はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ブラジル中銀総裁、22年にデジタル通貨「CBDC」発行可能性を示唆

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ブラジルで2年後にCBDC発行の可能性

ブラジル中央銀行のRoberto Campos Neto総裁が、2022年までには、中央銀行発行のデジタル通貨(CBDC)を発行する環境が整うだろうと発言した。地元メディアのCorreio Brazilienseが報道した。

Campos Neto総裁は、CBDCの発行は、金融システムの急速なデジタル化および近代化のプロセスの結果だと強調している。

デジタル通貨を擁するためには、効率的で相互運用可能な即時決済システムと、競争を生み出す開かれた制度、そして信頼性と兌換性のある国際的な通貨が必要だ。

それ以後なら、デジタル通貨発行のための材料が揃うと考えられる。そして、我が国はこのような環境を2022年までには手に入れられると考えている。

即時決済ネットワークが11月に始動予定

今年2月、ブラジル中央銀行は新しい即時決済システム「Pix」の導入について発表した。11月10日からブラジル全土で利用可能になる予定だという。

この決済インフラは中央銀行によって管理されるが、システムは24時間年中無休で稼働し、スマートフォンを介して金融機関の口座にある資金を数秒で送金・決済できる。また、利用にはQRコード、携帯電話番号、Eメール、納税者IDを使うことが可能。NFC非接触決済の利用もできるという。

Campos Neto総裁は、ブラジルの金融仲介変革の萌芽にあたるとして、Pixをブラジルで最も重要なプロジェクトの一つと位置付けている。また「安価で迅速、透明性があり安全な決済手段」を求めて仮想通貨が利用される、新たなデジタル経済への対応としてPixは生まれたと述べている。

中央銀行の認可を受けた金融機関及び決済会社(顧客口座50万人超)は、同行が管理運営するPixに参加することが義務付けられるという。

なお、ブラジル中央銀行は6月23日、「適切な競争環境維持の観点」から、フェイスブック傘下の大手無料通話アプリWhatsAppの決済サービスに対し、停止命令を出している。ブラジルにおけるWhatsAppの決済サービス提供はその8日前に発表されたばかりだった。

オープンバンキングと為替システムの近代化

ブラジル中央銀行は、今年5月に、オープンバンキング規制を発表した。11月から施行され、2021年10月までに完全に運用される予定だという。

オープンバンキングは、システム連携を通じて、金融機関が顧客の裁量の下、金融機関以外の企業とデータや情報、サービスを共有する仕組みで、金融システムの効率性向上を促進すると期待されている。

中央銀行は、オープンバンキング導入によりブラジルの金融システムのデジタル化が促進されることで、新たな市場参加者の参入並びに新たなビジネスモデルの創出の奨励につながるとしている。

さらに昨年、中央銀行が国会に提出した為替システム近代化のための法案は、今後2週間で採決される見込だとのこと。Campos Neto総裁が、デジタル通貨発行に適した環境として挙げた、即時決済システム、オープンなシステム、そして国際的な通貨という三つの条件が、全て揃うのも遠いことではないようだ。

 
CBDC作業部会発足

金融環境の整備が着々と進む中、先月半ば、ブラジル中央銀行はCBDCの研究グループを立ち上げた。

まず、このグループはデジタル通貨発行モデルの研究を行い、金融包摂、経済成長、技術革新、金融取引の効率化などの現象及びその影響を理解することに努めるという。その後、サイバーセキュリティ、データ保護、規制遵守に関するリスクを考慮したCBDC発行モデルの提案を行うことを目標としている。半年から1年以内にその結論を発表する。

さらに研究グループは、CBDC導入が前出の即時決済システムPixと組み合わせることで、どのような相乗効果を生むのか、その潜在的なメリットも調査する予定となっている。

参考:ブラジル中央銀行

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/18 月曜日
17:00
Tezos ecosystem at WebX 2025:RWA最新動向から日本限定グッズ、体験型コンテンツまで一挙公開
テゾス(Tezos)は、ハードフォークなしでアップグレードできる独自の仕組みを持つブロックチェーンプラットフォームです。2014年にArthur Breitman氏とKathl…
15:50
NewLo、リワードプログラム上のポイントを暗号資産に交換できる新機能をリリース
Web3マーケティング企業のNewLoは8月18日、「NewLo Quest」でポイントを暗号資産ETHに交換できる機能を開始。企業向けサービスも展開し、既存ポイントプログラムのブロックチェーン拡張を支援。
14:27
スイス大手スーパー「SPAR」、全国100店舗で仮想通貨決済開始 
スイスの大手スーパーマーケットチェーン「SPAR」が全国100店舗で仮想通貨決済を開始した。Binance PayとDFX.swissとの提携により、100種類以上の仮想通貨とステーブルコインでの支払いが可能になる。
13:30
加藤財務大臣・金融担当大臣の「基調講演」が決定|WebX2025
加藤財務大臣・金融担当大臣が登壇決定 国内最大手のWeb3メディア「CoinPost」の運営会社、株式会社CoinPost(本社:東京千代田区、代表取締役CEO:各務貴仁)が企…
12:28
イーサリアム RWAトークン化のリスクとは?有識者が指摘する課題と対策
ニューヨーク大学教授が、仮想通貨イーサリアムにおける資産トークン化が普及する上での課題を指摘した。大規模採用前に解決すべき問題を提示している。
12:11
メタプラネット、137億円でビットコインを追加購入 
メタプラネットは137億円で仮想通貨ビットコイン 775BTCを追加購入し、累計18,888BTCを保有。通算取得額は2,840億円超に到達し、戦略的なBTC投資を継続している。
11:59
ビットコインETF好調も個人投資家は利益確定売り先行、ジャクソンホール会議控える中
仮想通貨市場ではビットコインETFやイーサリアムETFに過去最高水準の資金流入が続く中、BTC価格は調整中。ジャクソンホール会議でパウエルFRB議長の利下げ示唆に期待が高まる一方、機関投資家の買いと個人の利益確定売りが交錯している。
09:56
タイ政府、外国人観光客に仮想通貨決済システム「TouristDigiPay」を提供開始
タイ政府が外国人観光客向けに仮想通貨をバーツに交換して決済できる新システムを導入する。マネロン対策などで安全性を確保しつつ、観光業活性化を目指す。
08/17 日曜日
19:37
金融庁、日本円建てステーブルコイン「JPYC」承認へ=日本経済新聞
金融庁が国内初の円建てステーブルコイン「JPYC」を承認へ。今秋にも発行開始予定で、3年間で1兆円分の発行を目標とする。JPYC代表の岡部氏は「ステーブルコインは巨大な国債消化装置」とコメントし、日本国債市場への影響を予測。国際送金やDeFi活用に期待が集まる
14:00
今週の主要材料まとめ、ビットコイン6年以内1000万ドル到達の可能性やリップル訴訟終了発表など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
12:00
ステーキング 主要取引所の仮想通貨別・年率報酬を徹底比較
【2025年7月最新】国内主要取引所のステーキング対応銘柄と年率を一覧比較。イーサリアムやソラナなど人気コインの高利率サービスを紹介し、各取引所のメリット・デメリットや税金のポイントも解説します。
11:30
ビットコイン1750万円台で方向感欠く、ジャクソンホール会議が転換点に|bitbankアナリスト寄稿
ビットコイン(BTC)対円相場が1750万円周辺で方向感を欠く展開。米CPI下振れで利下げ期待が高まるも、PPI上振れで大幅利下げ観測が後退。来週のジャクソンホール会議とパウエルFRB議長発言が相場の鍵を握る。テクニカルサポートも豊富な現在の市況を詳しく分析。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|メタプラネットの大幅増益に高い関心
今週は、メタプラネットの決算発表、バリュークリエーションのビットコイン全売却、スコット・ベッセント米財務長官のビットコイン準備金に関する投稿のニュースが最も関心を集めた。
11:00
『守りの金(ゴールド) vs 攻めのビットコイン』資産配分における役割の違いを解説
相場暴落時に注目の集まりやすい金(ゴールド)とビットコインの比較を初心者にもわかるよう解説、インフレ耐性や政府の影響回避といった類似性と、安定性や価格変動要因の違いを比較、投資戦略や資産配分のポイントも提示する。
08/16 土曜日
13:45
トランプ一族支援のアメリカンビットコイン、日本・香港企業買収を検討
ドナルドJrとエリック・トランプ氏が支援する米仮想通貨マイニング企業アメリカンビットコインが、日本と香港の上場企業買収を検討中。マイケル・セイラー氏の戦略に倣い企業財務でビットコイントレジャリー企業を目指す。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧