストレスこそがイーサリアムの本質であり、信頼できる中立性を達成する唯一の方法だと強調している。
15:06
JPYC、米サークル社オンチェーンFX網のパートナー通貨に採択
JPYCが米CircleのオンチェーンFX網「StableFX」で日本円パートナーに採択。USDCとの即時交換に対応し、国際送金・決済インフラで円建てステーブルコインの役割が拡大する見通し。
13:35
日本円ステーブルコインJPYC、発行額2億円突破
JPYC株式会社は、日本円建ステーブルコイン「JPYC」の累計発行額が2億円を突破したと発表。正式発行から約18日間での達成。保有者数は約3.1万人に達し、JPYC EXの口座開設数も6,000件に到達した。
11:57
「ビットコイン、株高に反応鈍く下落時は増幅」Wintermuteが非対称性を指摘
Wintermuteの最新レポートによると、ビットコインはナスダック指数と0.8の高相関を維持するも、株高局面で反応が鈍く下落時のみ敏感に連動。この負のスキューは2022年以来最高水準で、通常は市場底値圏で見られるパターン。資金の株式市場シフトと流動性低下が背景に。
11:49
大手銀BNYメロン、ステーブルコイン準備金のためのMMFを立ち上げ
大手銀BNYメロンがステーブルコイン発行者向けのマネー・マーケット・ファンド「BSRXX」立ち上げを発表。ジーニアス法対応の準備金ファンドとなる。
11:04
21シェアーズ、仮想通貨指数ETF2本を米国上場 投資会社法適用は米国初
21シェアーズが投資会社法(1940年法)準拠の仮想通貨インデックスETF2本を米国で上場。TTOPとTXBCは、ビットコイン、イーサリアム、ソラナなど主要デジタル資産への分散投資を提供。機関投資家向け「ゴールドスタンダード」のETF構造を採用。
10:33
ビットコインが今月3度目の10万ドル割れ、フラッシュクラッシュ後の資金戻り鈍化
ビットコインは今月3度目となる10万ドル割れを記録し、低調な値動きが続いた。背景には、FRBが利下げに慎重な姿勢を示していることに加え、東証などを運営する日本取引所グループ(JPX)が仮想通貨トレジャリー企業に対して規制を示唆する報道が流れ、市場心理を冷え込ませたことが挙げられる。
09:54
グレースケールのIPO登録書類が公開 トランプ政権下で上場申請続く
仮想通貨資産運用企業グレースケールは、IPO登録届出書を米SECに提出。市場が構築されれば株式のトークン化も検討していく意向を示した。
09:32
米国でXRP現物ETF上場、初日取引高は90億円を記録
カナリー・キャピタルの仮想通貨XRP現物ETFが米国で上場。初日取引高90億円を記録した。2025年に上場したETF中でトップの数字となった。政府機関再開でさらなる承認も期待される。
09:18
チェコの中銀、試験的にビットコインを購入
チェコの中央銀行は、歴史上初めてデジタル資産を購入したと発表。購入したのは仮想通貨ビットコインで、他にも米ドルステーブルコインとトークン化預金も保有すると説明している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧