中央集権型取引所のETH手数料が減少
12月9日付けで、中央集権型取引所(CEX)にて、仮想通貨(暗号資産)イーサリアム(ETH)の入金時に支払われる手数料(ガス)の割合が、イーサリアムネットワーク全体手数料の1%にまで減少していたことが分かった。2017年10月時点で、その割合が26%あったことと比較すると、大きく減じている。ブロックチェーン・データサイトGlassnodeがデータを掲載した。
From #CeFi to #DeFi in one picture.
— glassnode (@glassnode) December 11, 2020
The amount of fees on #Ethereum spent on $ETH deposits to centralized exchanges has fallen from ~25% in 2017 to less than 1% today.
Almost all fees spent on txs involving centralized exchanges in the past months were used for ETH withdrawals. pic.twitter.com/nvzGcwgxcC
特に2020年には、CEXへのETH入金の手数料が落ち込んでいる。主な手数料は入金でなく出金に関するものだったという。その背景には、DeFi市場の規模拡大が大きく関係している。
DeFiとは、パブリックブロックチェーン上に構築された分散型の金融エコシステムのことを指す。一般的にはイーサリアムネットワーク上に構築されたプロトコルやdAppsを意味し、これらは全てスマートコントラクトによって稼働している。
今年の夏に急激な盛り上がりを見せたDeFi市場では、関連する分散型取引所(DEX)の利用数や出来高は右肩上がりとなり、今年9月18日までの過去一か月間の出来高も150億ドル弱(約1.5兆円)に到達。それに伴い、ETHのトランザクション手数料も大幅に増加していた。
また、DeFi利用率のデータを提供するDefiPulseによると、現在DeFiプラットフォーム・プロトコルにおけるトータルロックバリューは約141億ドルに及ぶ。9月にはいわゆる「寿司騒動」でトータルロックバリューが一時的に急落していたが、10月よりの相場回復を受け、その規模は夏のDeFiブームを大幅に上回っている。
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DeFiの将来性について、最大手仮想通貨取引所バイナンスの代表を務めるCZ氏は、「分散型金融が将来、既存の中央集権型金融(CeFi)に取って代わり得る」との見方を示し、バイナンスとしても中央集権型取引所に留まらないといった事業方向性を伝えていた。