仮想通貨プラットフォームとして初、マルタの金融ライセンス認可
規制に準拠した仮想通貨決済サービス提供に取り組むCrypto.comが、マルタの金融規制当局であるマルタ金融サービス局(MFSA:Malta Financial Services Authority)が発行している金融機関ライセンス(Financial Institution License)、および第3級仮想金融資産(VFA:Virtual Financial Asset)ライセンスの原則認可を取得したことを発表した。Crypto.comは、仮想通貨業界で初めてこれらの認可を取得したプラットフォームとなる。
マルタの金融機関ライセンス
マルタは、ブロックチェーン島とも呼ばれるほどの仮想通貨先進国であり、デジタル資産に関する明確なフレームワークを定め投資家保護に取り組んできた、数少ないEU加盟国の一つだ。
金融機関ライセンスとは、マルタ金融庁が金融機関法に基づいて発行されるライセンスであり、決済サービス、または電子マネー発行サービスを提供している機関を主な対象としている。Crypto.comは現在、原則認可(完全な認可を得る前段階の認可)を受けた段階だが、金融機関として完全に認可された場合、マルタでの仮想通貨決済サービス、および電子マネー発行を、法規制に則った形で行えるようになる。
VFAライセンスとは、効果的な投資家保護、金融市場の一体性、および金融の安定性を保証すると同時に、仮想通貨分野の金融サービスにおけるイノベーションおよび新たなテクノロジーをサポートするために設定されたフレームワークだ。第3級VFAライセンスを取得した機関には、仮想通貨注文の代行、カストディおよびノミニー(名義人)サービス提供、ならびにアカウントの取扱いを行う権限が付与される。
今回のライセンス取得に関して、Crypto.comの創設者兼CEOのKris Marszalek氏は、以下のコメントを出している。
Crypto.comは、私たちが事業を展開する全ての市場において、完全に規制に則った形でビジネスを構築することに長年取り組んできた。第3級VFAライセンス、および金融機関ライセンスの原則認可を受け取った初の仮想通貨プラットフォームになったことは、重要なマイルストーンだ。2021年はより多くの市場でライセンスが取得できることを期待している。
各国での規制遵守に取り組んでいるCrypto.comは、オーストラリアの金融サービスライセンス(AFSL:Australian Financial Service License)も取得したことを11月30日に公式ブログで発表した。AFSL取得により、オーストラリアでCrypto.comカードを発行できるようになる。
詳細:Crypto.com Secures an Australian Financial Service License