はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン高騰で最高値更新──今、投資家が注目するポイントは?

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコイン高騰で最高値更新

週明けの仮想通貨市場でビットコインが再び騰勢を強め、bitFlyerの現物取引で18年1月6日以来、約2年11ヶ月ぶりに日本円建200万円台に乗った。

11月30日に米ドル建で2万ドルまで1%まで迫ったビットコイン価格を受け、一部の取引所で最高値を更新。老舗取引所Bitstampの米ドル建取引やバイナンスのUSDT建取引で、2017年バブル当時の水準を上回った。

一方、最高値更新には各取引所の取引価格に左右される向きも強く、市場は対米ドル出来高で主要取引所に位置するCoinbaseの高値更新や米ドル建2万ドルを意識する。最高値を超えてさらに上昇した場合は、上方に上値抵抗線(レジスタンスライン)が存在せず、「次こそ乗り遅れまい」とする大衆心理(FOMO)が機能するバブル相場が本格的に意識される展開へと繋がる可能性もある。

各取引所の17年当時の最高値一覧

Bitstamp(更新済み):19,666ドル

Binance(更新済み):19,799ドル

Coinbase(メイン):19,892ドル

BitMEX:20,093ドル

bitFlyer(日本円):2,312,100円

高騰要因

ビットコイン相場の高騰要因は大きく分けて、4つ挙げられる。

  • 相次ぐ好材料
  • コロナ禍のドルヘッジ(リスク選好局面)
  • 投資家層とデリバティブ市場の環境変化
  • 堅調なテクニカルとオンチェーンデータ

17年の仮想通貨バブル崩壊後、長びく価格低迷で氷河期(Crypto Winter)をもたらした「規制フェーズ」を時間を掛けて乗り越えた仮想通貨業界は、Square社やMicroStrategy社などの上場企業がビットコイン大量に購入しているほか、PayPalが全米で仮想通貨の売買サービスを開始するなど、産業拡大フェーズへと移行しつつある。

特に、コロナ禍の経済情勢や各国中銀主導の金融政策などを受け、インフレヘッジとしての見方が加速しており、ブルームバーグやロイター、CNBCなどの大手メディアも機関投資家主導の強気相場と見ている。

最大発行数2100万枚のビットコインは、大量増刷で希釈化する米ドルとはまさに対極に位置する。4年に1度の半減期を経てますます供給量が絞られており、市場に出回るBTC流通量は減少の一途をたどる。

米上場企業や機関投資家マネーの流入が顕在化することで、インフレヘッジとしての立ち位置を確立しつつある中で、いわゆる浮動株(コイン)の減少に対し、買い重要が上回っていることが相場を後押ししているものとみられる。

また、供給が限定化される中で、機関マネーが流れてくることでの需給関係の変化も、高騰を後押しした要因だ。Pantera Capitalは最新の投資家レターで、PayPalとCashAppによるビットコインの購入は新規採掘量を上回ると推定し、今後「供給不足が加速する」と予測している。

機関投資家の見解は?

実際の機関投資家の見解をみても、その変化がみて取れる。

顧客向けに最新のノートでビットコインの魅力を伝えた、米NY州に本社を置く世界有数の資産運用会社アライアンス・バーンスタイン(略称:AB社)は、仮想通貨ビットコインに対する評価を変更し、投資家のポートフォリオに取り入れる価値があると伝えた。

AB社は6,000億ドル規模の資産運用会社で、仮想通貨バブル時の2018年1月には、ビットコインを投資対象として組み入れる可能性を否定していた企業でもある。

最新のクライアント向けノートで、新型コロナが世界の金融政策や債務水準などの大幅な変更を強いていることから、ビットコインの「長期的役割」は確実になりつつあると指摘した。

ビットコインの優位性について、AB社のリサーチャーInigo Fraser Jenkins氏は、ビットコインのボラティリティの低下は価値の保存及び交換手段としての魅力を上げているとコメント。ビットコインは、資金を投じることができるほど、流動性の高い資産になりつつあるとした。

また、インフレのヘッジ手段としての資産性については、ビットコインはゴールドに類似するが、株式市場との相関性も度々確認されていたと説明。一方で、「仮想通貨は合法である限り、投資アロケーションに適している」とし、月のリターン率によってはビットコインがポートフォリオの1.5%〜10%になり得ると分析した。

課題点については、新型コロナを受け、各国政府は以前よりも金融政策や経済へのコントロールを強めているため、ビットコインを含む仮想通貨が現在よりも規模が大きくなれば、政府が規制を強化する可能性があると指摘している。

2万ドル到達後のアルト市場に注目

また、注目すべきはビットコイン市場に限らない。

過去の例をみても、ビットコイン高騰後に市場内で循環物色の傾向が強まるが、17年の過去最高値更新後と同様に、ビットコインの価格を高すぎるとみる一般投資家の資金が、アルト市場に流入する資金循環がおこる可能性を指摘する声も大きい。

17年と異なり、開発進捗やビジネス進捗が情報として顕在化する中、詐欺銘柄との差別化も明確になりつつある点も、その理由に挙がる。

2位イーサリアムは、ETH2.0のブロックチェーンに当たるビーコンチェーンが本日1日に起動し、新たなプロジェクトのフェーズに移行。3位XRPも、ネイティブトークンSparkの付与(エアドロップ)が12月12日と控える。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/18 火曜日
11:25
伝説投資家ドラッケンミラー、ブロックチェーン融資企業フィギュアの株式を120億円相当取得
フィギュア株価上昇 米ウォール街の伝説的なヘッジファンドマネージャーであるスタンリー・ドラッケンミラー氏が運営するデュケイン・キャピタルは11月15日、第3四半期の13F報告書…
10:55
ソラナ保有企業フォワード、367億円相当SOLをコインベースへ入金 警戒高まる
仮想通貨ソラナを財務資産として保有するナスダック上場のフォワード・インダストリーズが約367億円相当のSOLをコインベース・プライムに移動させた。売却か社内再編成かは不明だ。
09:50
「ビットコイン下落の背景は米ドル流動性低下」アーサー・ヘイズが年末までの市場予想
アーサー・ヘイズ氏が仮想通貨ビットコイン下落の原因を米ドル流動性縮小と分析した。ETF資金流出の背景や今後の下落および急騰シナリオを解説している。
09:30
自称「IQ276」のキム・ヨンフン、BTCは今後45日間で22万ドルまで上昇すると予想
自称IQ276のキム・ヨンフン氏は、仮想通貨ビットコインの価格は今後45日間で22万ドルに到達すると予想。明確な根拠は示していないが、世界最高のIQ記録保持者として価格を予想すると主張した。
09:20
Cboeが無期限型ビットコイン・イーサリアム先物を12月15日に開始、米国規制下で提供
Cboeが仮想通貨ビットコインとイーサリアムの無期限先物取引を12月15日に開始する。米国規制下でポジションのロールオーバーを不要にする。
08:15
米政権、海外仮想通貨口座の税務報告規則を審査中
米ホワイトハウスが海外仮想通貨口座に関する税務報告規則案の審査を開始した。国際的な仮想通貨資産報告枠組みCARFへの参加を実現し、租税回避を取り締まる狙いだ。
07:45
グレースケールのドージコインETF、11月24日取引開始見通し 新たなソラナETFも上場
グレースケールのドージコインETFが11月24日にも取引開始となる見通しだ。ヴァンエックは17日にソラナETFの提供を開始した。
07:10
仮想通貨投資商品、先週の資金純流出額が2月以降最大規模
仮想通貨投資企業CoinSharesは、ETFなどのデジタル資産投資商品全体の先週における資金フローは約3,100億円超の純流出だったと報告。今回もビットコインとイーサリアムが流出を主導した。
06:55
ビットコインの25%下落は「浅い調整」と米投資銀行が分析、トム・リーはイーサリアムのスーパーサイクルを予測
投資銀行バーンスタインがビットコインの約25%下落は大幅な下落の始まりではなく短期的な調整だと分析した。ビットコインETFの機関投資家保有率は2024年末の20%から現在28%に上昇。
06:25
95%のビットコインが採掘済み、2140年に完全流通へ
ビットコインのマイニング済みコイン数が1,995万BTCを超え、固定上限2,100万BTCの95%に達した。残りの5%は極めてゆっくりと放出され、2140年頃に最後の端数が採掘される見込みだ。
06:00
ビットコインが今年の上昇分を帳消しに、新規投資家が14.8万BTC損切り 流動性悪化と日本債券ショックも影響か
ビットコインが約7カ月ぶりに9万3,000ドルを下回り、2025年の上昇分をすべて失った。新規投資家が14万8,000BTCを損切りし、流動性逼迫も下落要因となっている。
11/17 月曜日
20:08
暗号資産の金商法移行が本格化、分離課税実現へ最終局面=ブロックチェーン議連
金融庁が暗号資産を金商法に位置づけ、インサイダー取引規制を整備する方向を明示。業界団体は20%申告分離課税を要望。来年の通常国会での法整備を目指す。第31回ブロックチェーン推進議員連盟で議論。
17:41
IG証券、仮想通貨ETF CFD取引を終了へ 金融庁の新指針受け
IG証券が仮想通貨ETF CFD取引の終了を発表。金融庁が「望ましくない」との見解を示したことを受け、12月1日から新規建て停止、2026年1月末までに既存ポジションの決済が必要に。
16:43
ステーブルコイン取り付け発生ならECB金利再考も、オランダ中銀総裁が警告=FT報道
欧州中央銀行の政策委員がステーブルコインの取り付け騒ぎ発生時にはECBが金融政策見直しを迫られる可能性があると警告。米ドル建てステーブルコインの急拡大が欧州の金融主権に及ぼすリスクについて、ECB当局者や専門家の懸念が高まっている。
14:32
ハーバード大のビットコイン投資が急増 IBIT保有を前期比257%拡大
ハーバード大学がブラックロックのビットコイン現物ETF(IBIT)保有を257%増加し、685億円相当を保有していることが明らかになった。これによりIBITがポートフォリオ最大の銘柄となった。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧