CoinPostで今最も読まれています

イーサリアムネットワーク軽量化のAztec 2.0発表

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

レイヤー2のzkSNARKs

プライバシー技術にフォーカスするイーサリアム関連スタートアップ企業Aztec社が、イーサリアムネットワークのスケーラビリティを改善できるレイヤー2(L2)プラットフォーム「Aztec 2.0」を発表した。

Aztec 2.0は、新技術のゼロ知識ロールアップ(zero-knowledge’zk’ rollup)を基盤とする。この技術はzkSNARKsというゼロ知識証明の一種で、複数のトランザクションを「ロールアップ(圧縮)」しメインネットに公開するため、プライバシー向上と同時にトランザクションの処理能力を改善する仕組みとなる。

Aztec社によると、このzkSNARKsは毎秒300のトランザクションを処理できるまでスケーリングすることができる。現在ETHメインネットでは、平均約13秒ごとに1つのトランザクションが処理される。

ゼロ知識証明とは

証明(Proof)プロトコルの一種であり、証明者が「自身の主張は真実である」以外の情報を検証者に開示することなく、その主張が「真実である」と証明するメカニズム。

関連ビットコイン高騰、好材料相次ぐイーサリアムに連れ高

AztecのzkSNARKの特徴

zk-rollup技術を開発する企業・団体はほかにもあるが、Aztec 2.0のほうは主に「プログラミングできるプライバシー機能」を特徴とする。

同社CEOのTom Walton-Pocock氏の説明によると、Aztecが独自で研究開発したzkSNARKは「PLONK」という技術だ。通常のzkSNARKでは、送金者のアドレス・受取人のアドレス・金額が隠されるが、PLONKを利用すると、すでにプライバシーが強化されたトランザクションはより軽量化するために、もう一回ロールアップされるという。

Walton-Pocock氏は、PLONKがzkSNARKのコミュニティで1つのスタンダードになっていると話した。zkSNARKの技術を利用する銘柄Zcash(ZEC)の関連企業Electric Coin Companyは9月に、将来のアップグレード版Zcash(Halo 2という名称)でPLONKを利用することを発表した。

関連仮想通貨Zcashの開発会社ECC、非営利化へ

さらに、Aztecは今週中に、ステーブルコインDAIとERC20トークンのトランザクションでプライバシーを可能にするテストネットを実施し、11月にはメインネットをローンチする予定をしている。

オプティミスティック・ロールアップ

DeFiブームでガス代が高騰し、ネットワークトラフィックがより詰まるようになったイーサリアムネットワークをレイヤー2の技術で改善する方法として、新興技術のオプティミスティック・ロールアップが話題となっている。

オプティミスティック・ロールアップとは、一部のトランザクションの処理をオフチェーンで処理することによって高速化を図り、イーサリアムのスマートコントラクトの秒間トランザクション処理数が大幅にスケールアップすることを可能にする技術だ。現在テストネットが稼働している。

先日、イーサリアム開発者用の掲示板にて、スケーラビリティ向上に関する今後のロードマップについて議論が行われた。議論に参加したヴィタリック・ブテリン氏は「レイヤー2を利用せず、短中期的にスケーラビリティ問題を解決する方法は考えにくい」と見解を示した。オプティミスティック・ロールアップは短・中期的スケーラビリティの改善策の1つとして開発が注力されている。

関連「現状の課題とロールアップの可能性」イーサリアム共同開発者ヴィタリックが新提案

参考:公式

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/26 金曜日
14:22
「ミームコインは危険なカジノのよう」米アンドリーセン・ホロウィッツCTOが警鐘鳴らす
米大手VCアンドリーセン・ホロウィッツの エディ・ラザリン最高技術責任者は、ミームコインを「危険なカジノ」に例え、仮想通貨エコシステムから「本物の起業家」を遠ざける可能性があると主張した。
14:00
米FBI、マネロン防止ルール非遵守の仮想通貨サービスに注意喚起
米連邦捜査局は、マネーロンダリング防止基準を遵守していない仮想通貨送金サービスを利用しないよう、アメリカ国民に対して呼びかけた。
12:55
BTC半減期後に最初に採掘されたSatoshi、3億円超で落札
仮想通貨ビットコインの半減期後に最初に採掘されたSatoshiがオークションで3億円超で落札。Ordinalsの誕生によって、今はレア度の高いSatoshiに需要が生まれている。
12:32
ビットコインの反騰失速、ブラックロックのETF(IBIT)への資金流入が初めて途絶える
暗号資産(仮想通貨)市場では、自律反発のビットコインが日足50SMAを抜けられず再反落。ブラックロックのビットコインETF「IBIT」への資金流入は、ローンチ後71日間で初めて途絶えた。
10:15
著名な「Buy Bitcoin」のサイン、1.6億円で落札
「Buy Bitcoin」と書かれた著名な法律用箋が、オークションで1.6億円で落札された。仮想通貨ビットコインで入札され、正確な落札価格は16BTCである。
09:40
フランクリン・テンプルトンの600億円規模「BENJI」トークン、P2P送信可能に
米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトンは、米国政府マネーのトークン化ファンドFOBXXで資産のピアツーピア送信を可能にしたと発表した。
08:30
強気相場継続の兆しか? パンテラが新たな仮想通貨ファンドで1500億円以上調達計画
2024年の仮想通貨相場感が2023年から好転しておりVCの調達案件も着実に増えている状況だ。昨日、野村グループのLaser Digitalが主導するラウンドで、zkSync Era基盤のWeb3ゲーム開発会社Tevaeraは500万ドルを調達した。
07:35
ETHの証券性巡りConsensysがSECを提訴
仮想通貨イーサリアムは証券ではないとの判断などを裁判所に要請するため、 Consensysが米SECを提訴。同社は事前にウェルズ通知を受け取っていた。
07:15
米SEC、イーサリアム現物ETF申請を非承認する可能性高まる
イーサリアム現物ETFの米国での承認は不透明。SECとの一方的な会合や訴訟の影響で、2024年後半までの承認延期が予想されETH今後の価格に下落圧力がかかっている状況だ。
06:50
米Stripe、ソラナやイーサリアムでUSDC決済を導入予定
Stripeは2014年に初めて仮想通貨ビットコインの決済を導入した経緯がある。しかしその4年後の2018年にビットコインのバブル崩壊を受け同社はその取り組みを中止した。
05:50
モルガン・スタンレー、ブローカーによるビットコインETF勧誘を検討
最近の仮想通貨ビットコインETF資金流入状況に関しては昨日、ブラックロックのIBITが1月11日ローンチ以来初めて資金流入がゼロとなり、71日連続の流入記録が終了したことが確認された。
04/25 木曜日
17:42
ワールドコイン、仮想通貨WLDのトークンセールを計画
Worldcoinが個人認証に基づくベーシックインカムプロジェクトの拡大へ、機関投資家限定で暗号資産(仮想通貨)WLDのプライベートセールを計画。市場価格に近い価格で提供し、転売禁止やロックアップ措置を導入する。
15:00
ビットコイン強気相場継続の根拠、アーサー・ヘイズ氏語る
仮想通貨取引所BitMEXの創業者で元CEOのアーサー・ヘイズ氏は、世界各国で法定通貨の供給量が拡大し続ける中、ビットコインをはじめとする仮想通貨の強気相場は今後も継続するとの考えを示した。
13:20
2028年の半減期に向けてビットコイン価格など5つの予測=Bitwise
Bitwiseの最高投資責任者は次の半減期までにビットコインに起こる5つのことを予想。ビットコイン価格は約3,880万円以上になるとする予測も含まれる。
10:25
ビットコインの供給インフレ率、金を下回る=レポート
Glassnodeは4回目の半減期についてレポートを発表。ビットコインの供給インフレ率がゴールドよりも低くなり、希少性が増したと述べた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
重要指標
一覧
新着指標
一覧